iPhoneと接続して「Bose Noise Cancelling Headphones 700」で音楽リスニングの音質もチェックしてみた。なお、Bluetoothの接続コーデックはホームページ上に表記されていないが、Androidスマホで接続して確認してみたところ、AACにも対応しているようだ。
「Bose Noise Cancelling Headphones 700」の音質をチェック
実際のサウンドを聴き込んでみると、「Bose Noise Cancelling Headphones 700」のサウンドは、「QC35 II」から大きな変化がある。RADWIMPSの『グランドエスケープ (Movie edit) feat.三浦透子』を聴いてみても、冒頭のピアノから高域のフォーカス感と響きがバランスよくなっていることがすぐにわかった。女性ボーカルの声も明瞭な輪郭感と存在感が出ているし、強めのビートを刻む重低音もクリアで見通しがよい。BrunoMars『24K Magic』を聴いても、歌声のキレある鋭い響き、ビートの刻みのダイナミックに引き出す。
Bose流とも呼ばれた「QC35 II」のサウンドは豊かな重低音サウンドに対して中高域はあまり自己主張しないタイプだったが、「Bose Noise Cancelling Headphones 700」はエネルギーを中域に集中させるようになり男性・女性ボーカルの歌声やバンド演奏の表現力もアップ。「QC35 II」は徹底したEDM系の洋楽向けだったのに対して、「Bose Noise Cancelling Headphones 700」は日本の楽曲に合うタイプだ。
また「Bose Noise Cancelling Headphones 700」で音楽を聴いていて気付いたが、小音量で聴いた時のバランスが素晴らしい。小音量でも歌声など中高域のクリアネスが保たれているし、重低音はここに来てBose流ともいえる豊かさと強めの押しを見せ、絶妙なバランスを発揮している。特にノイズキャンセリング5の設定に下げて音楽を聴く時や、0で外音取り込みを使う時に大活躍してくれるだろう。
最後に「Bose Noise Cancelling Headphones 700」はウェイクワードによるGoogleアシスタント、Amazon Alexaのボイスアシスタントも簡単に呼び出せるし、「Bose AR」と呼ばれる独自アプリ(現在は英語版のみ)も利用可能と未来的な機能の対応も進められている。
アプリから呼び出せる「Bose AR」だが、現状では英語版のみ。純正の「Bose RADER」は日本版AppStoreで利用不可だ
「Bose Noise Cancelling Headphones 700」は、ノイズキャンセリングヘッドオンとしては「QC35 II」の置き換えではなくバリエーションに近い位置付けだが、デザイン、機能、そしてサウンドまで従来のBoseのイメージを覆すチャレンジングなモデルに仕上がっていた。今後のノイズキャンセリングヘッドホンの新しい定番モデルになりそうだ。