刃物を使ってものを切る時には、“押し切り”と“引き切り”の2つの方法があります。“押し切り”は力を入れる切り方で、根菜類などの硬い野菜はこの方法で切ります。“引き切り”は刺身や肉などの柔らかいものをていねいに切る時の方法で、必要以上に力を込めることはありません。
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左は普段使っているハサミ。形状の違いは明らかですね。どんな特長があるのでしょうか |
今回ご紹介するのは、株式会社レイメイ藤井が発売した「スウィングカット」というユニークな形状のハサミ。従来のハサミは2本の刃で“押し切り”をしていましたが、「スウィングカット」ではハサミの支点を刃の中心からずらすことで、引きながら切る“引き切り”効果を実現。そのため、軽い力で滑らかな切れ味に仕上がっております(従来比50%とのこと)。実際に切ってみると確かに切れ味はとても良好です。
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左右非対称のハンドル部分も握りやすく◎ |
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支点をずらしたことで、切り進むと支点が紙に当たり、自動的に下に流れていくというメリットも |
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筆者はべたつきにくいフッ素コートのものを購入。つや消しのブラックで高級感もあります |
刃のタイプは、スタンダードタイプにくわえて、粘着テープを切ってもべたつきにくいフッ素コートのものと、耐久性が3倍アップというチタンコートがあります。
なお「スウィングカット」は、“引き切り”効果の実現や支点をずらしたことによるスタイリッシュなデザインなどが評価され、第23回日本文具大賞2014では機能部門優秀賞を受賞しています。いつもながら、文具の進化に感心させられた筆者でした。