レビュー
シャープな顔立ちになった新型ヴェゼルを試乗チェック!

新型ヴェゼル ハイブリッドRS “速”試乗&燃費/マイナーチェンジでハイブリッドのフィーリングが向上!

国産コンパクトSUVにおいて、トヨタ「C-HR」と並ぶ人気車種といえるのが、ホンダ「ヴェゼル」だ。ヴェゼルの全長は4,330mm(RSは4,340mm)、全幅は1,770mm(RSは1,790mm)と、市街地で運転しやすいサイズだ。さらに、最小回転半径は5.3m(RSは5.5m)で、取りまわし性もいい。道幅がせまく、混雑した日本の使用環境には適していると言える。

いっぽう、コンパクトなボディにも関わらず、車内は広い。燃料タンクをフロントシートの下に搭載する、ホンダ独自の「センタータンクレイアウト」を採用しているからだ。

2018年2月のマイナーチェンジによって、フロントフェイスが近年のホンダ顔へと刷新されたホンダ 新型「ヴェゼル」(※画像はHYBRID RS Honda SENSING)

2018年2月のマイナーチェンジによって、フロントフェイスが近年のホンダ顔へと刷新されたホンダ 新型「ヴェゼル」(※画像はHYBRID RS Honda SENSING)

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッドRS」

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッドRS」

そんなヴェゼルが、2018年2月にマイナーチェンジを受けた。ハイブリッドシステムが改善されて加速感が滑らかになり、運転のしやすさが向上している。さらに、ブレーキの操作感覚にも改善が施された。ボディには制振材が追加され、ノイズを低減させている。

エンジンの摩擦を減らすことで、1.5Lノーマルエンジン車のJC08モード燃費は、2WDで従来の「20.6km/L」から「21.2km/L」へと向上している。いっぽう、1.5Lハイブリッド車は「23.4〜27km/L」と燃費値に変更はない。ヴェゼル ハイブリッドには直噴エンジンが採用されているが、動力性能を重視したためにJC08モード燃費は伸びない。

また、マイナーチェンジ後の外観は、フロントマスクに変更が施された。インラインタイプのLEDヘッドライトが装着されたことで、精悍な印象が強められている。内装では、フロントシートの形状が改められたことが大きい。

さらに、安全運転支援システムの「Honda SENSING」は、以前は一部のグレードがオプションだったが、マイナーチェンジ後は全車に標準装備された。

今回、マイナーチェンジしたばかりのヴェゼルへの試乗がかなったので、その実力を評価して皆さんへお伝えしたい。ちなみに、試乗したグレードは「HYBRID RS HondaSENSING(2WD)」だ。

※当記事では以下の項目を5段階で採点して、評価する。

・運転のしやすさ(取りまわし性/視界)
・内装(質感/スイッチの操作性とメーターの視認性)
・居住性&荷室(前後席の居住性/荷室の広さと使い勝手)
・走行性能(動力性能/走行安定性)
・乗り心地
・安全&快適装備
・価格
・総合評価
※上記項目について、それぞれ1〜5点の5段階で採点、評価

【ホンダ 新型「ヴェゼル」の主なスペック】

全長×全幅×全高:4,330×1,770×1,605mm [RSは4,340×1,790×1,605mm]
ホイールベース:2,610mm
駆動方式:FF、4WD
エンジン:1.5リッター水冷直列4気筒
トランスミッション:7速オートマチック+パドルシフト [ハイブリッドは無段変速オートマチック(トルクコンバーター付)]
最高出力 [ガソリン]:96kW(131PS)/6,600rpm
最大トルク [ガソリン]:155N・m(15.8kgf・m)/4,600rpm
最高出力 [ハイブリッド]:97kW(132PS)/6,600rpm
最大トルク [ハイブリッド]:156N・m(15.9kgf・m)/4,600rpm
モーター最高出力 [ハイブリッド]:22kW(29.5PS)/1,313-2,000rpm
モーター最大トルク [ハイブリッド]:160N・m(16.3kgf・m)/0-1,313rpm
燃費 [JC8モード/FF]:

HYBRID Honda SENSING:27.0km/L
HYBRID X Honda SENSING:26.0km/L
HYBRID Z Honda SENSING:23.4km/L
HYBRID RS Honda SENSING:25.6km/L

G Honda SENSING:21.2km/L
X Honda SENSING:21.2km/L
RS Honda SENSING:20.2km/L

新型ヴェゼルの運転のしやすさ(取りまわし性/視界)

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」フロントイメージ

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」フロントイメージ

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」リアイメージ

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」リアイメージ

ヴェゼルは、SUVの中ではコンパクトな部類に入るので、運転がしやすい。ボンネットが少し見えるので、車幅やボディ先端の位置もわかりやすい。

注意したいのは、後方視界についてだ。サイドウィンドウの下端は後ろへと持ち上げられ、さらにボディ後部のピラー(柱)も少し太いために、斜め後方が見づらい。トヨタのコンパクトSUV「C-HR」に比べれば見やすいほうだが、購入を検討されるなら縦列駐車や車庫入れを試したほうがよいだろう。

評価:★★★★☆(4点)
コメント:SUVの中では運転しやすいが、後方視界はいまひとつ

新型ヴェゼルの内装(質感/スイッチの操作性とメーターの視認性)

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」のインパネ

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」のインパネ

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」のメーター

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」のメーター

ヴェゼルのインパネは、基本的にはマイナーチェンジ前と変わらないが、やわらかいパッドが部分的に使われているなど、質感が高められている。

メーターの視認性もよく、エアコン操作パネルはドライバー側に傾けられているなど、使いやすさに配慮されている。ただし、取り付け位置がやや低めなので、温度調節スイッチは少し扱いにくい。

だが、インテリアの見栄えのよさは、ステッチの改良などもあってコンパクトSUVの域を超え、ミドルサイズSUVの水準に達しているといえるだろう。

評価:★★★★☆(4点)
コメント: エアコンの温度調節は少し扱いにくいものの、インテリアは上質に仕上げられている。

新型ヴェゼルの居住性&荷室(前後席の居住性/荷室の広さと使い勝手)

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」のフロントシート

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」のフロントシート

ヴェゼルは、今回のマイナーチェンジでフロントシートの形状が見直されている。背もたれの上側が少し細身になったので、見た目では肩まわりの支え方が少し低下したように思っていたのだが、実際に座ると肩まわりの変化は感じられなかった。

むしろ、背もたれ下側の腰まわりが包まれるような座り心地になって、体の支え方が向上している。また、座面の前側は大腿部の支え方が以前に比べてしっかりしている。総じて、体の包まれ感が向上しているのを感じる。

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」のリアシート

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」のリアシート

リアシートは、マイナーチェンジによる変更はない。だが、希望としてはリアシートへ座った時に体が少し沈み込むような、適度な柔軟性がもう少し欲しい。マイナーチェンジによって、フロントシートの快適性が向上したこともあって、相対的にリアシートの座り心地が気になってしまう。

それでも、コンパクトSUVとして見ればヴェゼルのリアシートは十分と言えるほどに広い。たとえば、身長170cmの大人4名が乗車した場合に、リアシートに座る乗員の膝先空間は、握りコブシ2つ半もの余裕がある。これは、Lサイズセダンに匹敵するほどの後席空間が与えられていることになる。

しかも、リアシートに座る乗員の足がちょうどフロントシートの下側に収まりやすいことから、足元空間はいっそう広く感じる。さらに、頭上にも握りコブシひとつ分の余裕があり、4名乗車時の居住性についてはミドルサイズSUVと同等かそれ以上の広さが確保されている。

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」のラゲッジルーム

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」のラゲッジルーム

ヴェゼルはラゲッジルームも広く、使い勝手にすぐれている。前述のように、センタータンクレイアウトによって燃料タンクをフロントシートの下に搭載しているから、ラゲッジルームの床が低い。そのため、リアシートを床面へ落とし込むようにたためば、荷室高は830mmとなり、背の高い荷物も積みやすい。

またリアシートの座面を跳ね上げれば、車内の中央に十分な高さの空間を作ることもできる。

評価:★★★★★(5点)
コメント:フロントシートの包まれるような座り心地が快適だ。さらに、センタータンクレイアウトによってリアシートやラゲッジルームなども広く、使い勝手がよい。

新型ヴェゼルの走行性能(動力性能/走行安定性)

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」の走行イメージ

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」の走行イメージ

ヴェゼルは、ハイブリッドの作動そのものがマイナーチェンジ前と比べて印象が変わっている。マイナーチェンジ前は、アクセルペダルを踏んだ時の反応が少し緩慢だったが、マイナーチェンジ後は素早く反応する。発進時は力強く、その後の速度調節もしやすい。

一定速度で巡航中に、ゆるやかに加速する時も同様だ。以前は、アクセルペダルの踏み方と速度の増し方に若干のズレが生じており、探るようなアクセル操作を行う必要があった。少し踏み込みながら、足りなければさらに踏み増すといった感じだ。これが、マイナーチェンジ後は、一度の操作で意図した加速が得られるようになった。基本性能そのものは変わっていないが、扱いやすさと運転感覚の質が高められている。

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」の走行イメージ

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」の走行イメージ

加速の際の“伸び”も向上している。以前は、アクセルペダルを踏み込んでエンジンとモーターの回転がある程度上昇すると、速度に伸び悩み傾向が生じていたが、この度合いがマイナーチェンジ後は弱まっている。

このほか、ヴェゼルのハイブリッドと7速DCTは、リコールを含めて数回の改良を受けた結果、変速の仕方が滑らかになった。初期のヴェゼルは、たとえば信号の手前で減速して速度が時速20km前後まで下がり、そこから青に変わって再びアクセルペダルを踏み込むようなときの制御が苦手だった。反応が遅れ、その後に車速が一気に高まるなど、動作がギクシャクしていたのだ。こういった制御が、発売後4年を経てかなり改善されている。

しかし、減速してアクセルペダルから足を離し、そのまま徐行しているような時、ボディが微妙に前後に揺すられる(速度が細かく増減する)ようなところはまだ少し残っている。このあたりについては、トルクコンバーターを使った従来型ATの滑らかさに近づけるのが、今後の課題となるだろう。

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」の走行イメージ

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」の走行イメージ

走行安定性は、これまでと同様に良好だ。全高は1,605mmと、SUVとしては低めに抑えられていることもあり、左右に振られにくいのだ。峠道などでは、SUVとしては比較的よく曲がり、旋回中に危険回避のためにアクセルペダルを戻すような操作をしても、後輪の接地性がそがれにくい。

評価:★★★☆☆(3点)
コメント:コンパクトSUVとしては、動力性能、安定性、乗り心地は満足できるレベルにある。変速なども初期に比べれば大きく改善されたが、若干の課題も残っている。

新型ヴェゼルの乗り心地

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」の走行イメージ

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」の走行イメージ

乗り心地は、マイナーチェンジ以前から数回の改良を経た結果、初期の頃よりもかなり改善されている。初期のヴェゼルは、細かな凹凸が粗い乗り心地としてドライバーへと伝わってきていたが、マイナーチェンジ後は硬めではありながらも、不快感はともなわない。乗り心地が快適とか、上質というレベルではないが、少なくとも不満は払拭されている。1.5Lエンジンを搭載した車種としては、満足できるレベルだろう。

評価:★★★☆☆(3点)
コメント:発売当初の初期の乗り心地は不満といえるほどの硬さがあったが、今では不快感もなく、満足できるレベルにまで向上している。

新型ヴェゼルの安全&快適装備

ホンダ 新型「ヴェゼル」には、全グレードに安全運転支援システム「HondaSENSING」が搭載されている

ホンダ 新型「ヴェゼル」には、全グレードに安全運転支援システム「HondaSENSING」が搭載されている

今回のマイナーチェンジで注目したいのが、全車に標準装備されている安全運転支援システム「HondaSENSING」だ。ミリ波レーダーと単眼カメラをセンサーに使い、歩行者や車両を検知して緊急自動ブレーキを作動させる。HondaSENSINGは、作動の上限速度が高く、車両と歩行者に対しては、時速80kmまでカバーする。

さらに、路側帯の歩行者と衝突する危険を検知した時は、ハンドルを自動制御して回避操作をうながしたり、制限速度や進入禁止の標識を検知して、モニター画面に表示する機能もある。

そのほか、高速道路では車間距離を自動制御する「クルーズコントロール」や、車線の中央を走れるようにパワーステアリングを制御する運転支援の機能も備わるなど、機能が豊富だ。

なお、サイドカーテンエアバッグは、中級グレード以上には標準装備されるが、最廉価グレードの「HYBRID Honda SENSING」と「G Honda SENSING」には非装着になるので、注意したい。

評価:★★★★☆(4点)
コメント:コンパクトSUVながら、安全装備と運転支援の機能は充実している。

新型ヴェゼルの価格の割安感

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」のイメージ

ホンダ 新型「ヴェゼル ハイブリッド RS」のイメージ

今回試乗した、「HYBRID RS Honda SENSING」の価格は281万円。マイナーチェンジ前に比べると4万円高くなっているが、これまで述べたようにさまざまな改良が施され、ラゲッジルームハードボードがプラスされているなどの改善点もある。運転席と助手席の電動調節機能は、以前は非装着だったがオプション設定に組み込まれた。このあたりも含めると、価格の“割安感”に変化はない。

機能や装備の割に価格が抑えられた「X Honda SENSING」の価格は216万5,000円、「HYBRID X Honda SENSING」は253万9,000円(いずれも2WD)と、いずれもコンパクトSUVの売れ筋価格帯に収まっている。

たとえば、マツダ「CX-3」の「20Sプロアクティブ」は、2Lエンジンを搭載して228万4,200円(2WD)だ。日産「ジューク」の「15RX」は、安全装備がシンプルなために197万5,320円となる。ヴェゼルでいえば「X Honda SENSING」の216万5,000円に近く、いい勝負になるだろう。

評価:★★★☆☆(3点)
コメント:ライバル車と足並みをそろえており、売れ筋価格帯に収められている。

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※総合評価と実燃費テスト結果は次ページにて!

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