カレーライスの起源については諸説ありますが、インド料理をベースにイギリスで産み出され、日本流にアレンジされたというのが一般的なようです。ちなみに、明治5年に発刊された「西洋料理指南」というレシピ本には、葱・生姜・ニンニク・鶏・鯛・かき・赤蛙などが材料として紹介されています。そんなうんちくを知って、俄然当時のカレーに興味がわいてきた筆者。ということで、「100年前のビーフカレー」なるものを購入して食してみました。
「100年前のビーフカレー」は、神戸のオリエンタルホテルの元名誉総料理長、石阪勇さん監修のレトルトカレーです。オリエンタルホテルは、神戸の旧居留地にあった西洋式のホテルで、当時は最高級のホテルの1つとして知られておりました。そんなホテルのレシピに沿ったカレーとあって期待が高まります。化学調味料は一切使わずに、野菜や牛肉、マンゴチャツネ(ペースト状の調味料)などが原材料となっております。
レトルトパックなので、5分間熱湯で温めてご飯にかけていただきました。辛さは5段階の3番目となっておりますが、野菜やハチミツの甘みやフルーツと思われる酸味があるため、スパイシーな辛さはあまり感じません。見た目はシンプルながら深みのある複雑な味わいのカレーに仕上がっています。
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シンプルですが、深い味わいが楽しめるカレーです |
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レトルトカレーながら、しっかりと煮込まれたお肉が入っております |
実際の100年前のカレーと食べ比べができないのは残念ですが、高級ホテルらしい上品な味わいが楽しめました。ちなみに、本製品には赤蛙は入っておりませんでした。