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悪質な交通妨害行為や盗難対策ツールとしても再注目されているドライブレコーダー

東名死亡事故の報道を受け、急激に高まるドライブレコーダーへの注目度

ここ数年、「ドライブレコーダー」が注目されてきている。ドライブレコーダーとは、小型カメラを搭載し、内蔵メモリーに10時間以上(製品や画質による)の動画を撮影できる製品で、主に自動車前方の映像を自動撮影するのに使われる。交差点などでの出会い頭の事故や、飛び出し事故、前方走行車の急停車による事故など、万一の交通事故の際などに有効な証拠となることから、自衛手段として装着する人が増えているのだ。

図1:「ドライブレコーダー」カテゴリーのアクセス数推移(過去2年)

図1:「ドライブレコーダー」カテゴリーのアクセス数推移(過去2年)

ただ、この1年ほどは、ドライブレコーダーの1次ブームもやや過ぎ去った感があり、価格.comの「ドライブレコーダー」カテゴリーのアクセス数もやや低下気味に推移していた。図1は、「価格.comトレンドサーチ」で見た、過去2年間における「ドライブレコーダー」カテゴリーのアクセス数推移を示したもの。これを見ると、この1年ほどは、ドライブレコーダーの人気にも陰りが出てきており、アクセスも全般的に低下傾向であっったことがわかる。しかし、この10月に、これまでのアクセスを大きく上回る急激な伸びを示していることがわかるだろう。

図2:「ドライブレコーダー」カテゴリーのアクセス数推移(過去3か月)

図2:「ドライブレコーダー」カテゴリーのアクセス数推移(過去3か月)

この動きを直近の過去3か月で見てみたのが図2だ。これを見ると、アクセスが大きく跳ね上がったのは10月10日以降のことがわかるが、実はこの日、今年6月に起きた東名高速道路における死亡事故の容疑者が逮捕されたという報道が各メディアで大きく報道されている。この報道がなされた3日後の13日には、「ドライブレコーダー」カテゴリーのアクセス数は、それ以前の約3倍にまで跳ね上がり、今もなお高い注目度が続いている。同カテゴリーでここまで急激にアクセスが上がることはまれで、今回の事故が世間に与えた影響はかなり大きいということが、ここからも読み取れる。

報道によれば、今回の事故に関しては故意の運転妨害行為を発端としているという。容疑者の車が被害者の車を執拗に追いかけ、追い越し車線の前方に回り込んで無理矢理停止させたことで、被害者が後方からのトラックに追突され死亡したと報道されている。通常の自動車事故とは異なり、悪質な走行妨害行為がどこまで罪に問われるのかが、世間の注目を集めているわけだが、こうした悪質な行為に対して自己防衛するための手段がネット上でも今話題になっている。そんな中で、有効なツールのひとつとして浮上してきたのが、ドライブレコーダーであったわけだ。

元々ドライブレコーダーは、不慮の交通事故の証拠映像を記録できることから普及が進んできたのだが、今回の事故においても、ドライブレコーダーが搭載されていれば、そのときの状況はもちろん、加害者の車のナンバープレートなども撮影できていたかもしれず、容疑者の逮捕ももっと早まった可能性がある。また、その行為の悪質さを立証するための有益なツールになったという声もある。こうした背景から、単なる走行中の事故だけではなく、走行中の煽り行為など、それ以外の運転にまつわる何かしらの脅威に対しても有効なツールということで、ドライブレコーダーは、かつてなかったほど注目されているのだ。

実際、ある小型製品のクチコミでは、「後ろから執拗に煽られることがあるため、リヤへの設置を検討しています」といった書き込みも見られる。通常のドライブレコーダーは、バックミラーの裏側などに取り付け、走行車の前方の映像を記録する用途で使われるが、今回の事故に代表されるような、悪質な煽り行為などの自己防衛として、後方にもドライブレコーダーを取り付けたいという要望も高まってきているようだ。メーカー側も今年は、従来型のフロントカメラだけではなくリアカメラも備えた2カメラ対応製品や、全方位型のカメラを搭載する製品など、製品のバリエーションを増やして対応してきており、今後、こうした製品へのニーズも徐々に高まってくることが予想される。

ケンウッドとコムテックが人気を伸ばす。かつての首位・ユピテルはやや低迷

図3:「ドライブレコーダー」カテゴリーにおける主要メーカーごとのアクセス数推移(過去2年)

図3:「ドライブレコーダー」カテゴリーにおける主要メーカーごとのアクセス数推移(過去2年)

図4:「ドライブレコーダー」カテゴリーにおける主要メーカーごとのアクセス数推移(過去3か月)

図4:「ドライブレコーダー」カテゴリーにおける主要メーカーごとのアクセス数推移(過去3か月)

そんなドライブレコーダーであるが、ここ2年ほどの間に、いくつかの変化が起こっている。まず、主要メーカーの人気シェアであるが、過去2年間における主要メーカーごとのアクセス数推移(図3)を見ると、2年前にはトップの人気だったユピテルが人気を若干下げ、これに代わってトップに立ったケンウッドも全般的には人気を下げてきている。そのいっぽうで、新興メーカーともいえるコムテックがここ1年ほどは人気を上げてきており、今や首位をうかがうほどの勢いになった。ここ3か月におけるグラフ(図4)を見ると、よりわかりやすいが、今やケンウッドとコムテックがほぼ同率で首位を争っており、ユピテルの勢いはかなり弱まっている。ユピテルのアクセスが9月初旬に一時的に上がっているのは、この時期に同社の製品でバッテリーの発火のおそれがあり、製品回収のお知らせがあったため。その後はアクセスも伸び悩み、3位の座にとどまっている。今回の、ドライブレコーダー自体の大きな伸びの中でも、大きく伸ばしているのは、ケンウッドとコムテックの2メーカーということになる。

図5:「ドライブレコーダー」カテゴリーにおける人気5製品のアクセス数推移(過去3か月)

図5:「ドライブレコーダー」カテゴリーにおける人気5製品のアクセス数推移(過去3か月)

では、今注目されている製品はどんなものなのか。図5は、「ドライブレコーダー」カテゴリーにおける人気5製品のアクセス数推移を示したものだが、ダントツで人気なのは、ケンウッドの「DRV-610」という製品。2016年3月に発売された製品で、フルHDを超える3M(2304×1296)録画に対応した高解像度の美しい映像記録が行えることから人気になったモデルだモニターサイズも2.7型と大きく見やすい。その高画質と高機能性で人気を得ている製品だ。

これに対して、コムテックの製品は、単体ではそれほどでもないが、現在売れ筋ランキングで2〜4位にそれぞれ製品がランクインしており、バリエーションに富んでいるのが特徴。特に2位にランクインしている「ZDR-012」は、小型ながらフルHDの録画に対応し、エンジンON直後から録画可能という高速起動性などもあって、比較的取り回しやすく、評価も高めだ。最安価格も10,000円前後と購入しやすいのも人気の理由のひとつだろう。

ケンウッド「DRV-610」(左)と、コムテック「ZDR-012」(右)

ケンウッド「DRV-610」(左)と、コムテック「ZDR-012」(右)

また、現在売れ筋ランキング4位に入っているコムテックの「ZDR-015」は、2017年9月1日に発売されたばかりの新モデルだ。この製品は、本体側のフロントカメラだけでなく、リアにもカメラを採用する2カメラ構成になっているのが特徴。今回の事故のような、後方からの煽り行為などもしっかり録画できるということもあって、このカテゴリーとしては珍しく、発売からすぐに人気となっている。

これらの製品に対して、2年前には価格.com上でも一番人気だったユピテルの製品は、現状、売れ筋ランキングの順位でも「DRY-ST3000P」の6位が最高位。製品投入数では今でもトップのメーカーだが、ここのところやや人気が低迷気味だ。9月には、バッテリーの発火のおそれで製品回収というネガティブなニュースもあり、人気ではやや他社の後塵を拝す形になっているが、今年2017年も積極的に多数の製品を市場に送り込んでおり、製品数、バリエーションでは他社の追随を許していない。今回の事故を受けてのドライブレコーダー再評価の波にうまく乗れるかどうか、しばらく注目したいところだ。

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鎌田 剛(編集部)

鎌田 剛(編集部)

価格.comの編集統括を務める総編集長。パソコン、家電、業界動向など、全般に詳しい。人呼んで「価格.comのご意見番」。自称「イタリア人」。

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