レビュー
人気の電気鍋「ヘルシオ ホットクック」は老若男女が使える調理家電?

「ヘルシオ ホットクック」は母の日のプレゼントにアリかナシか、60代の母親がガチ検証!

長時間煮込む料理も無水調理も“おまかせ”できる、シャープ「ヘルシオ ホットクック」は使った人から大絶賛されている電気鍋です。現に、筆者のまわりにいる価格.comマガジン編集部スタッフや家電ライターも「お世辞抜きで、よい!」と高評価。そういったこともあり、母の日のプレゼント候補にも推薦されることが多いのですが、疑り深い筆者は「母親が年配の場合、使いこなせないのでは?」という疑念を抱いてしまいます。そこで60代の母親にヘルシオ ホットクックを渡し、リアルな満足度を調査してみました。

1.6Lと2.4Lのどちらの容量を選ぶ?

煮物や蒸し物、無水調理といった料理が作れる電気鍋は多々ありますが、ヘルシオ ホットクックの最大の特徴は、鍋の中をかき混ぜる装置「まぜ技ユニット」が搭載されていること。調理の途中でかき混ぜが自動で行われるため、長時間煮込むメニューも焦げつかすことなく仕上げられるのです。さらに、温度と蒸気を見張る2つのセンサーが火加減を調節してくれるので2時間以上の加熱が必要な調理でも“ほったらかし”でOK。この楽チンさと完成した料理のおいしさで2015年に発売されて以来、高い人気を得ています。翌年2016年には容量を0.8L増やした「KN-HT24B」も誕生し、「KN-HT99A」(容量1.6L)と「KN-HT24B」(容量2.4L)の2機種から選べるようになりました。

写真左の「KN-HT99A」(容量1.6L)のサイズは36.4(幅)×22.4(高さ)×28(奥行)cmで、写真右にある「KN-HT24B」(容量24L)は幅、高さ、奥行が「KN-HT99A」よりも1.6〜3.1cm大きくなります。普通の鍋しか使ったことがないと、ヘルシオ ホットクックは大きいと感じるかもしれません

食材を入れる内鍋の容量差は0.8L。料理にもよりますが、「KN-HT24B」のほうが2人分多く作れるそう

若干の違いはありますが、両機ともに「まぜ技ユニット」を装備。必要なタイミングでアームが出て、かき混ぜてくれます

ヘルシオ ホットクック初見の母親は、予想どおり「大きすぎる!」と、そのサイズ感に若干引きぎみ。拒否されたままでは企画倒れなので、なんとか説き伏せ、「KN-HT99A」(容量1.6L)と「KN-HT24B」(容量2.4L)のどちらを選ぶかを考えてもらいました。とはいえ、容量を聞くだけではイメージがわきません。メーカーがうたう「KN-HT24B」のキャッチに“キャベツも鶏も丸ごとセットできる”とありますが、正直、そんな料理は作らないので大容量のメリットがいまいちピンとこず。そこで、実際におでんの材料を両機にセットしてみました。

「外観に対して内鍋のサイズが小さい!」と、ヘルシオ ホットクックに対する印象はいまいちな様子

「KN-HT99A」(容量1.6L)には、カットしたじゃがいも、大根、ちくわをそれぞれ4つずつ、こんにゃくを6つ、ごぼう天2つ、ゆで卵3つが限界でした。内鍋にある「水位MAX」の線を超えないようにだし汁を入れると取扱説明書に記されていたので、だし汁に浸りきらない具材があるのが気になります

「KN-HT24B」(容量2.4L)にも同じ食材を入れてみたところ、かなり余裕のある状態に! これなら、具材がすべてだし汁に浸ります

筆者の母は夫婦2人暮らしなので、1回分の食事なら「KN-HT99A」(容量1.6L)でも十分。しかし、ある程度の量を一気に作り、2日間ほどかけて食べたいので「KN-HT99A」では足りないそう。大きな容量で少ない分量を作ることはできますが逆はできないため、「KN-HT24B」(容量2.4L)が選ばれました。

せっかくなので、このまま最後まで調理を進め、ヘルシオ ホットクックに慣れてもらうことに。家電製品が苦手ということもあり、かなり警戒していましたが、実際に準備をしていくと簡単過ぎて「これで終わり?」と拍子抜けしていました。

もう少し食材を入れることはできますが、だし汁にしっかりと浸したいのでこのまま進めます

もう少し食材を入れることはできますが、だし汁にしっかりと浸したいのでこのまま進めます

腕力はあまりない母ですが、食材やだし汁を入れた内鍋もラクラクと運んでセット

おでんの調理では、まぜ技ユニットが作動しません。そのため、食材はだし汁にすべて浸る状態にしておくほうがベストだと思いました。なお、まぜ技ユニットが使われないメニューでは取り外しておいたほうが洗い物が減るのでラクです

おでんは自動メニューに登録されているので、付属のレシピブックにあるメニュー番号を選択。スタートボタンを押したら、完成するまで放置でOKです

約65分でおでんができました

約65分でおでんができました

煮崩れはありませんが、大きなサイズのじゃがいもも簡単に箸で割ることができるほど火はばっちり通っています

ただ、筆者宅のおでんは普段、ひと晩以上煮込んで作っており、調味料の配分もヘルシオ ホットクックのレシピブックとは違うため、もっと濃い色に仕上がります。このような差があるので、ヘルシオ ホットクックのレシピどおりに作ったおでんは好みではないと一蹴されてしまいました

まぜ技ユニットを使った調理で起死回生!

ここまでで、まだ、母の気持ちをつかむことができていないヘルシオ ホットクック。「新しい家電製品を導入するよりも、使い慣れた普通の調理器具で十分なのでは……」という不穏な空気を払拭すべく、まぜ技ユニットを利用した調理に挑むことにしました。まず最初は、肉じゃがにトライ!

食材と調味料を入れたら準備完了。温度調整しながら自動でかき混ぜが行われるので、水を使わない無水調理で作れます

まぜ技ユニットが装着されていることを確認し、該当メニューを選んで調理スタート

まぜ技ユニットが装着されていることを確認し、該当メニューを選んで調理スタート

調理の途中でまぜ技ユニットが作動すると若干ガタガタと音はしますが(下の動画参照)、実環境ではかき混ぜている時の音はほぼ気にならないでしょう。

運転音は静かですが、メニューによっては蒸気がたっぷり出ます。設置場所には配慮したほうがよさそう

運転音は静かですが、メニューによっては蒸気がたっぷり出ます。設置場所には配慮したほうがよさそう

約35分で肉じゃがが完成。野菜から出た水分で、だし汁もほどよく出ています

約35分で肉じゃがが完成。野菜から出た水分で、だし汁もほどよく出ています

手間のかかり具合と出来栄えを比べるために、普段の方法でも肉じゃがを作ってもらいました。最初に肉や根菜を炒めてからだしを入れて煮込み、20分後に玉ねぎを投入し、再度煮込むというやり方で作っているそうです。

食材を入れる順序は家庭によって異なりますが、一般的に最初に肉や野菜を油で炒める手順は行います

弱火で30分以上煮込み、その後、味を染み込ませるために1時間ほど放置して完成

弱火で30分以上煮込み、その後、味を染み込ませるために1時間ほど放置して完成

じゃがいもの色から、普通の鍋で時間をかけて作ったほうが野菜に味が染みているような気がします

じゃがいもの色から、普通の鍋で時間をかけて作ったほうが野菜に味が染みているような気がします

ところが、カットしてみると中心部まで均等に味が染みているのは、ヘルシオ ホットクックで作った肉じゃがであることが判明! 時間をかけたにもかかわらず、普通の作り方では中までだしが染みていないことにショックを受けました

しかも、ヘルシオ ホットクックの内鍋には焦げつきなし!

しかも、ヘルシオ ホットクックの内鍋には焦げつきなし!

煮崩れもなく、しっかりと味が染み込んだ肉じゃがに大満足した母親は、続けて、きんぴらごぼうが作りたいと言いだしました。ヘルシオ ホットクックを徐々に認め始めているようです。

普段なら炒めて煮込まなければならないきんぴらごぼうが、ヘルシオ ホットクックでは完成まで手をかけずに作れました。調理後の写真には、食材がかき混ぜられた痕跡が見られます

歯ごたえのある理想的な食感が見事です。約35分でこれならアリ、と肉じゃがに続き高評価を得ました

歯ごたえのある理想的な食感が見事です。約35分でこれならアリ、と肉じゃがに続き高評価を得ました

連日で食べても飽きない無水カレー

炒めたり混ぜる作業が発生しないことが気に入ったようで、ついにみずからレシピブックを開くようになりました。和食系だけでなく、リゾットやラタトゥイユ、りんごのコンポーネントといった自分が作ったことのないメニューがたくさん紹介されており、興味津々。筆者が誘導することなく、母親自身が作ることに決めたのは、ここまで試作したメニューの中で評判がすこぶるよかった無水調理でできるカレーです。

豆腐や味噌といった健康的なメニューも気になる様子。手作りしたらどのような味に仕上がるのだろうと、特に手作り味噌には興味をひかれていたようですが、加熱時間が約8時間かかるため、今回は断念しました

レシピブックにある材料は鶏手羽元でしたが、「骨が付いているのはイヤだ」ということで鶏もも肉に変更。自動でかき混ぜが行われるので、カレールーもその他食材と一緒にセットします

ヘルシオ ホットクックで調理中に、姪っ子が遊びに来ました。普通の鍋なら火傷の心配がありますが、ヘルシオ ホットクックは蒸気が出る部分にさえ触れないようにすれば、触っても熱くないので安心です

1時間強で無水カレーが完成。カレールーはまんべんなく混ざりました

大きめにカットした鶏肉ですが、スプーンで簡単にほぐれるほどホロホロに。無水だから旨味たっぷりで、普段、あまりカレーを好まない父親がお代わりしたほどです。材料は少々ならレシピどおりでなくても、問題なさそうですね

なお、調理が終わったあと「保温」ボタンを押しておけば、約75℃で温かさがキープされます。最大12時間保温できるので、早めに食事を作って保温しておけば食事の準備がラクになりそう

4人分作ってしまったので、2人では食べきれず。残ったカレーは冷蔵庫に入れ、翌日に持ちこすことにしました。

フタが付属しているので、内鍋にかぶせればそのまま冷蔵庫で保存できます

フタが付属しているので、内鍋にかぶせればそのまま冷蔵庫で保存できます

翌日のお昼に父親が「カレーないの?」と言うので、温めることに。温め直しもヘルシオ ホットクックでできます。温め直し機能は、まぜ技ユニットを使って混ぜるか混ぜないかを選択可能

約25分で温めが完了しました。吹きこぼれの心配もせずに、100℃に近い温めができるのは魅力

カレーを作り、その後保温し、再度温め直すことをしたので、内鍋には焦げつきができてしまいました。しかし、洗えばキレイに! 

まとめ

デジタル機器の操作を覚えるのが苦手な筆者の母親は、調理家電でも初めての製品には拒否反応を示してしまいます。一般的な電気鍋も持っているので、ヘルシオ ホットクックはいらないといった様子でしたが、まぜ技ユニットの手軽さ、無水調理のおいしさを体験すると態度は一変。思ったよりも操作が簡単だったこともあり、毎日活用していました。しかも、筆者がいないところで加熱時間が3時間かかる「黒豆」にも挑戦し、成功していたのです。手間がかかるのでこれまで作ったことがなかった黒豆が、ヘルシオ ホットクックなら容易に失敗せずにできるということで大満足でした。さらに、今回のレビュー後に報告を受けたのですが……、あまりにも無水カレーがおいしかったので普通の鍋で同じように無水カレーを作ろうとしたそう。しかし、ヘルシオ ホットクックで作った時のようにはいかず、「ヘルシオ ホットクックはやっぱりすごいね」と、メールと電話で何度も連絡がきました。これは、ねだられているのかも(笑)。

母いわく、ヘルシオ ホットクックがあっても別の料理は作るので、劇的に家事がラクになるワケではないけれど、ゆったりと食事の準備ができるようになるのは年を取ってきた今、とても助かるとのこと。マイナスな印象から始まったヘルシオ ホットクック体験でしたが、母親の評価はバツグン! 母の日のプレゼントにうってつけですね。

筆者が知らぬ間に母親が作った黒豆。ふっくらとしており、食感も味の染み具合も完璧でした

筆者が知らぬ間に母親が作った黒豆。ふっくらとしており、食感も味の染み具合も完璧でした

普通の鍋に比べ洗い物は多いですが、慣れてしまえば問題なし。ただ、内鍋のサイズが大きいので広めのシンクでないと洗いづらいかもしれません

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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