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進化した扇風機! 買うならキーワードはDCモーター+“一芸機能”

どれ買う? 「高級扇風機」の選び方&カタログ

「扇風機なんて昔からさほど進化してない」「どれを買ってもたいして変わらない」と思っていませんか? 実は扇風機はここ数年ものすごく進化しているんです。ポイントは「DCモーター」。そして今年は、DCモーターのメリットとその特徴を生かした一芸が光る大手メーカーのハイエンド製品が話題。価格はちょっとはりますが、そのユニークで画期的な機能に、どれを買うか考えただけでも楽しくなりますよ!

解説 「DCモーター」って何?

最近、扇風機のカタログで「DCモーター」という記載をよく見かけますよね。今回紹介するいわゆる“高級扇風機”には、ほぼこのモーターが採用されています。そこでまずは、昔ながらの扇風機とどう違うのかを紹介します。昔ながらの扇風機は、電線から流れてくる交流電源(AC/ Alternating Current)で交流(AC)モーターを回転させています。いっぽう、高級扇風機が採用する「DCモーター」は、交流電源を直流(DC/ Direct Current)に変換し、直流(DC)モーターを回転させます。では、それぞれ、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか? 用途も交えつつ整理しましょう。

・交流/ACモーター扇風機
メリット:電子回路が単純にでき、製品価格が安い。
デメリット:DCモーター採用製品に比べ、風量の調整が大雑把で消費電力も大きい。
最適な用途:夏場中心、またはスポット的に使用。(長時間使用しない)。価格が安価なので、初期投資を抑えたい方にピッタリ。

・直流/DCモーター扇風機
メリット:きめ細やかな風量調整が可能。優しい超微風や、心地よい“揺らぎ風”も再現可能。ACモーター扇風機に比べて電気代が安い。
デメリット:電子回路が複雑で高価になりがち。
最適な用途:風がやさしいだけでなくコントロールができるので、快適でプレミアムな環境を作りたい層に。赤ちゃんやお年寄り、冷え性の方などにもピッタリ。リビングや寝室など、使用時間が長い場所での使用に最適。冬場もサーキュレーターとして使用可能(年中、長時間使用)。

注目のDCモーター扇風機はコレ!

DCモーターを採用することで、今まで不可能だった「超微風」や心地よい「揺らぎ」が再現できるようになったのが最大の特徴ではありますが、DCモーター搭載扇風機は比較的高価であることから各メーカーも斬新なこだわりとユニークな機能を盛り込み、進化し続けている市場。目的やライフスタイルにピッタリの製品を見つければ、今まで以上に快適に過ごせるはず。決して高くはないと思えるでしょう。ここでは、大手メーカーのハイエンド製品に注目。各メーカーこだわりのプレミアムな風と一芸機能を紹介します。

シャープ「PJ-F2DBG」
−2種類の“鳥の羽”を応用し直進性の高い風を実現−

アホウドリとアマツバメの羽の形状を応用したことで、なめらかながら“風量50%アップ”(同社比)を実現したハイテクモデル。首振りは、上下左右の3D仕様で真上にも送風可能なので、サーキュレーターとしても大活躍。バッテリーを内蔵し、コンセントが無い部屋での使用はもちろん、調理時に熱がこもりがちなキッチンや、風呂上がりの洗面所など、必要な時に移動して使うという用途にもピッタリですね。温度センサーや湿度センサーにより快適な状態に自動でコントロールしてくれます。プラズマクラスター発生機能も搭載されており、1年をとおして“快適な風作り”を極めた扇風機といえるでしょう。

本体サイズ/270(幅)×270(奥行き)×550−670(高さ)mm、重量/約3.2kg、電源コード/1.8m、風量調節/8段階、切タイマー/ 1、2、4、6時間、首振り/上下左右電動、センサー/温度/湿度、自動調整運転/温度・湿度検知 風量調整

<関連記事>業界初で実証! 風に長時間当たっていてもだるくなりにくいプラズマクラスター扇風機

シャープ「PF-HTC1」
−プラズマクラスターでカーペットやソファーの消臭効果も−

扇風機には見えないスタイリッシュなスリムタワー型デザインが特徴の「PF-HTC1」。従来モデルより1.5倍の風量を実現し、10段階ものきめ細やかな風量調整が可能。さらに、新搭載の「床面浄化モード」では、高濃度プラズマクラスターイオンを含んだ大量の風を床面付近に放出しカーペットやソファーなどの付着臭や付着菌を消臭・除菌することができます。また、プラズマクラスターイオンは浮遊カビの除去、部屋干し時の生乾き臭、衣類に染み着いたタバコ臭や汗臭、ペット臭の緩和効果が期待できるほか、肌の表面に形成する水分子コートにより、風を受けながらでも肌の乾燥を抑えてくれるといううれしい効果も実証されているそうです。温度センサーと湿度センサーを搭載し、状況に合わせた自動運転を行ってくれるのも魅力的ですね。

本体サイズ/260(幅)×270(奥行き)×830(高さ)mm、重量/約5.7kg、電源コード/1.8m、風量調節/11段階、切タイマー/ 1、2、4、6時間、首振り/上下左右電動、センサー/温度/湿度、自動調整運転/温度・湿度検知 風量調整

ダイソン「Dyson Pure Cool Link TP02」
−スマホで操作できる&空気の状態がわかる!−

同社独自の“羽のない扇風機”に空気清浄機能をプラスした「Dyson Pure Cool」に、Wi-Fi機能を追加した新モデル。これにより、専用アプリ「Dyson Linkアプリ」(iOS/Android対応)を使って、スマートフォンで室内の空気の状態をチェックできるほか、製品の遠隔操作が行えるようになりました。吸送風機構「Air Multiplier技術」や、活性炭フィルターと独自構造のHEPAフィルターが一体となった独自開発の「360°グラスHEPAフィルター」により、超微粒子物質PM0.1を99.95%除去できるという空気清浄能力は継続。設置面積が小さく、狭い場所に設置できるのも魅力です。また、羽がないので、小さな子どもやペットがいるお家でも安心して使用できますね。なお、本シリーズには、卓上仕様の「テーブルファン」(高さ616mm/写真下右)もあり、基本的な機能は同等となっています。

写真左:本体サイズ/196(幅)×196(奥行き)×1,018mm、重量/約3.7kg、電源コード/2.0m(ACアダプター)、風量調節/10段階、切タイマー/ 15、30、45分、1〜9時間、首振り/左右電動+手動上下、センサー/なし(空気清浄ではあり)、自動調整運転/なし

<関連記事>今度のダイソンは“空気の状態”をスマホで見られる! 「Dyson Pure Cool Link」とは?

東芝「F-DLT1000」
−DCモーターの特性を生かした“自然の風”−

7枚羽に斜流ファンを組み合わせたことにより“きめ細やかで広がる風”を実現。消費電力約2Wの超微風「ふわり風」運転や、自然の風をプログラムした「ランダム風」運転など、DCモーターの特性を生かした繊細で快適な風を作ることができまづ。また、温度と湿度にあわせて風量をコントロールできるのが特徴。例えば、お年寄りや赤ちゃんにぴったりな「弱め」モードでは、最適な湿度と温度環境を体感できるよう微風と弱風を自動切換えで運転するという具合。電源コードがリール式で本体にワンタッチで収納できるのも便利。従来通りスタンダードな扇風機の安心感と、心地よい風を求める方に適しています。

本体サイズ/370(幅)×370(奥行き)×799−1.089(高さ)mm、重量/約5.7kg、電源コード/1.7m(リール式)、風量調節/7段階、切タイマー/ 1、2、4、時間、首振り/上下左右電動、センサー/温度/湿度、自動調整運転/温度・湿度検知 風量調整

パナソニック「F-CM339」
−信州の「DC 1/fゆらぎ」風を再現!−

独自の「7枚ひねり羽」は羽全体でワイドに広がる風を作り出し、最大19%の風量アップに成功。それでいながら、低騒音と低消費電力を実現している本製品。最大の特徴は、信州の蓼科高原に吹く風を計測し、風速や強弱のリズムなど緻密なデータを採取・分析したという「DC 1/fゆらぎ」モード。DCモーターの特性を生かした、やわらかく優しい快適な風を実現したそう(下図参照/同社公式ぺージより)。長時間の使用でも疲れにくいので、就寝時はもちろん、エアコンが苦手な高齢者や赤ちゃんにもぴったりですね。

本体サイズ/370(幅)×370(奥行き)×905−1.100(高さ)mm、重量/約6.0kg、電源コード/1.8m(ACアダプター)、風量調節/ 1/f ゆらぎ 8段階、切タイマー/ 1、2、4、時間、首振り/上下左右電動、センサー/温度、自動調整運転/温度検知 風量調整

バルミューダ「GreenFan Japan」
−デザインだけじゃない! 高級扇風機の元祖−

DCモーターを採用した“高級扇風機の元祖“と言えるのが、バルミューダの扇風機。美しいデザインと二重構造の羽が作り出すこれまに扇風機で感じたことのない心地よいい風が、市場に革命をもたらしました。なかでもこの「GreenFan Japan」は、メイド・イン・ジャパンにこだわった日本生産モデルで、繊細な風を作り出せるだけでなく、たとえば、首振り範囲を左右合計30〜150°の範囲で、手動で調節できるなど、繊細な調整機能がウリにもなっています。また、専用のバッテリー&ドック(別売)と組み合わせれば、最大20時間運転可能なコードレス扇風機としても使用可能。これも、DCモーター採用で低消費電力設計だから可能な一芸です。それでいて、“風が15m先まで届く”というパワフルさも魅力といえるでしょう。

本体サイズ/330(幅)×320(奥行き)×497または871(高さ)mm、重量/約4.1kg、電源コード/1.8m(ACアダプター)、風量調節/4段階、切タイマー/ 1、2、3、4時間、首振り/左右電動+手動上下、センサー/なし、自動調整運転/なし

別売りの「バッテリー&ドック」は、本体ベース部裏側に装着。付属のドックの上に本体を置くだけで充電が開始されるので非常に便利

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日立「HEF-DC4000」
−ナイスアイデア! 箱を空けたら組み立ていらず−

“組み立て要らず”で、買って届いたらすぐに使えるという、ありそうでなかったアイデア商品。高齢者のニーズに対応すべく生まれたのだそう。機能面では、DCモーターの低速回転により、穏やかでやさしい微風運転で就寝時に心地よい「微風(うちわ風)」から、すぐに涼みたいときに便利なパワフルな「強風」まで、風量を8段階から選択可能。「温度センサー」により、室温に合わせた風量自動調整運転もおこなえるようになっています。また、上方向角度調節が約90°まで可能(下方向10°〜上方向90°まで11段階)なので、天井付近の空気の攪拌に便利。風通しの悪い天井の隅や、冷暖房時に起こりがちな室内空気の温度差を攪拌して効率よく和らげることができます。

本体サイズ/371(幅)×360(奥行き)×810−1,100(高さ)mm、重量/約5.0kg、電源コード/2.2m、風量調節/8段階、切タイマー/ 1、2、3、4、5、6、7、8、9時間、首振り/左右電動+手動上下、センサー/温度、自動調整運転/温度検知 風量調整

オマケ −製品選びの際にチェックしておいたほうがいいこと−

高級扇風機。購入してから「こんなはずじゃなかった」と思うにはちょっとお高いシロモノですよね。そんな事態を防ぐために、購入前にチェックしておきたいポイントを整理しておきましょう。

・羽の直径
大別して直径20cm前後のコンパクトタイプと、30cm前後の標準タイプがあります。標準タイプはコンパクトタイプよりも広い設置場所を必要としますが、同じ風量なら低速回転で済み、騒音も低いというメリットがあります。

・高さ
床やソファ、椅子など、座る位置で適切な高さは異なります。食事や学習など、椅子生活で使用するなら、高さが90cm前後の「ハイポジション」タイプが適しているといえるでしょう。

・コードリール
電源コードが本体に巻き取れると、使用時も収納時もジャマになりません。一部の製品で採用されています。

・センサー自動運転
就寝時にエアコンの切タイマーを利用するユーザーは多いでしょう。でも、エアコンが停止すると暑くて目が覚めてしまうことも。そんな時、センサー機能内蔵の扇風機が活躍。たとえば、冷房時は控え目の弱運転で、エアコンが停止した後、温度や湿度が上昇してくると、扇風機が適度な風量で運転を続けてくれるという具合。これなら、扇風機の「入タイマー」や「切タイマー」の設定に悩まずとも、夜通し快適に眠れますね。

さいごに

DCモーター採用の扇風機は低消費電力で電気代が安いと言われていますが、そもそも扇風機はエアコンに比べて消費電力が圧倒的に少なく、従来のACモーター採用製品からDCモーター採用品と置き換えても、家庭全体の電気代が劇的に下がることはありません。10年程度の長期間で見れば、浮いた電気代で製品価格差を回収できるという計算も成り立ちそうですが、実際は逆のケースもあり得るので、あまり気にしなくてもよいかもしれません。注目すべきポイントは「快適な風」です。

DCモーター扇風機を駆使してエアコンの利用時間を短くするような使い方ができるとベストです。地域にもよりますが、就寝時はエアコンの切タイマーを短めにセットして、センサー自動運転機能搭載の扇風機を活用するという使いかただよいでしょう。DCモーター搭載扇風機をフルに活用して、この夏を省エネ&快適に過ごしましょう!

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鴻池賢三

鴻池賢三

オーディオ・ビジュアル評論家として活躍する傍ら、スマート家電グランプリ(KGP)審査員、家電製品総合アドバイザーの肩書きを持ち、家電の賢い選び方&使いこなし術を発信中。

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