「水を加えて凍らせて作る!」といううたい文句で、あの名作アイスの“素”が発売されました!
それが、アイスキャンディー専用シロップ「スイカバーの素」と「メロンバーの素」です。手掛けたのはもちろんロッテ。現在、100円ショップ大手のDAISO(ダイソー)で販売していますが、ネットでも購入できます。
発売日は2024年4月24日。DAISOではそれぞれ108円(税込)で販売されています
気になるのは本家との味の違い。
そこで各商品を使ってアイスを作り、食べ比べレポートをお届けします。
ロッテのプレスリリースによると、開発のきっかけは担当者の娘さんの自由研究だったとか。ジュースを使ってアイスを手作りしたものの、さまざまな工夫をこらしても、できあがったアイスの味はやや薄味だったそう。そこで「もっと簡単においしく手作りアイスを作れたら」と考え、アイスキャンディーの“素”というコンセプトに至ったとのことです。
「スイカバーの素」と「メロンバーの素」のほか、DAISOで売っていたアイスキャンディー型製氷器と、スイカバーの種を表現するための明治「チョコベビー」も用意
「スイカバーの素」と「メロンバーの素」はそれぞれ160mL入りの缶。基本の作り方は、缶の中身のシロップを水120mLと混ぜ、その280mLの液体を型に流し込んで凍らせるだけと簡単。アイス1本70mL換算で、1缶で4本分のアイスが作れます。
120mLの水とシロップをブレンド
コツは、アイスキャンディー型製氷器へ注ぐ際に、こぼれないようにすることぐらいでしょう。また、型によっては入りきらずに余ってしまうこともあるので、残った混合液は一般的な製氷器などに入れるのがおすすめです。
「メロンバーの素」も「スイカバーの素」と同様に、混合液を型に注いで準備はほぼ完了
ちなみに、本家「スイカバー」にはチョコ種が、「メロンバー」にはホワイトチョコ種が入っているうえ、下部には「皮」と呼ばれる層もあります。さすがに層は表現できませんが、チョコ種ぐらいはチョコチップで……ということで、1本だけ「チョコベビー」も使いました。
底部に溜まってしまうことは承知のうえですが、中央の混合液に「チョコベビー」を数粒投入
もうひとつ事前の準備で必要なのが、この自家製アイスキャンディーを凍らせるだけのスペースを冷凍庫に確保しておくことです。しかも、立てて凍らせるため十分な高さをもって(この型は高さ約12cmでした)。凍結の目安は7時間程度です。
冷凍庫で7時間程度凍らせましょう
さて、7時間以上待って冷凍庫から取り出すと、しっかりできていました。凍った分だけ白濁しましたが、それでも発色はよく、おいしそうな出来栄えです。
冷凍庫から取り出してすぐの状態。中央のアイスキャンディーの、底部にある黒っぽいものが「チョコベビー」です
まずは、「スイカバーの素」で作ったアイスキャンディーから試食。本家「スイカバー」と並べると、自家製のほうが濃い色をしていることがわかりました。さて、味はいかに?
中央が本家「スイカバー」。両隣が「スイカバーの素」で作ったアイスキャンディー
「スイカバーの素」から作ったほうにはチョコ種と皮がないので、単調に感じるものの、ベースの味に関しては違和感がなく、慣れ親しんだ「スイカバー」のテイストです。続いて「チョコベビー」を入れたほうは、どうしても1か所にチョコが集まってしまうのですが、コクのあるアクセントが加わって、リッチさを感じるおいしさに。
「チョコベビー」入りは、ほんの少しデザート感がアップ
いっぽうで、食感に明確な違いがあることを実感。本家はキメ細かくサクッとしており、口どけもふわっと繊細です。自家製は、どこかゴツさが否めません。やはり、これこそがメーカーの技術力なのでしょう。本家のほうが最適な氷点下でていねいに凍らせている感じで、チョコ種と皮のメリハリも加わるため、より上品でぜいたくなおいしさだと感じました。
本家は、サクッとした食感&ふわっとした口どけで上品。自家製は、シャリッとしたシャーベット調で粗さがあります。でも、味としてはしっかりとしたおいしさ
続いて同様に、「メロンバーの素」で作ったアイスキャンディーと、本家「メロンバー」を食べ比べ。やはりこちらもベースの味はほぼ同じで、同様に食感にも差が出ました。ただ、「スイカバーの素」の場合と印象が違いました。こちらのほうが、味とゴツい食感に親和性があるような……。
こちらも本家との食感の違いが印象的ですが、粗めのテクスチャーが結構イイ!
というのも、「メロンバー」はメロンソーダを思わせる爽快な味なので、自家製のシャリッとした食感がマッチし、「これはこれでアリだ!」と感じるおいしさなのです。それにこのテイストはどこか、ソーダ味が定番の、ガリガリとした国民的アイスキャンディーっぽいニュアンスも。
チョコや皮がない、シンプルさはある意味ナイス
ちなみに、今回はスタンダードなレシピでアイスキャンディーを作りましたが、空の牛乳パックを使って、水で希釈したアイス液を1L充填して凍らせる「ドデカスイカバー」や、「メロンバーの素」を牛乳で割る「クリームメロン風メロンバー」など、アレンジを楽しめることも本商品の魅力です。
ロッテのプレスリリースに載っている、「ドデカメロンバー」の参考写真
お子さんがいるご家庭は、ぜひ試してみては!
「スイカバーの素」も「メロンバーの素」も十分なおいしさがありつつも、本家と食べ比べるとメーカーの技術力を実感できる本商品。
1缶108円(税込)で4本分のアイスが作れるので、1本換算だと27円(税込)。本家「スイカ&メロンバー」の価格は販売店によってまちまちですが、今回購入したお店では354円(税込)だったので、1本換算だと59円(税込)。最初に型を購入するコストはかかりますが、それでも「スイカバーの素」「メロンバーの素」のほうがコスパはいいと言えるでしょう。
作る楽しさもあるので、特にお子さんがいるファミリー層にはおすすめですよ!