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安く購入するにはiPhoneの返却が必須

「iPhone 11」の販売価格をチェック! 分離プラン導入でどうなった?


2019年9月10日(現地時間)、アップルから「iPhone」シリーズの新機種となる「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」の3機種が発表されました。

日本国内ではアップルがSIMフリー版を販売するほかに、NTTドコモ、au、ソフトバンクの大手キャリア3社がそれぞれSIMロック付きのキャリア版を販売。予約は9月13日21時から始まっており、発売は9月20日の予定です。

今年のiPhoneは、10月1日に施行される改正電気通信事業法によって通信サービスの契約と端末の販売を分離することが義務付けられることになってから、初めて登場したiPhoneとなります。同法に対応するいわゆる「分離プラン」も各社で導入が進んでおり、端末の購入を条件とした通信サービスの月額料金に対する割引ができなくなることから、iPhoneの販売価格も値上がりするのではないかとも予想されていました。

そこで、9月13日の予約開始を前に各社から発表された「iPhone 11」以下3機種の販売価格を比較しつつ、分離プランのもとでiPhoneをお得に入手する方法を探ってみたいと思います。

分離プラン時代のiPhoneを安く購入するにはiPhoneの返却が前提条件

分離プランが導入されたことで端末の購入が条件となる通信サービスの割引はできなくなりましたが、大手キャリアではiPhoneの返却を前提に、指定の分割払い回数で購入したユーザーに対して残額の一部支払いを免除するサービス(ここでは「買い替え(返却)サービス」とします)を提供しています。

以下の表に、NTTドコモ、au、ソフトバンクの3社が提供している買い替え(返却)サービスの条件をまとめました。

各キャリアの買い替え(返却)サービスとその条件

各キャリアの買い替え(返却)サービスとその条件

NTTドコモの「スマホおかえしプログラム」(受付中)の場合、36回の分割払いのうち、3分の1にあたる最大12回分の支払いについて免除を受けることができます。

利用料金は無料となっていて、iPhoneの購入時点ではNTTドコモの通信サービスを契約していなければなりませんが、返却する時点では契約していなくても問題ありません。iPhoneの購入後に解約しても、24回分の支払いが済めば残額の免除を受けることが可能です。

auの「アップグレードプログラムDX」(2019年10月1日から提供開始)とソフトバンクの「半額サポート+」(受付中)の場合、48回の分割払いのうち、半分にあたる最大24回分の支払いについて免除を受けることができます。利用料金はどちらも月額390円(不課税)で、iPhoneの購入時にauやソフトバンクの回線契約をしている必要はありません。

ただし、iPhoneはSIMロックが掛けられた状態で販売されます。そのため、購入当初から利用できるキャリアはauもしくはソフトバンクと、その回線を利用するサブブランドやMVNO(仮想移動体通信事業者)に限られます。

大手キャリア以外での動作確認は9月20日の発売日以降になるでしょうから、MVNOなどでの利用を考えている人は、念のため動作確認結果が公表されてから購入するのがいいでしょう。

また、NTTドコモは返却さえすれば免除を受けられますが、auとソフトバンクで残額の支払いが免除されるには、指定された機種への機種変更も必要となります。両キャリアの買い替え(返却)サービスを一度利用し始めるとほかのキャリアで端末を購入しづらくなるかもしれませんので、あらかじめよく検討したうえで利用しましょう。

なお、auのアップグレードプログラムDXとソフトバンクの半額サポート+では、最大1年前倒して機種変更することも可能です。ただし、機種変更のタイミングを最大1年早められるだけなので、48回の分割払いのうち免除されない24回分と、買い替え(返却)サービス利用料24か月分は支払わねばなりません。

新しいiPhone 11のキャリア版とSIMフリー版の販売価格は?

それでは、新しいiPhoneの価格をチェックしてみましょう。以下の表にiPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max各機種の販売価格(税別、以下同)をまとめました。

なお、大手キャリアのiPhoneについては、返却せずに全額支払う場合の価格を「最後まで使う」、買い替え(返却)サービスを利用してiPhoneを返却しつつ残額の支払い免除を受ける場合の価格を「2年で返却」または「2年で機種変更」としました。

また、買い替え(返却)サービスに月額料金が掛かるauとソフトバンクについては、「2年で機種変更」の金額に24回分の合計価格(9,360円)を加算しています。

iPhone 11シリーズの販売価格一覧(税別)

iPhone 11シリーズの販売価格一覧(税別)

3機種で一番安いiPhone 11 64GBモデルの価格は、NTTドコモ版が79,200円、au版が82,400円、ソフトバンク版が82,667円、SIMフリー版が74,800円です。既報の通り、SIMフリー版のiPhone 11は昨年2018年に登場した「iPhone XR」よりも1万円安い価格からスタートしています。

各キャリア版もこれに準じた価格設定となっていますが、最も安いNTTドコモ版と最も高いソフトバンク版の間には3,467円の価格差が生じています。また、キャリア版はSIMフリー版よりも総じて高額で、NTTドコモ版とSIMフリー版には4,400円、ソフトバンク版とSIMフリー版には7,867円の価格差があります。

この傾向はiPhone 11に限らず、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Maxでも同様です。最も高額なiPhone 11 Pro Max 512GBモデルの場合、NTTドコモ版とSIMフリー版の差額は7,800円、ソフトバンク版とSIMフリー版の差額は15,978円まで広がっています。

いっぽう、大手キャリアの買い替え(返却)サービスを利用するために2年で返却あるいは機種変更する場合の支払総額は、SIMフリー版よりもキャリア版のほうが3〜4割ほど安くなります。

iPhone 11 64GBモデルの場合、NTTドコモ版は全額支払う場合の3分の2となる52,800円、au版は半分の50,560円、ソフトバンク版も半分の50,694円になるため、SIMフリー版の74,800円よりも22,000円〜24,240円安くなります。

最も高額なiPhone 11 Pro Max 512GBモデルでは、NTTドコモ版が110,400円、au版が93,427円、ソフトバンク版が96,249円となり、キャリア版のほうがSIMフリー版よりも47,400円〜64,373円安いです。

最後まで使い続けるならSIMフリー版、返却前提ならキャリア版がお得

単純に販売価格だけに注目した場合、購入したiPhoneをその後どうするかによって、キャリア版とSIMフリー版のどちらがお得なのかは異なります。

購入したiPhoneを返却せずにずっと使い続けるつもりであれば、キャリア版よりもSIMフリー版を購入したほうが結果的にお得。今後登場するiPhoneなどへ機種変更するときに旧モデルを手放してもかまわないのであれば、キャリア版を購入して買い替え(返却)サービスによる残額の支払い免除を受けたほうがお得になります。

キャリア版とSIMフリー版にはそれぞれメリットがあります。たとえばキャリア版の場合、iPhoneを分割払いで購入できるので、モデルによっては一度に17万円を超えるような端末価格を一括で支払う必要がありません。iPhone 11 64GBモデルの毎月の支払価格は、36回払いのNTTドコモ版が2,200円、48回払いのau版が1,717円、同じく48回払いのソフトバンク版が1,723円となります。

アップルが販売するSIMフリー版は一括で購入するほかに、オリコと提携したショッピングローンを利用することも可能となっており、9月18日時点では24回払いまでの分割金利手数料が無料です。24回払いを選んだ場合、iPhone 11 64GBモデルの毎月の支払価格は3,117円。ちなみに、NTTドコモで24回払いを選んだ場合の毎月の端末代金は3,564円なので、SIMフリー版のほうが安いです。なお、24回払いを選んだ場合は「スマホおかえしプログラム」は選べません。

また、各キャリアのiPhoneでは月額制の保証サービスを契約することができます。SIMフリー版ではAppleCare+を一括で購入することになりますが、iPhone 11では16,800円、iPhone 11 ProおよびiPhone 11 Pro Maxでは22,800円をまとめて支払わなければなりません(それぞれ2,000円を足して盗難・紛失オプションを追加することも可能)。初期費用を抑えたければ、分割払いが一般的なキャリア版を選ぶのがいいでしょう。

いっぽうSIMフリー版の場合、やはりキャリアを選ばないことが一番のメリットです。

冒頭でも触れた改正電気通信事業法が10月1日から施行されるのにあわせて、大手キャリアでは契約解除料が従来の9,500円から大幅に値下がりした1,000円で済む料金プランの導入が決まっており、従来よりもキャリアを乗り換えやすくなります。

これに加えて、iPhoneシリーズは比較的古いモデルでも最新のiOSに対応する息の長い製品であるため、常に最新のスペックを追い求めないかぎり、同じ機種を長く使い続けやすいという特徴があります。2年で機種変更をしないのであれば、本来の端末価格が安いSIMフリー版を購入して、自分のニーズに見合ったキャリアを契約するのがいいでしょう。

松村武宏

松村武宏

信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。

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