外観や内装、動力性能や使い勝手、価格などを詳細比較!

“似すぎ”なマツダCX-8と新型CX-5を徹底比較!何が違うの?

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最近は、SUVの人気が高い。大径タイヤを装着して外観が格好よく、居住性や荷物の積載性にもすぐれている。趣味性と実用性を、ちょうどよいバランスで融合させて人気を得ている。

国産メーカーも、さまざまなSUVを市場へ投入しているが、そのなかでも「マツダ」はとくにSUVに力を入れているメーカーだ。

マツダ「CX-8」

マツダ「CX-8」

コンパクトな「CX-3」、ミドルサイズの新型「CX-5」に加えて、2017年9月には最上級SUVとなる「CX-8」を新たに発表した(発売は2017年12月を予定)。

CX-8は、北米などで販売される大柄な「CX-9」をベースとして開発されている。ホイールベースの幅はCX-9と同じで、3列目シートが採用されているところも同様だ。ただし、CX-8はCX-9よりも全長と全幅が切り詰められており、その外観はまるで新型CX-5のロング版のようだ。

マツダ 新型「CX-5」

マツダ 新型「CX-5」

そこで今回は、見た目ではちょっとわかりにくい新型CX-5とCX-8の何が違うのか、外観や内装、動力性能に燃費、そして価格面など詳細に比較しつつ、両車を採点していこう。

なお、CX-8については実車確認のみで試乗はまだこれからのため、走行安定性や乗り心地など、実際の走りについての評価はできないことを、あらかじめご了承いただきたい。走りの面については試乗がかない次第、改めてお伝えしたい。評価に際しては、以下の項目を5段階で比較採点する。

・運転のしやすさ(取りまわし性)
・内装(質感/スイッチの操作性とメーターの視認性)
・居住性&荷室(前後席の居住性/荷室の広さと使い勝手)
・走行性能(動力性能)
・安全&快適装備
・価格
・総合評価
※上記項目について、それぞれ1〜5点の5段階で採点、評価

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運転のしやすさ(取りまわし性)

マツダ「CX-8」(上)/新型「CX-5」(下)フロントイメージ

マツダ「CX-8」(上)/新型「CX-5」(下)リアイメージ

まずエクステリアについて、フロントマスクは両車とも似ているが、グリルは新型CX-5がハニカム(蜂の巣)状で、CX-8は水平基調のスリットで仕上げられている。CX-8はボディも長いから、落ち着いた雰囲気を感じさせる。新型CX-5は、ハニカム状のグリルと相まってスポーティーな印象をうける。

全長は、CX-8が4,900mm、新型CX-5が4,545mmと、CX-8が355mm長い。ホイールベースもCX-8は2,930mm、新型CX-5は2,700mmだから、CX-8が230mm上回る。全幅は1,840mmで両車ともに等しい。

最小回転半径は、新型CX-5が5.5m、CX-8はホイールベースが長いために5.8mと大回りになる。側方や後方の視界に大差はないが、ボディサイズと小回り性能の違いによって、運転がしやすいのは新型CX-5だ。

評価:
[ CX-8 ] ★★☆☆☆(2点)
[ CX-5 ] ★★★☆☆(3点)

コメント:新型CX-5は全幅がワイドで少し運転しにくいが、CX-8はそれ以上なので注意したい

内装(質感/スイッチの操作性とメーターの視認性)

マツダ「CX-8」のインパネ

マツダ「CX-8」のインパネ

マツダ 新型「CX-5」のインパネ

マツダ 新型「CX-5」のインパネ

インパネ周辺の基本的な形状は同じだが、CX-8はマツダの最上級車種に位置付けられ、シルバーのパーツを多く採用している。

前席の中央に装着されたアームレスト付きコンソールボックスの造りも上質で、ボックスのフタと兼用になるアームレストは、新型CX-5は一体式で開閉する一般的なタイプだが、CX-8は左右に開くギミックを持たせたタイプだ。

マツダ「CX-8」2列目シート中央のアームレスト付きコンソールボックス

マツダ「CX-8」2列目シート中央のアームレスト付きコンソールボックス

2列目シートは、新型CX-5は5人乗りのベンチタイプのみだが、CX-8はベンチタイプの7人乗りのほかに、セパレートタイプの6人乗りも用意されている。最上級グレードとなる6人乗りの「XD・Lパッケージ」の場合、2列目シート中央にも1列目シートと同様のアームレスト付きコンソールボックスが装着されており、豪華な雰囲気が演出されている。

7人乗りの「XD」と「XDプロアクティブ」には、2列目シートのアームレスト付きコンソールボックスが装着されないが、中央部分が通路になって2列目シートと3列目シートの間を移動できる。この通路は、3列目シートの乗員がリアドアから乗り降りする時も便利だ。

また、新型CX-5とCX-8ではシート生地も異なっており、新型CX-5のXD・Lパッケージでは本革の「パーフォレーションレザー」が使われているが、CX-8になるとさらに上質な「ナッパレザー」が採用されている。さらに、CX-8では助手席前のインパネ装飾に本物の木材が使われている。

評価:
[ CX-8 ] ★★★★★(5点)
[ CX-5 ] ★★★★☆(4点)

コメント:新型CX-5も内装は上質だが、CX-8はそれ以上に高級感がある

居住性&荷室(前後席の居住性/荷室の広さと使い勝手)

マツダ「CX-8」のインテリア・シート

マツダ「CX-8」のインテリア・シート

マツダ 新型「CX-5」のインテリア・シート

マツダ 新型「CX-5」のインテリア・シート

1列目シートの居住性は両車ともに同程度だが、2列目シートは異なる。CX-8には新型CX-5にない3列目シートが存在するため、2列目シートに前後のスライド機能が装備されて、3列目シートの足元空間を広げられるようにしている。

マツダ「CX-8」の2列目シート

マツダ「CX-8」の2列目シート

身長170cmの大人4名が乗車した場合、新型CX-5の2列目シートに座る乗員の膝先空間は握りコブシ2つ分だが、CX-8の2列目シートを後端までスライドさせれば、握りコブシ3つ弱もの空間が得られる。もちろん、この状態では3列目シートは使えないが、4名で座るなら2列目シートではゆったりと足を伸ばして座れるだろう。特に、2列目がセパレートシート仕様なら、とてもリラックスすることができるはずだ。

さらに、CX-8のXD・Lパッケージには前述のアームレスト付きコンソールボックスが2列目シートにも装着される。その豪華さは、高級ミニバンのトヨタ「ヴェルファイア」「アルファード」並みだ。

CX-8の3列目シートについては、あくまでも“SUVとしての3列目”の役割を果たす。3列目シートというと、たとえば日産「セレナ」のようなミニバンがすぐに思い浮かぶかもしれないが、CX-8とセレナとは床面構造から居住性まで根本的に異なる。実際にCX-8の3列目シートへ大人が座ると、シート自体のサイズが小さいうえに膝が持ち上がって腰が落ち込むかたちとなる。

マツダ 新型「CX-5」のラゲッジルーム(荷室)。画像は2列目シートを畳んだ状態

マツダ 新型「CX-5」のラゲッジルーム(荷室)。画像は2列目シートを畳んだ状態

ラゲッジルームの荷室容量は、CX-8が勝る。新型CX-5は、後席を畳んだ状態で「505リッター」。CX-8は、3列目シートを畳んだ状態で「572リッター」もの容量がある。ラゲッジルームの奥行寸法自体も、CX-8のほうが250〜300mmほど長い。さらに、CX-8は2列目シートも畳めば荷室容量はさらに拡大する。

なお、荷室の広さを重視してCX-8を購入するなら、2列目シートは「7人乗り」の「ベンチシート」タイプにしたい。6人乗りのセパレートでは、中央部分が抜けたり、XD・Lパッケージでは2列目シートのアームレスト付きコンソールボックスがあるから、広げた荷室の床に凹凸が生じてしまうためだ。

評価:
[ CX-8 ] ★★★★★(5点)
[ CX-5 ] ★★★★☆(4点)

コメント:CX-8の3列目シートは荷室に装着された補助席だが、2列目シートの快適性は注目したい

走行性能(動力性能)

マツダ「CX-8」走行イメージ

マツダ「CX-8」走行イメージ

マツダ 新型「CX-5」走行イメージ

マツダ 新型「CX-5」走行イメージ

新型CX-5は、2.2リッターのクリーンディーゼルターボエンジンのほかに2リッターと2.5リッターのガソリンエンジンも用意されているが、CX-8は上級車種とあって、2.2リッターのクリーンディーゼルターボエンジンのみが搭載されている。

CX-8に搭載されている2.2リッタークリーンディーゼルエンジンは、基本設計は共通だが燃焼効率を向上させている。新型CX-5の最高出力は175PS、最大トルクは42.8kg-mだが、CX-8の最高出力は+15PSの190PS、最大トルクは+3.1kg-mの45.9kg-mと向上している。
ただし、車重は4WDのXDプロアクティブ(19インチタイヤ装着車)で見ると新型CX-5が1,680kg、CX-8は6人乗りが1,880kgだ。CX-8は200kgも重いので、最高出力などの数値は上回っていても、200kgもプラスされていれば、動力性能は間違いなく新型CX-5が上回っているだろう。

評価:
[ CX-8 ] ★★★★☆(4点)
[ CX-5 ] ★★★★★(5点)

コメント:CX-8も実用回転域の駆動力は十分に高いが、新型CX-5はボディが軽いためにさらに余裕がある

燃費性能

CX-8は、エンジンの改良によって燃費効率も向上させたが、前述のようにボディが重い。そのために、クリーンディーゼルエンジンを搭載した4WD・XDプロアクティブの19インチタイヤ装着車でJC08モード燃費を比較すると、新型CX-5が「17.6km/L」、CX-8は「17.0km/L」となる。燃費性能は新型CX-5のほうがわずかに上だが、どちらもディーゼルで軽油が燃料のため、ランニングコストはハイブリッド並みに安くなる。

評価:
[ CX-8 ] ★★★★☆(4点)
[ CX-5 ] ★★★★★(5点)

コメント:ボディの軽い新型CX-5が勝るが、両車ともにディーゼルだから燃料代は同サイズのハイブリッド並みに安い

安全&快適装備

安全装備の水準については、新型CX-5もCX-8もほぼ同じだ。安全装備では両車に「スマート・シティ・ブレーキ・サポート」を標準装備している。単眼カメラによって歩行者も検知して、衝突の危険が生じると警報を発する。状況がさらに悪化すれば、緊急自動ブレーキも作動させる。作動速度の上限は時速80kmだ。

また、XDプロアクティブやXD・Lパッケージには、「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール」も設定されている。ミリ波レーダーにより、車両に対して高速域でも緊急自動ブレーキを作動させる。

クルーズコントロールは両車とも0km/hから作動する全車速追従型だから、停止や発進を含む追従走行ができる。さらに、車線中央を走れるようにパワーステアリングを制御する機能も採用された。

安全装備で異なる点としては、CX-8はアクティブボンネットを新たに備えていることだ。歩行者との衝突を検知すると瞬時にボンネットを持ち上げて、歩行者のダメージを抑える。車両の周囲を上空から見たような映像として表示する360度ビューモニター+フロントパーキングセンサーもCX-8のみの設定だ。

評価:
[ CX-8 ] ★★★★★(5点)
[ CX-5 ] ★★★★☆(4点)

コメント:基本的な装備内容は同じだが、ややCX-8のほうが先進的だ。

価格の割安感

マツダ「CX-8」外観イメージ

マツダ「CX-8」外観イメージ

マツダ 新型「CX-5」外観イメージ

マツダ 新型「CX-5」外観イメージ

マツダ「CX-8」の価格
XD:
[2WD] 3,196,800円(税込)/[4WD] 3,429,000円(税込)
XD PROACTIV:
[2WD] 3,537,000円(税込)/[4WD] 3,769,200円(税込)
XD L Package:
[2WD] 3,958,200円(税込)/[4WD] 4,190,400円(税込)

マツダ 新型「CX-5」の価格
※CX-8との比較のため、ディーゼルモデルのみ掲載

XD:
[2WD] 2,808,000円(税込)/[4WD] 3,034,800円(税込)
XD PROACTIV:
[2WD] 3,002,400円(税込)/[4WD] 3,229,200円(税込)
XD L Package:
[2WD] 3,299,400円(税込)/[4WD] 3,526,200円(税込)

ボディの拡大と3列目シートの追加にともなう価格上昇は、装備の違いを補正すると約37万円になる。ボディを変えずに3列目のシートを加えた時の価格上昇は、一般的なSUVで7〜15万円だから、ボディの変更もともなうと2倍以上に高まる。

この損得勘定は、3列目シートや2列目シートの快適性を高めた対価をどのように考えるかで異なるが、客観的に実用性と価格のバランスを判断すると新型CX-5が割安ではある。

評価:
[ CX-8 ] ★★☆☆☆(2点)
[ CX-5 ] ★★★☆☆(3点)

コメント:CX-8の場合、XD・Lパッケージにカーナビなどを加えると約400万円に達してしまう

総合評価

マツダ「CX-8」走行イメージ

マツダ「CX-8」走行イメージ

マツダ 新型「CX-5」フロントイメージ

マツダ 新型「CX-5」フロントイメージ

CX-8は3列目シートを装着するために、「プレマシー」や「ビアンテ」などマツダのミニバンの後継車種とも受け取られているが、価格は2倍近くに達してボディサイズもかなり大きい。

実は、CX-8で最も注目したいのは3列目シートではない。新型CX-5よりも上質な内装と、快適性を高めた2列目シートだ。たとえば、「ヴェルファイア」や「アルファード」を購入する理由として、4名乗車時の快適性をあげるユーザーも多い。多人数で乗車するとは限らない。

CX-8であれば、4名乗車時の快適性はヴェルファイアやアルファードに迫り、なおかつ外観はスポーティーなSUVで走行性能も高い。大げさに言えば、CX-8の価値は「リムジン感覚で使えるSUV」という点にある。

従って、実用的には新型CX-5で十分。CX-8はあくまで付加価値が決め手だ。CX-8の2列目シートに用意されているアームレスト付きコンソールボックスは、その世界観を象徴する装備と言ってよいだろう。

また、フロントマスクは新型CX-5に似たイメージだが、今後はもう少し豪華さを表現する必要があるのかもしれない。今のCX-8は、価格が割高な新型CX-5のロング版に見えてしまうからだ。

世界観の違いをもっと積極的に表現すると、CX-8の価値も際立ってくるはずだ。

総合評価:
[ CX-8 ] ★★★☆☆(3点)
[ CX-5 ] ★★★★☆(4点)

コメント:CX-8は4名乗車の快適なリムジン風のSUV。価格も高いのだから、価値観をもっと積極的に表現すべき

マツダ「CX-8」、新型「CX-5」の採点結果

運転のしやすさ
[ CX-8 ] ★★☆☆☆(2点)
[ CX-5 ] ★★★☆☆(3点)

内装
[ CX-8 ] ★★★★★(5点)
[ CX-5 ] ★★★★☆(4点)

居住性&荷室
[ CX-8 ] ★★★★★(5点)
[ CX-5 ] ★★★★☆(4点)

動力性能
[ CX-8 ] ★★★★☆(4点)
[ CX-5 ] ★★★★★(5点)

燃費性能
[ CX-8 ] ★★★★☆(4点)
[ CX-5 ] ★★★★★(5点)

安全&快適装備
[ CX-8 ] ★★★★★(5点)
[ CX-5 ] ★★★★☆(4点)

価格
[ CX-8 ] ★★☆☆☆(2点)
[ CX-5 ] ★★★☆☆(3点)

総合評価
[ CX-8 ] ★★★☆☆(3点)
[ CX-5 ] ★★★★☆(4点)

推奨グレード、値引き、納期

推奨グレードについては、新型CX-5、CX-8ともに「XDプロアクティブ」を選び、必要とされる装備をオプションで加える買い方が割安だ。ただしCX-8は、XD・Lパッケージが象徴的なグレードになるため、予算に収まるならば検討したい。

CX-8は新型車とあって、価格が高い割に今のところ値引きは小額だ。納車をともなう発売は2017年12月14日で、現時点でも相応のオーダーが入っている。納車は2018年の3月頃に遅延する可能性もあるだろう。

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渡辺陽一郎

渡辺陽一郎

「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けるモータージャーナリスト

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2017.10.18 更新
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