レビュー
デロンギ史上、最もスリムなエスプレッソマシン

“本物”の名は伊達じゃない! デロンギのコーヒーメーカー「オーテンティカ」にハマる

突然ですが、筆者はコーヒー中毒と言ってよいほど、コーヒーが好きです。毎日4〜5杯は飲んでおり、コーヒー粉の消費が激しいことこの上ない。ライター業をやっている上での職業病として、保険適用を訴えたいレベル。確定申告すれば必要経費として認められるかな?

今回は、そんなコーヒー中毒の筆者が、エスプレッソマシンの老舗・デロンギの全自動コーヒーメーカー新製品「オーテンティカ ETAM29510」(以下、オーテンティカ)を試してみます。「デロンギ史上、最もスリムなコーヒーマシン」をうたうモデルで、コーヒー好きも納得できる仕様が満載です。

おいしいコーヒーが飲みたい! でもいちいち淹れるの面倒くさい……

さて、コーヒー中毒者である筆者の目下の悩みは、毎回毎回コーヒーを淹れるのが面倒なこと。保温機能付きのコーヒーメーカーを使って1度にたくさん淹れればいいじゃないと思うかもしれませんが、コーヒー好きとしてはあの煮詰まった味と香りが嫌いで、面倒でも毎回ペーパーフィルターを入れ替えてレギュラーコーヒーを淹れています。

最近は、ステンレスフィルターで淹れたときのコーヒーオイルのまろやかさにハマってしまい、ちょっと時間があるときには自分でハンドドリップして楽しんでおります。でも、やっぱり面倒。毎回コーヒー粉の量を計るのも、ハンドドリップでお湯を何度も回すのも、ステンレスフィルターを掃除するのも、全部面倒です(笑)。

しかも、豆の量やお湯の量、ハンドドリップのお湯の回し方をちょっと間違えるだけで味が変わってしまうし……(いやそれがコーヒーのおもしろさなのですが)。

「AUTENTICA=本物」の名を持つ全自動コーヒーメーカー

というわけで、簡単に毎回味が安定したおいしいコーヒーが飲みたくて、以前から全自動コーヒーメーカーが気になっていました。そこで今回、オーテンティカを試してみることにしたのです。

ちなみにオーテンティカ(AUTENTICA)とは、イタリア語で「本物」という意味(発音は“アウテンティカ”のほうが近い)。最近、多くのメーカーが豆から挽く全自動コーヒーメーカーを相次いで市場投入していますが、このネーミングを見るに、エスプレッソマシンの老舗メーカーとしてデロンギの強い意気込みとプライドを感じます。

「デロンギ史上、最もスリムなコーヒーマシン」をうたうオーテンティカ。その本体サイズは195(幅)×335(高さ)×480(奥行)mmで、キッチンのカップボードにすっきり置くことができます

好みの味を探求できる! マニアにうれしい4つの調整ポイント

さて、デロンギと言えばエスプレッソメーカーがあまりにも有名ですが、オーテンティカはエスプレッソに加えて、カプチーノやカフェ・ジャポーネ、そしてデロンギオリジナルの「DOPPIO+」(ドッピオプラス)なども作ることができます。カフェ・ジャポーネとドッピオプラスの詳細については、のちほど説明します。

淹れられるコーヒーの種類もさることながら、オーテンティカの最大の特徴は、自由度がとても高いこと。全自動ながら、ユーザーが自分で調整できる項目が多く、自分の好みの味を簡単に探すことができます。順番に紹介していきましょう。

▼豆の挽き具合

自分で調整できる項目のひとつめが、「豆の挽き具合」。細挽きから粗挽きまで7段階の調整が可能です。マニュアルでは「5」のダイヤル位置を推奨していますが、もう少し濃く、もう少しクリーミーにしたいと思ったら細挽き方向にダイヤルをひとつずつ回して調整します。

豆ホッパーの中にあるグラインダーノブ。デロンギとしては「5」を推奨していますが、筆者は若干細挽きが好みなので「4」に設定

▼コーヒーの濃さ

次に、「コーヒーの濃さ」です。オーテンティカの面白いところは、豆ホッパーにある程度の量のコーヒー豆をストックできること。全自動コーヒーメーカーの中には、1度でホッパーの豆を全部挽き切ってしまう仕様のものがあり、自分で豆を正確に計って投入しないと、飲むたびにコーヒーが濃かったり薄かったりと味が安定しない結果となってしまいます。

その点、オーテンティカはマシンが自動で適量を計り、必要な分だけを挽く仕組みなので、いつも同じ味のコーヒーを楽しめます。1日に飲む量の豆を目分量でホッパーに入れておけばよいので、毎回豆を計って入れて……という面倒な作業から解放されます。

1日に飲む量を目分量でザーッと投入できます。これはとっても楽

1日に飲む量を目分量でザーッと投入できます。これはとっても楽

豆ホッパーのフタは紫外線防止加工がされ、ゴムパッキンによって密閉構造となっていますが、コーヒー豆は鮮度が命なので、1度に大量に入れるのではなく、1〜2日で使い切る量を入れておくのがよいでしょう

そして、この1度に挽く豆の量も調整できるのです。たとえばエスプレッソ1杯の場合、調節レバーにより約6〜11gの間の無段階で使用豆量を調節できます。

右のダイヤルでコーヒーの濃さを調節します。フロントパネルはタッチ式で、飲みたいメニューに触れるだけ

右のダイヤルでコーヒーの濃さを調節します。フロントパネルはタッチ式で、飲みたいメニューに触れるだけ

▼抽出量

さらに、「抽出量」(1回に使うお湯の量)も調節可能です。たとえばエスプレッソ1杯[少]モードの場合、初期設定では1杯あたりの抽出量は約30mlですが、約20〜180mlの範囲で無段階で抽出量を変更できます。なので、水も毎回必要量を計る必要がなく、最初にタンクいっぱいに入れておけばよいのです。

コーヒーメーカーの中には、1回の抽出でタンクの水を使い切る仕様のものが多いのですが、これも味が安定しない原因となるので、オーテンティカの自動計量は毎回同じ味を楽しみたい人にメリットが大きいでしょう。

1日の最初に目分量で水を入れておけば、毎回マシンが自動計量して正確な量を抽出してくれます

給水タンクは本体背面に装備。1日の最初に目分量で水を入れておけば、毎回マシンが自動計量して正確な量を抽出してくれます

▼湯の温度

4つめの調整ポイントは、「お湯の温度」。88℃/90℃/92℃/94℃の4段階で抽出湯温を変更できます。コーヒーを抽出する際にお湯の温度が高いと苦みが出やすく、低いと酸味が出やすいと言われています。また、浅煎り豆は高い温度で、深煎り豆は低い温度で抽出するのがよいとも言われています。自分の味の好み、豆の焙煎具合で湯温を変えて楽しむことができるのです。

以上、4つの調整ポイントによって、好みの味を探求する「旅」ができる、コーヒー好きのための全自動コーヒーメーカー、それがオーテンティカなのです。

エスプレッソを淹れてみた! 好みにあわせて抽出量を調節

それではさっそくコーヒーを淹れて飲んでみましょう。先に述べたように、オーテンティカは1回に使う豆の量、お湯の量をマシンが自動計量するので、豆と水は多めに入れておきます。

まずはエスプレッソから。メニューは4種類を搭載しています。まず「1杯抽出[少]」を選択して淹れてみると、約30mlと抽出量が少ないため、ガツンとくる苦さです。これぞエスプレッソ。それでいて、表面を覆うコーヒークレマ(泡)はきめ細かく、とってもクリーミー。クレマのまろやかな舌触りがエスプレッソの苦さを中和してくれます。

なるほど、3〜5口で飲めるこの量は、コーヒーアロマとクレマを含めたエスプレッソのすべてを最大限に楽しむために、計算され尽くされた30mlなんだな、イタリア万歳! ……ということが脳髄で理解できました。

エスプレッソ「1杯抽出[少]」で淹れた1杯。表面がクリーミーで香りが高い。結論だけ言うと「イタリア万歳!」です

エスプレッソのエッセンスはそのままに、もう少しまろやかに飲みたいというときには、「1杯抽出[多]」モードがよいでしょう。抽出量が約120mlと、[少]の4倍になります。

抽出量が多くなるので味が薄くなるのでは? と思いましたが、さにあらず。エスプレッソは短時間での抽出が特徴ですが、[多]モードでは抽出に時間をかけている分、お湯の量が多くてもコクがあり、まろやかで飲みやすくなります。ゆっくり味わいながら飲むのに適しています。

こちらが「1杯抽出[多]」で淹れたエスプレッソ。こちらもクリーミーなコーヒークレマで表面が覆われ、おいしそうな香りが漂っています

なお、ちょっと薄いなと思ったら、先に説明した豆の量を調節して濃くすればよいのです。ちなみに、エスプレッソ[少]と[多]には、それぞれ「2杯抽出モード」があります。同時に2杯のカップに抽出できるので、夫婦や恋人同士が一緒にコーヒーを飲んでくつろぐ時や、友達が遊びにきたときなどに使えますね。

[少][多]ともに2杯同時に抽出することができます。カップを2つ置いて2杯抽出メニューを押すだけと、いちいち豆と水の量を計る必要がない便利さが実感できます

カフェ・ジャポーネとドッピオプラスを淹れてみる

次にカフェ・ジャポーネを試してみましょう。これは日本独自仕様のメニュー。単なるロングコーヒーではなく、豆を2回に分けて挽き、給湯・蒸らし繰り返す「間欠抽出」を2度行います。これにより、ハンドドリップのような味わいが楽しめるとのこと。

実際に飲んでみると、確かに、筆者が普段飲んでいるレギュラーコーヒーとは全く別物です。コクがあり、味に深みがあります。若干感じる苦味がかえって味にアクセント与えていて、おいしい!

間欠抽出を2回行うカフェ・ジャポーネは、初期設定で約180mlを淹れることができます

間欠抽出を2回行うカフェ・ジャポーネは、初期設定で約180mlを淹れることができます

続いていよいよ、新メニューのドッピオプラスを試してみます。「間欠4秒ドリップ抽出+3秒の蒸らし」と短時間の蒸らしを重ねることでコーヒーの香りを最大限に開かせるというメニューです。これにより、コーヒーのコクやフレーバーの余韻が口の中で長く残る「ロングラスティング効果」が特徴だそうです。

で、実際に淹れてみたところ、淹れている最中からコーヒーアロマが部屋中に広がり、明らかにこれまでのレシピとは違うことがわかりました。味はというと、上述のカフェ・ジャポーネよりコクに深みがあり、ほどよい苦味が口の中に広がって、鼻孔を通して口の中にいつまでもコーヒーの香りが漂います。舌触りはなめらかで、少し酸味が出ていますが、それがサッパリした喉越しにつながっています。これはイイ! 病みつきになりそうな味です。

ドッピオプラスは初期設定で約120mlを淹れられます。上のカフェ・ジャポーネと比べると、コーヒークレマはドッピオのほうが若干濃いめ。漆黒のコーヒーとなめらかなコーヒークレマのツートンがとても美しい……

カプチーノ用のフロスミルクも作れる

最後に、カプチーノ用のフロスミルクも作ってみました。筆者は以前、自宅でカプチーノを飲みたくて1,000円くらいの泡立て器を購入しましたが、泡が大きくてカフェのようなカプチーノができず、1回だけ使って捨ててしまったことがあります。それ以来、自宅でフロスミルクを作るのは諦めていました。

オーテンティカのフロスミルク作りは、高温のスチームで牛乳を泡立てる仕組みです。同時に牛乳も温かくなるので一石二鳥。作り方もわりと簡単で、牛乳を入れた容器をミルクフロッサーに当ててスチームボタンを押すだけ。これだけでキメの細かいふわふわのフロスミルクができあがります。細かい泡を作るためには、フロッサーの当て方にちょっとコツが必要ですが、回数を重ねるうちに慣れます。

牛乳をスチームで温めながら泡立てていきます。最初は泡がなかなか立たなかったのですが、フロッサーの先端の当て方を工夫していくうちに、クリーミーな泡が立つようになりました

喉にガツンとくるエスプレッソが、フロスミルクを注ぐことで非常にまろやかになり、とても飲みやすくなります。フロスミルクのキメ細かな泡の口当たりのよさも心地よい。カフェのバリスタが淹れるカプチーノの味、香り、口当たりをこうも簡単に自宅で楽しめるなんて。とても幸せな秋の午後を過ごせることに感謝です(笑)。

作ったフロスミルクをエスプレッソに注いでみました。表面にふわふわの泡!

作ったフロスミルクをエスプレッソに注いでみました。表面にふわふわの泡!

フロスミルクを先に作ってそこにエスプレッソを注ぐと、スチームミルク/エスプレッソ/コーヒークレマ/フォームミルクの層がきれいにできてカフェっぽい絵になります(笑)

高機能なのに、お手入れも簡単!

これだけ複雑なメニューをこなすのだから、お手入れはさぞ面倒なんだろうと思ったら、意外に簡単でした。毎日のお手入れが必要となるのは、トレイとコーヒーカス受けと、カプチーノを作った場合はミルクフロッサー。これらを水洗いするだけ。抽出ユニットは、1か月に1回、手踊の水洗いでOKなんです。ね、簡単。

トレイを外すとカス受けも一緒に出てきます。お手入れは、1日の終わりにカスを捨てて水洗いするだけ

トレイを外すとカス受けも一緒に出てきます。お手入れは、1日の終わりにカスを捨てて水洗いするだけ

本体横から抽出ユニットを引き出して水洗いできます。これは1か月に1回くらいでよいとのこと

本体横から抽出ユニットを引き出して水洗いできます。これは1か月に1回くらいでよいとのこと

まとめ

今、コーヒー界では「フォースウェーブコーヒー」(第4の波)が来ていると言われています。それは、自宅で本物の味を楽しむこと。最近、ショッピングモールではコーヒー豆を販売するショップが必ず入居しており、一般人でもコーヒー豆の入手が容易になりました。全自動コーヒーメーカーがあれば、自宅で豆を変えて楽しむ、飲み方を変えて楽しむということが簡単にできます。

なかでも、デロンギのオーテンティカの自由度は高く、使い込めば使い込むほど多くの味に出会えるのが魅力。コーヒーの奥深さを改めて知ることができる1台と言えます。

近藤克己(プラスワン・クリエイティブ)

近藤克己(プラスワン・クリエイティブ)

1966年生まれ、福島県出身。大学では考古学を専攻。家電製品のフリーペーパーを発行しつつ、ライターとしても活動中。得意分野は家電流通、生活家電。趣味は、ゴルフ、ギター、山登り、アニメ、漫画。

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