「エモい」とか「インスタ映え」とか、オサレさん界隈ではSNS映えするシチュエーションがいまだにもてはやされていますが、そんなの50歳を超えたおっさんには関係ないと思っていました。「エアポートおじさん」とか馬鹿にされちゃうからね。
でも、価格.comマガジンで、デロンギの「マルチグリル BBQ & コンタクトグリルプレート」(型番:CGH1011DJ。以下、マルチグリルBBQ)のレポートを見たとき(→詳細はこちら!)、時代に取り残されたおっさんでも友達にドヤれるんじゃないか、家族にもいいカッコできるんじゃないかと考えてしまったわけです。これまで家でステーキをうまく焼けたことがなかったので、これで家族においしいステーキを食べさせられれば、失って久しい父親の威厳も取り戻せるのではないかと。
というわけで、デロンギからマルチグリルBBQをお借りできたので、いろいろと調理して家族の前でドヤッてみました!
【関連記事】
・挟んで焼くと分厚い肉がウマイ! デロンギ「マルチグリル BBQ & コンタクトグリルプレート」
・これはドヤれる家電! デロンギ「マルチグリルBBQ」で肉をジュージュー焼きまくってみた
マルチグリルBBQは、簡単に言うと、上下2枚のプレートで食材を挟んで焼くことができるグリルです。上下のプレートを開いて「BBQポジション」、上下で挟んで「コンタクトポジション」、上のプレートを浮かせて食材ギリギリのところで止める「グリルポジション」と3つのスタイルで、さまざまな調理に対応します。→詳細は、本製品の発表会レポート記事をご覧ください!
というわけで、これがデロンギの「マルチグリル BBQ & コンタクトグリルプレート」
2面プレート仕様で、開いたり閉じたりして3種類の焼きスタイルに対応します。→詳細はこちら!
上下のプレートは簡単に外せます。プレートの裏面にヒーターがついていますが、このまま丸洗い可能
というわけで、何はともあれ肉を焼きまくりましょう。「上下のプレートで挟んで焼ける」というマルチグリルBBQ最大のメリットを生かせる料理は、やはり肉! 肉なのです。
手始めに、付属のレシピ本にある「バルサミコソースのラムチョップ」を作ってみました。ローズマリーや、すりおろしニンニク、バルサミコ酢などを混ぜたマリネ液に1時間ほど漬けたラム肉を、マルチグリルBBQに挟んで焼くだけの簡単レシピです。付け合わせの野菜も一緒に焼いてしまえるから楽チン!
マリネ液に1時間漬けたラム肉と、付け合せの野菜をプレートに置いて……
上側のプレートを下ろして、「コンタクトポジション」のスタイルで焼きます! 上下から挟んで一気にジュー!
マルチグリルBBQのよいところは、上下のプレートを別々に温度設定できること。それぞれの温度ダイヤルを回してスタートボタンを押すと、設定温度に到達したら「ピー」と電子音が3回鳴って予熱完了を知らせてくれます。
ラムチョップの場合は、上下ともに170℃に熱したあと、「コンタクトポジション」で挟んで4分間焼きます。時間が来たら自動で電源オフになるタイマーが使えるので、焼いている間はほったらかしでよいのがうれしいところ。
たった4分でおいしいラムチョップができあがり!
4分後にマルチグリルBBQを開けてみると、こんがりおいしそうに焼けたラムチョップが完成していました。上下から挟んで短時間で焼くので、火が通り過ぎて硬くなることもなく、やわらかい食感を維持できています。
さっそく家族にふるまってみましょう。実はわが家の娘たちは、ラム肉は初めてなので、このクセのある味はどうなのかと心配していましたが、焼き加減が絶妙なこともあってか、「おいしい」と言ってくれて好評でした!
次はステーキです。いきなり高級なお肉を焼くのは抵抗があるので、まずは2切れ1,000円のアメリカン・ビーフを焼いてみました。牛肉の場合は上下230℃で焼くのですが、最初にダイヤルの中央にある「SEAR」ボタンを押します。このSEAR、つまり焼き付けボタンは、最初の1分間を最高温度の約240℃で一気に焼くものです。これにより、肉のうま味を閉じ込めることができると言います。
その後、230℃で2分加熱したあと、100℃に下げて6分間じっくり焼いてみます。表面のキレイな焼き色、ミディアム・レアな赤味がかった切り口、食べてみるとちょうどよいやわらかさで、そこそこおいしい! でも、やはり安いお肉なので、ちょっと筋張っていて噛み切れませんでした(笑)。
上下のプレートそれぞれに付いている調節ダイヤルのまん中に、「SEAR」ボタンが配置されています。これを押すと、最初の1分間だけ最高温度で一気に焼き上げてくれます!
安いお肉ですが、おいしそうに焼き上がりました! 実際、薄くても中はちゃんとミディアム・レア状態で、やわらかかったです。ただ、お安いのでちょっと筋っぽかった(笑)
というわけで、マルチグリルBBQでお肉が上手に焼けることがわかったので、思い切って高いお肉を買ってきました! 400gで5,000円強の和牛です。こんな高級肉(わが家にとって)は初めての経験なので、買うときに声が震えましたよ(笑)。
霜降りお肉をドーン! ワクワクが止まらないっ!
230℃に予熱したプレートでまず四方に焼き目を付け、「コンタクトポジション」にして両面をSEARで一気に焼きます。肉汁がジワーっとあふれてイイ香りが漂い、よだれが止まりません。さすが高級肉、この時点でおいしそうです。
その後、2分ほど230℃で焼いたら、上下ともに100℃まで下げて低温で6分間じっくり焼きました。できあがったステーキを切ってみると、ほどよいレア状態。筋もなく、口の中で簡単に噛み切れます。初めて食べた高級肉の食感・味に、もはや家族は無言。いつもは少食な娘たちもあっという間に平らげ、もうないのかと睨んできます。ごめんよ、父さん甲斐性なくて。
お高いだけあってちょっと厚めなので、230℃に熱したプレートで四方にまず焼き目を入れます
温度設定を100℃に下げ、「コンタクトポジション」にしてじっくりジューっと!
一気に上下から挟んで焼くので、キレイな焼き目が両面に付きます
切ってみると、キレイなミディアム・レア。やわらかく、肉汁がジューシーです! あまりのおいしさで家族が無言に
ステーキ肉を自分で焼こうとすると、火加減や焼き時間の調整が難しいですよね。筆者もフライパンで焼くといつも中まで火が通ってしまい、硬くなっておいしくできません。しかし、マルチグリルBBQを使えば、ほとんど自動でおいしく焼き上がります。
「レアにしたい」とか「ウェルダンにしたい」といった好みに合わせて、タイマーで焼きの時間を調節すればOK。何度も焼くうちに、肉の厚みや自分の好みで調理時間を変える感覚がわかってくるでしょう。そんな、「マイ・ステーキ」を探求できる楽しさが、マルチグリルBBQにはあります。
温度とタイマーを設定すれば、あとはマルチグリルBBQがイイ感じに肉を仕上げてくれるから楽チンなんです
また、焼いている時間が短いので、マルチグリルBBQをダイニングテーブルに置いて、食事中にお肉を焼きながら食べるのもアリ。家族みんなでジュージューと焼きを楽みながら、焼き立てのお肉を温かいうちにすぐ食べられます。家族の会話がはずんで、とても楽しいひとときを過ごせますよ。
なお、今回は「コンタクトポジション」で挟んで焼きましたが、場合によっては「グリルポジション」にして上プレートをお肉ギリギリのところで止めるようにしたほうが、お肉が潰れて肉汁が流れ出るのを抑えられるので、よりおいしくいただけるかもしれません。
続いては、「挟んでも開いても焼ける」が特徴であるマルチグリルBBQならではの使い方ができるメニューに挑戦してみました。
まずは自家製ハンバーガーです。ハンバーガーなんて自作したことがないので、付属のレシピ本で発見したときからテンション上がりっぱなし。なので、ここでも思い切って牛100%の挽肉を使ってみます。今月のわが家のエンゲル係数がヤバい(笑)。
材料はこれだけ。焼くだけの簡単レシピなので、家族みんなで楽しめます
牛挽肉とつなぎの小麦粉を混ぜて丸めたミートパテと、輪切りの玉ねぎを上下200℃「コンタクトポジション」で挟んで4分焼きます。続いて上側のプレートを開き「BBQポジション」にしてバンズと両面目玉焼き、ベーコンを焼きます。あとは、ソースとレタス、トマト、とろけるチーズと一緒に挟んで食べるだけ。
とても簡単ですが、これがウマー!!!! ちょっと見た目がアレですが、牛100%の焼きたてパテはジューシーで本当においしいです! 1000円くらいするハンバーガーショップに引けを取らない味が自宅で再現できるなんて! 作るのも楽しいし、本当にオススメです。
ミートパテと玉ねぎを「コンタクトポジション」で焼いたら、「BBQポジション」に開いてベーコン、卵、バンズを焼きます
レタス、チーズ、トマトも重ねて完成! はっきり言ってウマい! 1,000円バーガーに負けていません
このほか、上側のプレートを少し浮かせて配置する「グリルポジション」で楽しめるレシピとして、田楽とピザも作ってみました。上にチーズや味噌などの具材を乗せた料理は、「コンタクトポジション」で作ろうとするとくっついてしまうのでNGですが、この「グリルポジション」ならくっつかずにグリルすることができます。
ちなみに、どちらかというと付属レシピ本の味付けは、しっかりと濃いめな印象で、少々ボリューミー。好みによるので一概には言えませんが、あまり濃い味が得意でない方は、田楽もピザもレシピ本の味付け・具材の量から1/4〜1/3くらいを引いて調節してみるといいかもしれません。
チーズ田楽と味噌田楽を作ってみました。付属のレシピ本の味はちょっと濃い目なので、調味料を少なめにしたほうがわが家には合っているかな
デロンギの公式サイトに掲載されていたりんごピザを作ってみました。市販のピザ生地が薄くてちょっと固めでしたが、りんごにも火が通っており、甘くておいしい
マルチグリルBBQは、先に述べたピザや田楽のほかにも、ピザトーストや餃子の両面焼き、パンなど、上下方向から加熱することでおいしく作れる料理が多数あります! 1番多用しそうなのが、上プレートを少しだけ浮かせて固定する「グリルポジション」です。
ちなみにこの「グリルポジション」で調理しているときに少々困ったのが、使い始めは上側プレートが平行になりづらかったこと。上プレートに電源を供給するケーブルが背面についているのですが、これに引っ張られるようで、前方が開いてしまいます。そのため、手前側が焼けない状況になってしまったことから、調理中はミトンをした手で上プレートを抑えながら焼きました。
しかしこちら、メーカーに問い合わせたところ、「使い始めはケーブルが固いため引っ張られてしまいますが、使っているうちになじみ、平行になります」とのことなので、問題はないようです。ひと安心!
「グリルポジション」は、最初のうちは上側のプレートが平行になりにくいので……
調理中はミトンをした手で上から抑えて平行にして使いました。が、使っているうちになじんできて平行になるとのことです
最後にお手入れですが、これが超簡単! 上下のプレートは汚れが付きにくい加工がされているので、中性洗剤とスポンジで洗うだけで簡単に汚れが落とせます。焦げ付いた場合でも、付属のヘラで削ればプレートに傷をつけることなくキレイになりました。
肉を焼いた場合は、背後の油受けに結構な量の脂がたまりますが、こちらは紙などで吸い取ったあとに中性洗剤で簡単に洗うことができました。
焦げ付いたとしても、付属のヘラでこすれば簡単に焦げが取れます
真ん中から下の油受けに脂が落ちる仕組み
1回のステーキ調理でこれだけの脂が落ちました
従来の片面焼きだけのホットプレートの場合、焼き肉、焼きそば、ホットケーキと作るレシピが限られマンネリになりがちですが、マルチグリルBBQは上下から挟むことでレシピのバリエーションが広がります。
高い火力で上下から焼くので、1つひとつの調理時間が短くて済み、さまざまな料理を次から次に楽しめるのも魅力。しかもこの画ヂカラの高さなら、「インスタ映え」だってバッチリです。まさにクリスマスやお正月といった、人がたくさん集まるこのシーズンにピッタリな調理家電ではないでしょうか。
【関連記事】
・挟んで焼くと分厚い肉がウマイ! デロンギ「マルチグリル BBQ & コンタクトグリルプレート」
・肉がジュ〜ッとおいしく焼ける! 3Way卓上グリル「マルチグリルBBQ」を動画でチェック
1966年生まれ、福島県出身。大学では考古学を専攻。主に生活家電を中心に執筆活動する家電&デジタルライター。レビューや検証記事では、オジさん目線を大切にしている。得意分野は家電流通・家電量販店。趣味は、ゴルフ、ギター、山登り、アニメ、漫画、歴史、猫。