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一体化で洗い物がラク! おいしさと使いやすさを両立した日立の炊飯器誕生

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「高級炊飯器がおいしく炊けるのは当たり前。でも、毎日使用するものだから“根本的な部分=使いやすさ”も重視すべきでは?」と考えた日立は、内釜や炊飯プログラム、そしてデザインなどすべてを一新。洗米や持ち運び時の負担となる内釜を“厚くて軽い”ものに改良し、内フタの機構を見直すことで洗い物の手間が軽減したという。もちろん、ごはんの味にもこだわり、9とおりで炊き分けできる機能で多様な好みに対応。大きく変わった「ふっくら御膳 RZ-WW3000M(以下、RZ-WW3000M)」に説明会で触れてきたので、その様子をお伝えしよう。

炊飯最大容量1.0Lの「ふっくら御膳 RZ-WW3000M」。メタリックレッドとブラウンゴールドの2色がラインアップされる。発売日は9月中旬予定

分業でおいしさを高めた炊飯方法

米の状態や温度、水量、加熱時間などさまざまな要素が組み合わさることで、炊き上がるごはんの味は変わってくる。炊飯プログラムは炊飯器ごとに異なるため、同じ米でも食感や味わいはそれぞれだ。日立の高級炊飯器の炊飯方法は、“圧力+スチーム”で炊くのがウリ。1.2気圧で沸点を105℃に上げた高温状態のままスチームで蒸らすことができるので、ごはんはもちもち&甘くなるという。

この要となる炊飯方法はそのままに、「RZ-WW3000M」では内釜を変更した。基本的に高級モデルになるほど内釜が厚くなる傾向があるが、その理由は蓄熱性を高めるため。その考えを一変し、内釜は“伝熱性の重視”のアルミ合金に切り替え、蓄熱は内釜を囲む本体で行う仕様とした。

熱を内釜上部まで素早く伝達できるように、素材には熱伝導性に優れたアルミ合金を使用。さらに、底部にIH発熱効率が高い鉄を溶射することで、従来の「打込鉄釜」よりも熱伝導が約1.8倍になった。いっぽう蓄熱性は、本体側面に真空断熱材を配置し、空気断熱層を設けることで対処

食感の選び分けは2つから行う
圧力とスチームで炊く炊飯方法は、もちもちとしたごはんになる特性がある。しかし、食感や味わいなどは個々で好みが異なるもの。そこで「RZ-WW3000M」は、もちもち感を3段階から選べるようにした。ちなみに“もちもち感”とはごはんを最初噛んだ時の食感ではなく、何度か咀嚼した際の弾力のことを指している。

【もちもちとした食感が3とおりから選べる】もちもち感は選択するだけで、炊飯制御によって炊き分けされる。炊飯時間は、もちもち感が増す「3」が90分、標準的な「2」は48分、少なめの「1」は37分

では、最初の租借で感じる食感は何かというと、一般的に言われるごはんの硬さ・柔らかさに該当する。この食感は、ほぼ水加減で左右されるという。米の銘柄にあわせて炊き分ける機能搭載モデルも他社にはあるが、購入時期や保存方法によって米の状態は異なる。米の状態が違えば吸水率なども変わってしまうため、一律の炊飯プログラムで最適に炊き上げることは難しいそう。そこで「RZ-WW3000M」では、内釜の水位目盛りに“○合−やわらかめ/かため”といった“選べる目盛り”を用意することで、細かな硬さ調整はユーザーに一任。炊飯器の制御性能と任意の水位調整で、全9とおりの炊き分けができるようになった。

【硬さは水加減で調整】センター線の上下に「やわらかめ」「かため」の目盛りを併記。この範囲内であれば、どんな古米でもおかゆのようにベチャベチャになったり、硬くて食べられないというような状態にならずに炊ける

同じ米と水位で、もちもち感を変えて炊いたごはんを試食してみた。

正直、見た目に違いは感じない。香りもほぼ同じで、それほど強くはない感じだ。しかし、もちもち感「1」と「3」で炊いたごはんを食べ比べてみると、あきらかに粘りが違う。粘りが「3」のほうが強く、甘みも増している。だからといって、「1」が物足りないわけではない。ほどよいもちもち感があるので、「1」であっても食べ応え十分

家事をラクにする炊飯器を目指して

冒頭でも記したように、今回の開発の大きなポイントは“使いやすさ”の向上にある。炊飯器を選ぶ際に店頭でチェックしても、日々の使用で不満につながる要素には気付けないことが多い。そこで、ユーザーの声を回収し、上位に挙がった手入れや使い勝手などを改善した。

高級炊飯器購入者に実施したアンケートによると、選ぶ際は第一においしさが求めてられている。しかし実際に使ってみると、味への不満よりも後片付けに手間を感じている人が多いことがわかった

【不満の改善1】洗い物を楽に!
炊飯器は、内釜のほかに内フタや蒸気を確保するカートリッジなど意外に洗浄しなければならないパーツが多い。めんどうだから内釜と内フタ以外のパーツは毎回洗わないという人もいるが、手入れを怠ると不衛生なだけでなく、炊飯が最適に行えず味に影響することもある。「RZ-WW3000M」は内フタとカートリッジを一体化することで、洗い忘れたり、めんどうだから止めようという事態を起きにくくした。

従来は本体天面に設置されていた蒸気を受けるカートリッジを、「RZ-WW3000M」では内フタと一体化。内フタを取れば同時に外れる仕様となっているため、取り外しの手間が減った

内フタと一体化したカートリッジは分解して洗わなければならないが、パーツが大きいので手間ではない

内フタと一体化したカートリッジは分解して洗わなければならないが、パーツが大きいので手間ではない

内釜以外の洗浄パーツは前モデルより1つ数が減っただけだが、取り外しの動作が少なくて済むため手入れが楽になったと感じる

一体化したカートリッジは蒸気の通り道も省略できるので、内フタを外した時に水滴がたまりやすい所が少なくなった。また、細かく入り組んだ機構ではなくなり、拭き掃除もしやすい

【不満の改善2】内釜が軽い!
前述の炊飯方法を解説したところで内釜が伝熱性の重視のものに変更されたと記したが、これにより体にかかる負荷が低減。前モデルと比較して、洗米作業や洗米後にシンクから内釜を炊飯器に運ぶ際にかかる腕への負担が2割減したという。

実際に洗米してみたが、720gの内釜は米と水が入ってもあきらかに軽い。これなら、毎日の作業も苦になりにくいだろう

【不満の改善3】開けやすい仕様に変更
炊飯器のフタを開ける際、前面にあるボタンを押すタイプが多いが、その場合、本体が奥にズレてしまうことがある。「RZ-WW3000M」はこの状況を回避するために、斜め下に押すと開くボタンを採用。

横に押すよりも斜め下に押すほうが、力も少なくて済むような気がする

横に押すよりも斜め下に押すほうが、力も少なくて済むような気がする

中村真由美(編集部)
Writer / Editor
中村真由美(編集部)
モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。気づけば15年以上、生活家電の情報を追い、さまざまな製品に触れています。
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