選び方・特集

【カップヌードルvsライバルズ】定番の醤油カップ麺7品を食べ比べ! 一番おいしかったのはコレ!!

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お湯を注げば数分でできあがる、縦型の醤油味カップ麺。見慣れた定番の棚に並んでいても、ふたを開けると話は別です。醤油を立たせるか、肉やだしの旨味を重ねるか、油を軽く抜くか。ひと口目から後味まで、各社の味づくりには意外なほど違いがあります。

そこで今回は、大定番の「カップヌードル」を主軸とし、対抗馬となる大手メーカー各社の定番・近縁商品と、コンビニ・スーパーのプライベートブランド商品の計7品を食べ比べました。スープ、麺、具材の解剖から見えてきた、フラッグシップ醤油ヌードルの違いを掘り下げます。

メーカーの定番・近縁ライン5品と、コンビニ・スーパーのプライベートブランド2品を用意。同じ醤油味の縦型カップ麺でも、スープ、麺、具材の組み立てはそれぞれ異なります。

メーカーの定番・近縁ライン5品と、コンビニ・スーパーのプライベートブランド2品を用意。同じ醤油味の縦型カップ麺でも、スープ、麺、具材の組み立てはそれぞれ異なります

王者カップヌードルに挑む対抗馬6商品はコチラ

日清食品「カップヌードル」は、1971年の発売以来、縦型カップ麺を代表するロングセラーです。価格.comカップラーメンカテゴリの売れ筋ランキング上位にはカップヌードルシリーズが多数ランクインしており、カップヌードル(無印)は1位に君臨しています(2026年10月20日現在)。

今回は、そんなカップヌードルを味の基準点に設定。対抗馬として、下記のメーカー品4品とプライベートブランド2品の計6品を揃えました。いずれもコンビニやスーパーでよく見かけ、入手しやすい商品です。

・サンヨー食品「サッポロ一番カップスター醤油」
・東洋水産「ホットヌードルNEO醤油」
・日清食品「あっさりおいしいカップヌードル」
・東洋水産「MARUCHANQTTAしょうゆ味」
・セブンプレミアム「醤油ヌードル」
・トップバリュベストプライス「コクとキレのしょうゆヌードル」

大手メーカー5商品、プライベートブランド2商品を食べ比べ!

定番の醤油味のなかに、各社はどんな個性を仕込んでいるのか。スープ、麺、具材まで、さっそく食べ比べていきます。

今回、食べ比べを行ったのはラーメンエディター・佐々木、40代男性、30代女性の3名。「おいしさの総合評価」として、それぞれが各商品を100点満点で採点し、佐々木の点数を2倍にした加重平均で点数を算出しています。なお、「実勢価格」は実際に購入した時の価格を記載しています。

各商品のレビューの後には、それぞれの味の傾向が一目でわかる「味わいマップ」も紹介します。

日清食品「カップヌードル」

内容量78g(麺65g)。お湯の目安量は280ml、熱湯3分で完成する定番品

内容量78g(麺65g)。お湯の目安量は280ml、熱湯3分で完成する定番品

【実勢価格】 159円
【おいしさの総合評価】 79.5点

(内訳:佐々木 83点/40代男性 72点/30代女性 80点)
※佐々木の点を2倍にし合計を4で割る荷重平均で算出しています

1971年の誕生以来、縦型カップ麺の頂点に君臨する金字塔。麺・スープ・具材のどれか一つが突出するのではなく、全パーツが足並みを揃えて着地する「カップヌードル味」の完成度は、今回の食べ比べにおける絶対的な基準点です。

謎肉とコロチャー、えび、卵、ねぎを組み合わせた具材。スープに具材の風味が重なります

2謎肉とコロチャー、えび、卵、ねぎを組み合わせた具材。スープに具材の風味が重なります

味わいの骨格は、角のとれた丸い醤油と、じわりと広がる肉の旨味。そこにピリッとした胡椒の香味が立ち、噛み締める具材の風味が重なって、厚みがありながらも後味に油っこさを残さない絶妙さ。香味もしっかり感じられながら、麺と合わせても前に出すぎないバランスです。具材では、えびの風味と食感が際立ちます。卵は肉と一緒に食べると、だし感が増すように感じました。

やや平打ちで、つるみのある揚げ麺。今回の試食では、少しのびても食感がだれにくかった

やや平打ちで、つるみのある揚げ麺。今回の試食では、少しのびても食感がだれにくかった

麺はスタンダードな揚げ麺らしい香ばしさがあり、スープとのなじみも良好です。具材、麺、スープのどれかが突出するのではなく、全体を高いバランスでまとめています。

ラーメンエディター佐々木
ラーメンエディター佐々木

醤油、肉の旨味、胡椒が個別に立つのではなく、全体で「カップヌードル味」になるのが最大の個性です。旨味は長く続くのに、油が重く残らない。このバランスが、7品を比べる際の基準になります。

40代男性
40代男性

食べ慣れた味なのに、記憶より胡椒のパンチがきいている印象。定番らしい安心感と、しっかりした食べ応えが両立していました。

30代女性
30代女性

スパイシーな香りが食欲をそそり、ひと口目から味の濃さをしっかり感じました。香りも含めて、満足感があります。

サンヨー食品「サッポロ一番カップスター醤油」

内容量71g(麺60g)。お湯の目安量は320ml。丸大豆醤油ベースで味付けした細麺と、香ばしい醤油の風味が特徴です

内容量71g(麺60g)。お湯の目安量は320ml。丸大豆醤油ベースで味付けした細麺と、香ばしい醤油の風味が特徴です

【実勢価格】 150円
【おいしさの総合評価】 67.8点

(内訳:佐々木 78点/40代男性 55点/30代女性 60点)
※佐々木の点を2倍にし合計を4で割る荷重平均で算出しています

1975年発売のロングセラー。ビーフの旨味をベースに、ほたてやかつおの風味、ガーリックの旨味を合わせた醤油スープと、細めの揚げ麺を組み合わせています。カップヌードルが香味や具材を含めた一体感を持ち味とするのに対し、こちらは醤油の主軸をストレートにとらえやすく、後味も軽やかなカップ麺です。

肉そぼろ、スクランブルエッグ、えび、ねぎを組み合わせた具材。卵と肉そぼろが、一口ごとの表情を変えます

肉そぼろ、スクランブルエッグ、えび、ねぎを組み合わせた具材。卵と肉そぼろが、一口ごとの表情を変えます

スープは重い厚みで押すタイプではないものの、旨味はしっかりと舌に届き、余韻を残した後にすっきりと引いていきます。油のコクがほどよく残るいっぽう、香味は前面に出すぎず、醤油の風味を下支えする印象です。大きめのスクランブルエッグには甘みと食感があり、肉そぼろは小粒ながら、麺と一緒にすすると肉らしい旨味とスパイシーさが加わります。

丸大豆醤油ベースで味付けした細麺。ほどよいちぢれがスープを持ち上げます

丸大豆醤油ベースで味付けした細麺。ほどよいちぢれがスープを持ち上げます

なめらかな口当たりの細麺は、スープに埋もれず、麺自体の味わいもとらえやすい仕上がりです。醤油の風味を受け止めながら、軽快にすすれます。醤油味の輪郭を保ったまま、麺と具材が一口ごとの表情を添えます。

ラーメンエディター佐々木
ラーメンエディター佐々木

醤油の香ばしさが主軸にあり、後味はすっきり。卵の甘み、肉そぼろのスパイシーさ、細麺の存在感が印象的ですね。

40代男性
40代男性

チキンラーメンを思わせる、香ばしく親しみやすい風味。肉そぼろは小粒ながら、肉らしい味わいがありました。

30代女性
30代女性

細い麺と香ばしいスープに、どこか駄菓子を思わせる親しみやすさがあります。焦がし醤油のような香りが立ち、ジャンキーな楽しさを感じました。

東洋水産「ホットヌードルNEO醤油」

内容量69g(麺60g)。お湯の目安量は280ml。野菜の甘みと醤油の旨味を生かした、香ばしいスナック麺です

内容量69g(麺60g)。お湯の目安量は280ml。野菜の甘みと醤油の旨味を生かした、香ばしいスナック麺です

【実勢価格】 108円
【おいしさの総合評価】 69.8点

(内訳:佐々木 77点/40代男性 60点/30代女性 65点)
※佐々木の点を2倍にし合計を4で割る荷重平均で算出しています

同じ東洋水産のQTTAと比べると、香辛料の主張を抑え、より軽やかに楽しめる醤油味です。醤油のキレで押すのではなく、甘みと一体になった丸い味わいが持ち味。すっきりとした口当たりで、気負わず食べ進められます。

卵、味付豚肉、えび、ねぎ入り。なめらかな卵と、噛み応えのある肉具材を組み合わせています

卵、味付豚肉、えび、ねぎ入り。なめらかな卵と、噛み応えのある肉具材を組み合わせています

醤油の輪郭はシャープにとがらず、食べ進める中盤にかけて、スープ全体にやわらかな甘みが広がります。旨味は厚みを重ねるというより、素直に前へ出てくる印象です。香辛料は控えめで、油脂感も軽めながら舌にはほどよく残ります。肉具材は小粒でも噛み応えがあり、香辛料に頼らない肉らしい味わい。卵はふわりと膨らむタイプではなく、なめらかな食感です。

引っかかりなく、するするとすすれるスナック麺。軽快な口当たりで、スープとなじみます

引っかかりなく、するするとすすれるスナック麺。軽快な口当たりで、スープとなじみます

麺は軽やかにすすれ、スープも自然にまといます。具材を合わせても味わいは終始穏やかで、さくっとスナック感覚で食べ進められます。醤油味のカップ麺を手軽に楽しみたいシーンに向いています。

ラーメンエディター佐々木
ラーメンエディター佐々木

醤油のキレや香辛料の刺激を前に出さず、中盤から感じる穏やかな甘みと丸さが持ち味です。噛み応えのある肉具材、なめらかな卵、するするすすれる麺まで、軽いスープのなかで無理なくまとまっています。

40代男性
40代男性

全体的には軽めですが、やさしい味わいのなかに、いろいろな味が重なっています。

30代女性
30代女性

とがった主張のない、やさしい味わい。さらりと食べられました。

日清食品「あっさりおいしいカップヌードル」

内容量57g(麺50g)。お湯の目安量は310ml。通常品より麺量を約8割に抑え、スッキリした飲み口を打ち出します

内容量57g(麺50g)。お湯の目安量は310ml。通常品より麺量を約8割に抑え、スッキリした飲み口を打ち出します

【実勢価格】 128円
【おいしさの総合評価】 74.0点

(内訳:佐々木 78点/40代男性 70点/30代女性 70点)
※佐々木の点を2倍にし合計を4で割る荷重平均で算出しています

通常品より麺量が少なく、希望小売価格も安いモデルです。通常品に通じる麺・具材・スープの組み合わせを持ちながら、一口目のコクと後口の油脂感は軽め。今回の比較では、通常品より醤油の輪郭をとらえやすいカップ麺だと感じました。

2種の肉具材、卵、えび、ねぎを組み合わせた具材。通常品を思わせる彩りです

2種の肉具材、卵、えび、ねぎを組み合わせた具材。通常品を思わせる彩りです

スープはおだやかで軽く感じられるものの、頼りなさはありません。一口目からだし感はしっかりと届き、醤油の塩味と香りが味わいをリード。口に含んだ瞬間には油のまろやかさも感じますが、後口の油脂感はすっと軽やか。卵は通常品と変わらない印象ですが、今回は肉具材を口にする頻度がやや控えめに感じられました。

つるりとした麺は、スープとよく絡みます。軽い飲み口のなかにも、カップヌードルらしさが

つるりとした麺は、スープとよく絡みます。軽い飲み口のなかにも、カップヌードルらしさが

麺とスープの絡み具合、すすった後の余韻には、ノーマルのカップヌードルと共通する心地よさがあります。いっぽうで、ファーストタッチのコクと油の残り方は軽め。そのぶん醤油の輪郭がくっきりと伝わります。

ラーメンエディター佐々木
ラーメンエディター佐々木

通常品と比べて一口目のコクや油の残り方が軽やかな分、醤油の塩味や香りがクリアに伝わってきます。麺のつるみや、すすった際の一体感には、しっかりとカップヌードルらしさが残ります。

40代男性
40代男性

醤油がやさしい分、だしの旨味が感じられます。名前どおり、あっさりおいしく食べられました。

30代女性
30代女性

通常品に比べて味わいも具材の存在感も軽く、飽きずに食べ進められます。気軽にカップヌードルを楽しみたいときによさそうです。

東洋水産「MARUCHANQTTAしょうゆ味」

内容量74g(麺61g)。お湯の目安量は310ml。ポーク・チキン・ビーフの旨味を合わせた醤油スープと、「もちっと製法」の麺を組み合わせています

内容量74g(麺61g)。お湯の目安量は310ml。ポーク・チキン・ビーフの旨味を合わせた醤油スープと、「もちっと製法」の麺を組み合わせています

【実勢価格】 127円
【おいしさの総合評価】 81.3点

(内訳:佐々木 80点/40代男性 75点/30代女性 90点)
※佐々木の点を2倍にし合計を4で割る荷重平均で算出しています

ラードを使用した油で揚げる「もちっと製法」の麺が特徴のQTTA。醤油の香ばしさはありながら、鋭いキレで押すのではなく、香りを生かした軽やかな飲み口です。今回の比較では、醤油の香り、やわらかな甘み、香味が穏やかに重なり、どれか一つを突出させないバランスが印象に残りました。

味付豚肉、卵、えび、ねぎ入り。肉具材と、ほろっと崩れる卵が一口のアクセントになります

味付豚肉、卵、えび、ねぎ入り。肉具材と、ほろっと崩れる卵が一口のアクセントになります

醤油の当たりは強くなく、さっぱりとした口当たりのなかに、やわらかな甘みを感じます。だし・旨味は濃すぎず、余韻を残しながらも後味は軽め。香味は土台と同じくらいに感じられますが、前に飛び出すわけではありません。肉具材は小粒ながら肉らしい味わいがあり、麺と一緒に食べるとスパイシーさが立ち上がります。

ラードを使用した油で揚げる「もちっと製法」の麺。なめらかさと弾力を両立させています

ラードを使用した油で揚げる「もちっと製法」の麺。なめらかさと弾力を両立させています

実食でも麺はしなやかで、ほどよい弾力があります。揚げ麺らしい印象が前に出すぎず、スープと合わせても軽快な口当たりです。醤油の香り、だしの旨味、肉具材のアクセントを自然につなぎ、食べ応えと軽さを両立させています。

ラーメンエディター佐々木
ラーメンエディター佐々木

醤油のキレや強い油感で押すのではなく、香り、甘み、しなやかな麺が均整を保つカップ麺! 肉具材を合わせるとスパイシーな表情が加わり、バランスのよさに変化を出しています。

40代男性
40代男性

ほかの商品とは少し方向性が違う印象。麺もスープもバランスがよく、より本格的なラーメンを食べているような感覚がありました。

30代女性
30代女性

立体的でもちもちした麺に食べ応えがあり、きちんとラーメンを食べているような満足感。肉のコクがあるスープと、ジューシーな肉具材も好印象です。

セブンプレミアム「醤油ヌードル」

内容量81g(麺65g)。お湯の目安量は310ml。ポークとチキンの旨味に、ガーリックとこしょうを合わせた醤油味です

内容量81g(麺65g)。お湯の目安量は310ml。ポークとチキンの旨味に、ガーリックとこしょうを合わせた醤油味です

【実勢価格】 127円
【おいしさの総合評価】 76.3点

(内訳:佐々木 75点/40代男性 80点/30代女性 75点)
※佐々木の点を2倍にし合計を4で割る荷重平均で算出しています

セブン‐イレブンで販売されるプライベートブランドの縦型カップ麺です。醤油の香りやキレを前に出すより、肉系の旨味を中心に、穏やかに味をまとめた印象。今回の比較では、すっきり寄りの飲み口ながら、だし・旨味で食べ進めさせるカップ麺でした。

2種の肉具材、卵、えび、ねぎ入り。肉と一緒に食べると、スープの印象が変わります

2種の肉具材、卵、えび、ねぎ入り。肉と一緒に食べると、スープの印象が変わります

醤油のキレや香ばしさは控えめで、とがりのないまろやかな味わいが、チキンを思わせる旨味に寄り添います。油脂感も舌に強く残らず、口当たりは軽め。スープ単体では香辛料の主張は控えめですが、肉具材と麺を一緒に食べると香味に変化が生まれます。肉そぼろは穏やかな肉らしさ、味付豚肉には香味のアクセントがあり、一口に表情を加えます。

平打ちに近くピラピラっとした麺。スープがなじみやすい仕上がりです

平打ちに近くピラピラっとした麺。スープがなじみやすい仕上がりです

今回の試食では、麺はスープをすぐに吸い、するりと食べ進められました。麺自体が強く前に出るタイプではなく、穏やかなスープと肉具材の変化を受け止めています。醤油・だし・香味のいずれかに寄りすぎない、バランスのよさが持ち味と言えます。

ラーメンエディター佐々木
ラーメンエディター佐々木

醤油のキレやスパイスでガツンと攻めるのではなく、チキン系の旨味とまろやかな油分でやさしくまとめたスープ。ピラピラッとした薄手の麺がスープをしっかり抱え込み、スパイシーな味付豚肉が一口ごとにいいアクセントになっています。

40代男性
40代男性

だしと醤油のバランスがよく、まとまりのある味わいでした。

30代女性
30代女性

全体によくまとまり、だしと醤油のバランスがいい印象。スープには、豚肉を思わせるコクも感じました。

トップバリュベストプライス「コクとキレのしょうゆヌードル」

内容量78g(麺65g)。お湯の目安量は270ml。ポークとチキンの旨味に、胡椒をきかせた醤油味です

内容量78g(麺65g)。お湯の目安量は270ml。ポークとチキンの旨味に、胡椒をきかせた醤油味です

【実勢価格】 117円
【おいしさの総合評価】 64.5点

(内訳:佐々木 75点/40代男性 58点/30代女性 50点)
※佐々木の点を2倍にし合計を4で割る荷重平均で算出しています

イオンのプライベートブランド「トップバリュベストプライス」の醤油ヌードル。醤油の輪郭をくっきり立てるより、肉系の旨味と一体になった味わいです。カップヌードルに通じるまとまりを感じながらも、全体の印象はより軽め。塩味や油のコクもあり、あっさり一辺倒には収まりません。

味付豚肉、卵、えび、ねぎ入り。ミンチ状に感じられる肉具材が味わいのアクセントに

味付豚肉、卵、えび、ねぎ入り。ミンチ状に感じられる肉具材が味わいのアクセントに

醤油は単独で立つというより、チキンを思わせるうまみや塩味と一緒になって、全体をまとめるタイプです。油にはまろやかなコクがありますが、後味はすっきり。香味は控えめで、味のバランスを支える役目です。肉具材はミンチらしい存在感があり、今回の試食では量もしっかり感じられました。

スープを吸いやすい、のびのある麺。後半にかけて、スープとのなじみが深まります

スープを吸いやすい、のびのある麺。後半にかけて、スープとのなじみが深まります

麺はスープがなじみやすく、後半にかけてスープとの一体感が増していきます。一方、今回の試食では時間がたつと麺がやわらかくなりやすい印象もありました。肉具材とスープ、麺がひとまとまりになる味わいを、さっと楽しみたいカップ麺です。

ラーメンエディター佐々木
ラーメンエディター佐々木

チキンを思わせる旨味と塩味がほどよく溶け合い、油の抜けも軽やか。カップヌードルをひと回りライトにしたような、親しみやすい味わいです。スープを吸う麺に肉具材が重なり、全体がひとつにまとまります。

40代男性
40代男性

塩味が先に立つ印象。もう少しスープの厚みがあると、よりバランスよく感じられそうでした。

30代女性
30代女性

味わいは全体に軽め。麺とスープのまとまりは、もう一歩ほしいと感じました。

味の傾向まるわかり! 味わいマップ

横軸は「すっきり―濃厚」、縦軸は「醤油・だしが主役―香味・スパイスが主役」。味の傾向は、ラーメンエディター・佐々木の実食評価を基に配置しました

横軸は「すっきり―濃厚」、縦軸は「醤油・だしが主役―香味・スパイスが主役」。味の傾向は、ラーメンエディター・佐々木の実食評価を基に配置しました

今回の7商品は、ラーメンでは王道の『醤油味』という看板を掲げながら、口に含んだ瞬間の表情はまったく異なります。そこで、検証した7品が持つ味のキャラクターを『すっきり―濃厚』『醤油・だしが主役―香味・スパイスが主役』の2軸マップで可視化しました。

マップを見渡すと、多くの商品が『醤油・だし寄り』の領域に集まっていることがわかります。これはメーカーが奇をてらわず、王道のスープの旨味と醤油の風味で勝負している証拠。その中で、軽くさらりと胃に収めたい日は『すっきり寄り』、しっかりとしただしの満足感を求める日は『中央〜やや濃厚』を選ぶのが基本のガイドライン。胡椒などのスパイシーさや具材のアクセントをきかせたいなら、中央付近からわずかに香味の主張が感じられる『カップヌードル』や『QTTA』を手に取るといいでしょう。

おいしさランキング発表! 1位は「MARUCHANQTTAしょうゆ味」

おいしさ総合評価の順位を発表します。

1位:東洋水産「MARUCHANQTTAしょうゆ味」(81.3点)
2位:日清食品「カップヌードル」(79.5点)
3位:セブンプレミアム「醤油ヌードル」(76.3点)
4位:日清食品「あっさりおいしいカップヌードル」(74.0点)
5位:東洋水産「ホットヌードルNEO醤油」(69.8点)
6位:サンヨー食品「サッポロ一番カップスター醤油」(67.8点)
7位:トップバリュベストプライス「コクとキレのしょうゆヌードル」(64.5点)

大定番の日清食品「カップヌードル」をおさえて東洋水産「MARUCHANQTTAしょうゆ味」が首位を獲得したほか、セブンプレミアム「醤油ヌードル」が3位と健闘するなど、興味深い結果となりました。

もちろん、この結果は今回の評価者3人による主観的なもの。その人の好みに応じて評価も変わります。前述の味わいマップや個別レビューでの味の解説を参考に、ぜひお気に入り商品を見つけてください。

各レビュアーのお気に入りはコレだ!

総合評価や味の傾向だけでは語り切れないのが、食べ比べの面白さ。同じ醤油味の縦型カップ麺でも、印象に残るポイントは人それぞれです。3人のレビュアーが「また食べたい」と感じた商品と、その理由を聞きました。

ラーメンエディター・佐々木
セブンプレミアム「醤油ヌードル」:2種の肉具材がつくる、スパイシーな一口

鶏・豚の肉そぼろ、味付豚肉という2種の肉具材。麺と一緒に食べると、スープだけでは見えなかった香味の変化が現れます。

鶏・豚の肉そぼろ、味付豚肉という2種の肉具材。麺と一緒に食べると、スープだけでは見えなかった香味の変化が現れます。

スープ単体では、チキン系のうまみを軸にした穏やかな味わい。しかし、麺と肉系具材を一緒に食べると印象が変わります。「鶏・豚の肉そぼろ」は素直な肉らしさがあって、「味付豚肉」はスパイシーな香味を重ねてくれるパーツです。

今回の食べ比べでは、香味やスパイスはスープ全体で強く主張するだけでなく、肉具材をきっかけに一口のなかで立ち上がることが見えてきました。その変化を最もわかりやすく楽しめたのが、この「醤油ヌードル」です!

ラーメンエディター佐々木
ラーメンエディター佐々木

スープを口にしたときはやさしい味わいなのに、麺と肉具材を合わせた途端、心地よいスパイシーさに。素朴なそぼろとスパイシーな豚肉という『2つの肉』が、ちょっとした味変アイテムになっています。

40代男性
日清食品「カップヌードル」:記憶以上にパンチのある定番

胡椒の香りがきいたスープに肉具材、えび、卵が重なり、定番らしい満足感を出しています。

胡椒の香りがきいたスープに肉具材、えび、卵が重なり、定番らしい満足感を出しています。

長く食べ親しまれてきた定番だからこそ、改めて食べると意外な発見もあります。40代男性が印象に残ったのは、記憶よりもはっきり感じた胡椒のパンチと、具材を含めた食べ応えでした。

40代男性
40代男性

やっぱり定番の強さで手が伸びてしまいますね。子どものころに食べた記憶よりもパンチがきいていて、この年齢でも食べ応えは十分です!

30代女性
東洋水産「MARUCHANQTTAしょうゆ味」:もちもち麺で楽しむ、ちゃんとしたラーメン感

立体感のある麺は、もちもちとした弾力が印象的。具材の肉も一緒に楽しめます!

立体感のある麺は、もちもちとした弾力が印象的。具材の肉も一緒に楽しめます!

お気に入りに選んだ決め手は、まず麺の食べ応え。スープの香りや肉由来のコク、肉具材のジューシーさも合わさり、カップ麺らしい手軽さのなかに、満足感のある食べ心地があります。

30代女性
30代女性

麺が立体的でもちもちしていて、しっかり食べ応えがあります。ジャンクな印象が強すぎず、ちゃんとラーメンを食べているような感覚。肉由来のコクがあるスープも香りがよく、具のお肉もジューシーで、しっかり肉の味を感じられました。

【まとめ】カップヌードルから広がった、縦型醤油カップ麺の多様化した姿

7品を食べ比べて改めて見えてきたのは、カップヌードルがつくり上げた縦型カップ麺の基本形の強さです。肉、えび、卵、ねぎを醤油スープと揚げ麺に組み合わせる――多くの商品に通じるこの構成は、半世紀を経た今も、食べ慣れた安心感と満足感を両立させています。

そのうえで各社は、同じ醤油味にそれぞれの答えを出していました。なかでもMARUCHANQTTAしょうゆ味は、しなやかで弾力のある麺によって、定番の縦型カップ麺に異なる食べ応えをプラス。スープ、麺、具材をまとめるバランスのよさが印象に残りました。PB2品も、味わいの方向性ではメーカー品から大きく離れず、肉具材の存在感や、麺へのスープのなじみ方に個性が表れています。

また、通常品より麺量を抑えた「あっさりおいしいカップヌードル」のように、軽く食べたい気分に応える選択肢もあります。小腹を満たすだけでなく、おにぎりの相棒にするのも、サラダを添えて昼食にするのもあり。食べたい量や予算、その日の気分に合わせて選び分けられる――そんな使い勝手のよさも、縦型醤油カップ麺の強みです。

佐々木正孝
Writer
佐々木正孝
有限会社キッズファクトリー代表、ラーメンエディター・編集者。食文化や外食トレンド領域を中心に取材・執筆・編集活動を展開。『業界最高権威 TRY認定 ラーメン大賞』(講談社)、『石神秀幸ラーメンSELECTION』(双葉社)、『ラーメン店の魅せる技術』(柴田書店)、『ラーメン最強うんちく』(晋遊舎)などを手がけてきた。
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金本直樹(編集部)
Editor
金本直樹(編集部)
出版社でモノ雑誌や家電情報誌の編集を経験し、2016年にカカクコムへ。製品やサービスを選ぶときはスペックを隅々まで見比べないと気が済まないタイプです。
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