小さめサイズとおしゃれなデザインで人気の「コンパクトホットプレート」で知られるブルーノから、「トースターグリル」がデビュー。その名のとおり、トースターとグリルの1台2役で使える卓上調理器です。普段の食事やおもてなし料理がちょっと楽しく、すごくおいしくなりますよ。「コンパクトホットプレート」に続くヒットとなるのでしょうか?
「トースターグリル」は、トースターでもホットプレートでもない、ちょっと変わった形をしています。もっとも特徴的なのは、一般的なトースターのように扉が手前に開くのではなく、上にパカっと開くこと。フィッシュロースターに多い形状ですね。本体とフタにヒーターが備わっており、それぞれオン/オフが切り替えられるので、「上下」「上だけ」「下だけ」という3パターンの加熱調理ができます。なお、調整できるのは上下ヒーターそれぞれのオンオフと、加熱時間のみ。火力の強さは調整できません。
405(幅)×238(奥行)×221(高さ)mm、重さは3.9kg(後述のベイキングトレイ含む)。丸みのあるかわいらしいデザインなので、食卓にそのまま運んでもオッケーです
扉が上に開くことで、調理網が全開になります。食材の出し入れがしやすいだけでなく、調理中のトッピングもしやすそう
上ヒーター
下ヒーターは、熱量の大きいシーズヒーター
操作部は左右の2か所です。左側のダイヤルでヒーターの組み合わせを設定。右側のダイヤルでタイマーをセット(30分まで)します
くず受け兼、水入れ
焼き網(手前)とベイキングトレイ(奥)が付属。ベイキングトレイは焼き網に重ねて使用します
電源コードの接続部はマグネット式で、コードの長さは1.8m
まずは食パンをトーストしてみましょう。調理網は、角型の食パンを2枚置けるサイズ。上下のヒーターをオンにして、約4分で焼けました。
6枚切りの食パンを使用
左側のダイヤルを、「上下ヒーター」に合わせます
上のヒーターを使う場合は、フタをして使用します。調理中は、「チッチッチッチ」とダイヤル式のキッチンタイマーのような音がします
約4分で焼き上がり(トースターのように、「チーン」という音で調理終了を知らせてくれます)。上のヒーターはちょっと焼き加減にムラあり。中央の火力が強いようです
下ヒーターのほうが火力が強いので、表の焼き加減ばかり見ていると、裏は焼きすぎているということも。今回はぎりぎりセーフ? トーストは3分半くらいで引き上げたほうがいいかもしれません
裏面を焼きすぎるも、焼き上がりは上々。外はかりっと、中はふんわりの普通においしいトーストです
「トースターグリル」は上下にヒーターがついているので、裏返すことなく魚が焼けます。手間がかからないだけでなく、裏返した拍子に身が崩れてしまいやすい魚もきれいなまま! 焼き上がりをお皿に移すのも楽々です。今回はサンマを焼いてみました。
魚を焼く時など、油が落ちる調理する場合は、給水トレイに水を入れておくことで煙や油汚れの付着を抑えます
丸ごとのさんまも余裕?
残念ながらサイズオーバー。閉まりません。ちょっとサンマが大きすぎたかも。網の大きさは約29×15cmなので、小さめのサンマなら丸ごといけると思います
もちろん、大きめのサンマでも頭を落とせば問題ありません
上下のヒーターをオンにして5分で焼き上がり。調理中はにおいはするものの、給水トレイに水を張っているおかげか、部屋が煙たくなることはありませんでした。皮の焦げ目がなんとも食欲をそそります。裏側はどうでしょうか?
裏側にもおいしそうな焦げ目がついています
食べてみると、しっかり火が通っています。身はしっとりしつつ、皮はパリパリでおいしい!
「トースターグリル」があれば、自宅で焼き鳥もできます! 最初は上下ヒーターで焼き、焼き上がったら下ヒーターに切り替えることで、裏返しの手間もなく、熱々のまま食べることができます。
焼き鳥は1度に6本ほど焼くことができます。サンマを焼くとき同様、下のトレイに水を入れます
長さ15cmの竹串を使用したところ、焼き網の縦幅にぴったり。フタをきっちり閉めることができました
鶏肉にしっかり火がとおり、焼き色がつくまで20分ほどかかりました
上面がいい感じに焼けたので、ヒーターを「下のみ」に切り替えます
下のヒーターで加熱を続けているので、冷めることなく熱々を食べ続けられます。ただし、串は黒くなり、非常に熱くなっているので注意。また、火力の調整はできないので、焦げそうな場合はヒーターを時々オフにするなど、様子を見ながら楽しみましょう
焼き鳥を平らげた後は、本体に油や肉汁が焦げ付き、けっこう汚くなってしまいました
網とトレイは水洗いできます
本体は、温度が下がるのを待って固く絞ったふきんなどで拭きます。ヒーターは外せないので、完全に汚れを拭き取るのはなかなか難しいかもしれません。ふきんが届かない部分は、割り箸などを駆使するといいかも
家に人を招いた時にふるまいたい、ちょっとおしゃれなメニューを作ってみましょう。「トースターグリル」なら、アヒージョが卓上でできるだけでなく、一緒にバゲットもトーストすることができます。
「上下ヒーター」で熱したオリーブオイルにニンニク、えび、マッシュルームを入れてさらに熱します。窓をのぞくと、グツグツと煮えるオイルが見えます。卓上で調理の様子を見られるのがまたよし
アヒージョができあがる直前に、薄くカットしたバゲットを空いたスペースに乗せます。バゲットに焦げ目がついたら食べごろ!
アヒージョとバゲット、どちらも熱々。やけどに注意ですが、この熱さが最高のスパイスですね
空いたスペースでオイルサーディンなどの缶詰を温めてるのも大いにアリ。もう、お酒が止まらない
付属のベイキングトレイを使えば、フライパンいらずでオニオングラタンスープができちゃいます。
ベイキングトレイにオリーブオイルであえたたまねぎを敷き、「上下ヒーター」で15分加熱
焼いたたまねぎをコンソメスープに入れ、「上下ヒーター」で5分焼く
チーズを乗せ、「上ヒーター」でチーズに焦げ目をつけたらできあがり。オーブンやトースターの場合、チーズを乗せる時にいったん容器ごと取り出さなければなりませんが、「トースターグリル」ならフタを開けるだけなので手軽です
「トースターグリル」は、卓上で調理してライブ感のある食事が楽しめるので、家族の団らんやホームパーティーなど、人が集まる時に使用すれば、盛り上がること間違いなしです。ホットプレートと違って上からの加熱もできるので、表面においしそうな焦げ目をつけられるなど、ホットプレートとは違った楽しみ方ができます。
扉が上方向に開くことで食材の出し入れや後のせトッピングもしやすく、操作もこのうえなくシンプルなのはよいのですが、使用していて気になった点もいくつかありました。もっとも気になったのは、調理網がずれてたびたびガタンと下に落ちてしまうこと。液状の食材を乗せている時は特に、何度もヒヤリとさせられました。また、本体の手入れがややしづらいことや、火力の調整機能がないのは、少し残念だなと思います。
食材を動かした拍子に、調理網がずれてヒーター部分に落ちてしまうということがちょくちょく起こりました。改善してほしいポイント
(2017年12月14日追記)メーカーによると、網がずれ落ちてしまう問題は、検証機として使用した初回生産品に限り、見られる現象だそうです。2回目以降の生産分では解消されているとのこと。
気になる点はいくつかあるものの、できたて熱々を食べられるというのは食事の最高のスパイスになりますし、食卓を囲むメンバーの会話も弾みます。デザインもかわいらしいので、テーブルの主役アイテムとして活躍してくれるのではないでしょうか。
美容・健康家電を中心に新製品レポートやレビュー記事を担当。時には体を張って製品の実力をチェックします。