レビュー

約5分で朝食完成! 「3WAYモーニングセットメーカー」がけっこう使える

ひとり暮らしの難関のひとつ、朝ごはん作り。トースターで食パンを焼き、フライパンで目玉焼きを作り、淹れたてのコーヒーを1杯……なんていう朝食を夢見ながらも、時間のない朝にはこれがなかなか難しい。そこで注目したいのが、ヒロ・コーポレーションの「3WAYモーニングセットメーカー」だ。トースターとホットプレート、さらにはコーヒーメーカーまでがひとつになった、1台3役のアイデア調理家電である。使い勝手はもちろん、朝食の鉄板メニューであるトースト、目玉焼き、コーヒーの3品を同時調理でおいしく作れるのか、リアルな実力を確かめていこう。

これ1台で朝食完成! トースター、ホットプレート、コーヒーメーカーがひとつに

「3WAYモーニングセットメーカー」は、トースター、ホットプレート、コーヒーメーカーの1台3役をこなしながら、本体サイズは41(幅)×23(奥行)×25(高さ)cmとコンパクト。食パンを2枚並べて焼けるオーブントースターや、庫内容量が20L前後の電子レンジと同程度のサイズ感をイメージしてもらうといいだろう。もちろん、コーヒーメーカーとオーブントースターを2台並べるよりも場所を取らないので、ひとり暮らしのスペースの限られたキッチンにも設置しやすい。

3機能をギュッと凝縮したコンパクトボディは置き場所に困らない。デザインもシンプルなので、キッチン空間に違和感なく溶け込んでくれる。価格は3,000円強(2020年3月時点の価格.com最安価格)と驚くほどリーズナブル。新生活の準備は何かと出費がかさむものだが、これなら手が出しやすい

それでは、各機能のスペックをチェックしていこう。トースターの焼き網のサイズは、実測値で約14(幅)×16(奥行)cm。食パン1枚がちょうど収まるサイズだ。出力は500Wで、1,000W前後が多い一般的なオーブントースターよりも低めの設定だが、同梱の受け皿を使えば、冷凍チキンナゲットや冷凍フライドポテトも調理できるという。

ひとり暮らし向きの製品なので、トースターの焼き網は食パン1枚が焼けるサイズ。一般的なオーブントースターと同様、扉は手前に引いて開ける仕様だ

続いて、ホットプレート。トースターのヒーターが本体上部に露出しており、ここにフタをするかたちで円形のホットプレートを置く。トースターのヒーターをホットプレートの熱源としても利用するわけだ。ホットプレートのサイズは、実測値で直径約14cm。卵1個で目玉焼きを作るのにぴったりなサイズである。

本体上部にヒーターが露出しており、ここにホットプレートを乗せる。ホットプレートがフタの役割を果たすので、トースターのみを使用する場合でも、ホットプレートは乗せたままにしておく

コーヒーメーカーは本体右側に配置されている。洗って繰り返し使えるメッシュフィルターと計量スプーンが同梱されているので、用意するのは中挽きで挽いたコーヒー粉だけでいい。1度に抽出できるコーヒー量は4人分の480ml(4カップ)。ひとり暮らしならおかわりできる容量だ。なお、フィルターは市販のペーパーフィルター(「102」サイズの2〜4人用)も使用できるので、お手入れの手間を少しでも減らしたい人は、ペーパーフィルターを使用するといいだろう。

コーヒーメーカーは、水タンク、フィルターをセットするドリッパー、ガラス製のサーバーで構成されたシンプルな作り。コーヒー豆の挽き具合に合わせて抽出速度を調節することはできないので、必ず中挽きのコーヒー粉を使用しよう

トーストも目玉焼きもコーヒーも、満足できる仕上がり

実際に、トースト、目玉焼き、コーヒーの3品を同時調理してみよう。

ホットプレートを使用する場合は3分の予熱が必要で、予熱はトースターの上下に配置されたヒーターをどちらも使用する。上下どちらかいっぽうのヒーターを使用するか、両方使用するのかはダイヤル操作で選択可能。加熱時間もダイヤルを回して設定する。

3分の予熱が終わり、調理開始。ホットプレートに油を引き、卵を割り入れてから、トースターに食パンをセットする。ダイヤルを回してタイマーを5分にセットしたら、あとは焼けるのを待つだけだ。

ヒーター切り替えダイヤルは上から時計回りに「OFF」「下のヒーターのみ加熱」「上下両方のヒーターを加熱」「上のヒーターのみ加熱」となっている。今回はトースターとホットプレートを同時に使うので、「上下両方のヒーターを加熱」にセット

ホットプレートは焦げ付きやすいので、油を引くのを忘れずに。火が通りやすいのは直下にヒーターがある中央部分。真ん中を狙って卵を割り入れる

トースターに食パンをセットして、タイマーを5分に設定。タイマーを5分以下に設定する場合は、一度「6」以上に回してから戻すようにしてセットする

トーストと目玉焼きの焼き上がりを待つ間にコーヒーを淹れよう。バスケットに付属のフィルターをセットして、計量スプーンで中挽きのコーヒー粉を入れる。水タンクにカップ数に応じた量の水を注いで、フタを閉めたらスイッチをオン。約20秒で抽出が始まる。

付属のフィルターに中挽きのコーヒー粉を投入。計量スプーンすり切り1杯(約4g)がカップ1杯分(120ml)なのでわかりやすいのだが、一般に、約10gのコーヒー粉がカップ1杯分の目安なので、「ちょっとコーヒー粉が少ないのでは?」と不安に……。ここでは、カップ2杯分を淹れてみることにした

側面の給水目盛りを見ながら、水タンクに水を注ぎ入れる。特に注ぎにくさを感じたわけではないが、給水やお手入れの手軽さを考えると、水タンクが取り外せたらなおよかった

コーヒーメーカーのスイッチを入れると、約20秒で抽出が始まり、3分35秒で2杯分の抽出が完了した

コーヒーメーカーのスイッチを入れると、約20秒で抽出が始まり、3分35秒で2杯分の抽出が完了した

抽出されたコーヒーの仕上がりは、予想通り少し薄めの味。とはいえ渋みやえぐみはまったくなく、すっきりとしていて飲みやすい。コーヒーに強いこだわりのある人でなければ満足できる味わいだ

5分に設定したタイマーのダイヤルが「0」を指し、「チンッ」。あっという間に焼き上がりの時間だ。トーストにはきつね色の焼き目がつき、どうやら5分でちょうどよかったよう。目玉焼きも黄身が半熟で、半熟好きの筆者としてはまさに「食べごろ」だ。

5分の加熱で焼きあがったトーストがこちら。焼き目がしっかりとついており、焼きムラも気にならない

5分の加熱で焼きあがったトーストがこちら。焼き目がしっかりとついており、焼きムラも気にならない

ふたがないので、黄身に火が通りにくい。固めの黄身が好みの人は、サイズの合うふたを用意するか、アルミ箔をかぶせるなどするといいだろう

というわけで、5分ほど(予熱時間を除く)でトースト、目玉焼き、コーヒーの3品が完成。レビュー前は、アイデア先行で実用性に乏しい“イロモノ”なのでは? と少々心配していたが、3品ともに満足できる仕上がりとなった。料理好きのこだわり派ならともかく、ひとり暮らしで普段それほど料理をしないのなら、1台で3品を食卓に並べられる「3WAYモーニングセットメーカー」は十二分に実用的なアイテムと言えるのではないだろうか。

軽めの朝食にはぴったりの量で、仕上がりにも不満なし。「きちんと朝ごはん」を無理なく習慣化できるのがうれしい

もちろん、卵と一緒にベーコンやソーセージを焼くこともできる。熱々のトーストに載せてワンプレートの朝食を楽しむのもよさそうだ

毎日の朝食づくりをもっと手軽に

朝食の定番3品を、ものの5分(予熱時間を除く)で同時調理できるのは便利であり、実際に使ってみると、確かに毎日の朝食づくりの心理的な負担が軽くなった。また、専用機に比べるとそれぞれスペックは劣るものの、ひとり暮らしのコンパクトなキッチンに、トースターと、ホットプレート、コーヒーメーカーを設置できるという点もうれしい。

「きちんと朝ごはん」を手軽に実践できる、1台3役の「3WAYモーニングセットメーカー」。この春ひとり暮らしを始める人や、毎日の朝食づくりに負担を感じている人はぜひチェックしてみてほしい。

毛利真大

毛利真大

編プロでの広告制作、雑誌編集を経てフリーライター/エディターに。家電をはじめ、自動車、ファッション、ビジネス関連など幅広い分野で活動。86年、秋田県出身。「大曲の花火」とグミをこよなく愛する。

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