自動車ライターのマリオ高野です。
夏を迎え、高速道路を走るたびにウンザリさせられるのが「虫」。
昆虫そのものはゲンゴロウを飼育しているほど好きなのですが、高速道路を走るたびにクルマのフロント部分にこびりつく大量の虫の死骸は本当に厄介なもの。首都高や阪神高速などの都市高速以外の高速道路はたいがい田舎か山奥を通っているので、多くのクルマは虫の殺戮(さつりく)マシーン(虫の自殺マシーンといったほうがよい?)と化しながらフロント部分が虫の死骸だらけとなります。
夜は特にひどいですが、昼間でも高速道路を走行中のクルマは昆虫殺戮マシーンと化します
汚くなるだけならまだしも、フロントガラスに虫が付くと視界が遮られることもあるので、大量にこびりつくと安全面でも大きな問題に。虫は意外と高タンパクなので、瞬間的につぶれて乾燥し、固着するとワイパーやウォッシャー液はほぼ無力です。しかも、炎天下続きの期間に数日以上放置して熱が入った虫の死骸は普通の洗車では除去できなくなるのでマジで厄介。
6月中旬でこの状態。まだ序の口です。本格的な夏になればこれの倍以上の虫がつきます
そこで、専用クリーナーの出番となります。今回試してみたのは、SONAX(ソナックス)の 「虫取りボディクリーナー インセクトリムーバー 533200」。
SONAXは世界的に定評のあるドイツの自動車ケミカルブランドで、日本でも人気があります。私もボディーシャンプー(クルマ用の)はSONAX製を愛用しており、絶大な信頼を寄せているので迷いはありませんでした。
SONAX(ソナックス)は欧州の人気ブランドですが、日本にもファンが多いです
まずは、普通に洗車して虫以外の泥やホコリなどを洗い流します。もちろん、同時に虫もある程度取れますが、多くはこびりついたままとなります。
虫取りクリーナーを使用する前に軽くシャンプー洗車を。炎天下での洗車は極力避け、真夏は早朝か夕方、もしくは屋根のある場所で洗車するのが基本中の基本です
比較的新しい虫の死骸は落ちやすいですが、しばらく放置したものは相当ガンコなタンパク質の塊となっており、ちょっとやそっとでは落ちません
普通の洗車が終わったら、虫の死骸痕に原液を直接噴きかけ、数分放置します。そこからは洗車用スポンジなどでこすると虫が落ちます。新しめの虫の死骸はソッコーで落ちますが、長期間放置した虫の死骸はかなりガンコなので、やや強めにこすったり、さらに液をかけたりするなどして対処しましょう。
かなり強い液なので、ボディーやパンパー部分には長時間さらさないようにご注意ください。
強い液ながらもボディーのコーティングへの攻撃性は少ないとのことですが、逆にコーティングを施していないボディーだと、液の強さによる色ムラが出ることがありますので、決して乾くまで放置しないようご注意を。炎天下での使用は絶対にアウトです。
直接吹きかけて液の損失が気になる場合は、スポンジなどに液を含ませてから虫に当てるとよいでしょう。薄めたりはしないほうがいいです
私の場合は、液を直接噴きかけながらスポンジでこする、という手法で実施しました
虫の死骸のほか、鳥フンにも効果絶大です
完了したら、再度スチームなどで洗浄液を洗い流してください。ホースで水をかけながらスポンジで洗い流すようにすればさらにベターでしょう。洗浄液が残ったままになると塗装面がダメージを受けますので、くれぐれもご注意ください。
洗車後の様子です。期待どおりの効果を発揮しました。ただし、やはり長時間放置してこびりついたものは、この液をもってしてもすぐには落ちず…また落ちてもシミになったりしますので、「虫の死骸と鳥フンはなるべく早く除去する」を励行しましょう。放置すればするほど落としにくくなり、塗装面も傷みます