日本エー・アイ・シーのブランド「アラジン」と言えば、トーストがおいしく焼ける「グラファイトトースター」が大人気ですが、これにオーブンレンジ機能を持たせた「アラジン グラファイトオーブンレンジ AEM-G14A」(以下、「グラファイトオーブンレンジ」)が2025年7月に発売。それから約半年間、トースト機能はもちろん、オーブンや解凍、注目のリベイク機能などを日常的に使い続けてきました。
ここでは、「グラファイトオーブンレンジ」を半年間使っていて気づいた魅力や気になった点を徹底紹介します!
0.2秒で発熱する「グラファイトヒータ」を搭載するオーブンレンジ「アラジン グラファイトオーブンレンジ AEM-G14A」
まずは「グラファイトオーブンレンジ」の基本スペックを紹介。
最大の特徴は、0.2秒で発熱して最高1,300度の高温まで上がる「グラファイトヒータ」によるヒーター加熱と、マイクロ波によるレンジ加熱を同時に行う機能「グラファイトレンジ加熱」を採用していること。「グラファイトヒータ」は人気のアラジン「グラファイトトースター」にも搭載されている機能で、これらにより一般的なレンジでは難しかった仕上がりを可能にしています。
本体サイズは、468(幅)×387(奧行)×338(高さ)mm。サイズ感は一般的なオーブンレンジとさほど違いはないので、買い替え時に設置場所の心配をする必要はなさそう
庫内サイズは、371(幅)×320(奧行)×179(高さ)mm。左右面に上下2段に分けてトレイをセットできる「トレイ・ラック受け」が備わっています
庫内右側には、食品の温度や状態(冷凍・常温)、飲み物の温度を検知する「赤外線センサー」を、その奥には庫内の温度を検知する「温度センサー」を配置
庫内天面には「グラファイトヒータ」を搭載。マイクロ波がここに干渉しないようにパンチングメタルに覆われています。食材がヒーターに触れてしまう心配もありません
本体正面の左側には、大型のメニューダイヤルを搭載しており、調理メニューを直感的に選択できます。またその左には「トーストキー」を搭載。押せばすぐにトーストメニューを選択できて便利です
メニューダイヤルで選ぶ調理メニューは、「あたため」「レンジ」「解凍」「飲み物」「トースト」「リベイク」「オーブン」「グリル」の8つとシンプルで選びやすい仕様。文字は白黒反転仕様で視認性は高めです
本体正面の右側には、レンジの出力やオーブンの温度、調理時間などを設定する設定ダイヤルを搭載。設定ダイヤルの中央部を押すことで、設定内容を決定したり、加熱を開始したりできます
トーストの場合は、パンが常温か冷凍かを選択。焼き色も弱から強まで5段階で調節できます
レンジ調理以外の調理方法では、2種類の付属品を使用します。
ひとつはトーストやグリル、オーブン調理に使用する「ヒートトレイ」。裏面の特殊な発熱体がレンジ加熱に反応することでトレイ自体が高温になり、裏面からも加熱されるという仕様です。
もうひとつは、リベイクとオーブン調理で使用する「マジックラック」。金属製ながらレンジ加熱にも対応するので、レンジ加熱とヒーター加熱を同時に行えます。
トーストやグリル、オーブン調理時に使用する「ヒートトレイ」。トーストとグリル調理時は、下から発生するマイクロ波を吸収して発熱するため、上からのヒーター加熱と同時に裏面を焼き上げられます
リベイクとオーブン調理で使用する「マジックラック」。金属製ながらレンジ加熱にも対応します。リベイク調理では、下からのマイクロ波がマジックラックをすり抜けて食材を加熱するいっぽう、上部の「グラファイトヒータ」が食材をこんがり焼き上げます
トーストがおいしく焼けると評判の「グラファイトトースター」は欲しいけれど、今ある電子レンジとの2台持ちとなると、キッチンが狭くて置き場がない……と悩んでいる人もいるはず。
そういう人にとっては、この「グラファイトオーブンレンジ」が「グラファイトトースター」並みのトースター性能を持ち合わせれば、これ1台で悩みは解消! というわけで「グラファイトオーブンレンジ」と「グラファイトトースター」でトーストの焼き比べを行い、トースト機能を検証してみました。
トーストを行うときは、「ヒートトレイ」を上段にセット(左上)。食パンは最大4枚が焼けます。トースター機能の検証には、敷島製パン「パスコ 超熟」(6枚切り)を使用(右上)。食パン2枚をトーストして焼き比べ。「ヒートトレイ」の上に食パンを2枚載せて「グラファイトオーブンレンジ」でトーストを焼きます。焼き色は初期設定の「3」で付けてみます(左下)。焼き上がり時間は4分10秒。取扱説明書どおりの時間で焼き上げてみたところ、表面にはまんべんなく焼き色が付きました(右下)
裏面(右)は「ヒートトレイ」のおかげで、しっかりと焼き色が付いています。トレイ中央寄りの部分の焼き色が強めでしたが、中はしっとり、外はサクッと香ばしくておいしい仕上がりです
次は食パン2枚を「グラファイトトースター」で焼いてみます(左)。焼き上げた時間は取扱説明書のとおりに2分30秒にセット。表面にはまんべんなく、きれいな焼き色が付きました(右)
裏面(右)はまんべんなく焼き色は付いていますが、ほんのりキツネ色。上部のヒーターが「グラファイトヒータ」なのに対し、下側のヒーターは一般的な石英管ヒーターなので、焼き色に違いが出たようです
両モデルで1枚や4枚焼きでも仕上がりを比較してみましたが、おおよそまんべんなくきれいな焼き色が付きました。ただ、どちらも火力は中央付近のほうが高いようで、4枚焼きの場合では少し焼きムラが出てしまいました。それでもしっとり&モッチリ感はしっかりと味わえました!
外がサクッ、中がふっくら&モッチリ食感のおいしいトーストを焼き上げるには、食パンにできるだけ多くの水分を残すことが重要。そこで、トースト前後の食パンの重量を計測し、「グラファイトオーブンレンジ」と「グラファイトトースター」では、どのくらい水分蒸発率に違いがあるのかを比較してみました。
「グラファイトオーブンレンジ」で2枚焼きした食パンは、焼く前の重量は1枚67g。トースト後の重量があまり減っていなければ、食パンの水分が十分に残っていて、ふっくら&しっとり食感に仕上がっているということになります。結果(右)は、トースト後の重量は58gで、水分蒸発率は約13.4%。この数字を「グラファイトトースター」で焼いたトーストと比べてみましょう
「グラファイトトースター」で2枚焼きした食パンは、焼く前の重量が1枚59g。焼いた後の重量(右)は54gで、水分蒸発率は約8.5%と、水分が「グラファイトオーブンレンジ」よりも多めに残っているようです
「グラファイトトースター」で焼いたトーストのほうが、5%ほど水分蒸発率が低くなりました。これには焼き上がるまでにかかった時間の影響があるようです。
「グラファイトオーブンレンジ」で2枚のトーストを焼き上げるのにかかった時間は4分10秒。対する「グラファイトトースター」の場合は、2分30秒です。焼いている時間が1分40秒長かったことが、この差を生んだのだと思います。とはいえ、食感やおいしさに大きな違いは感じられませんでした!
ちなみに、筆者所有のオーブンレンジと「グラファイトオーブンレンジ」でトーストを焼き、その断面を比較してみました。
写真上が「グラファイトオーブンレンジ」、下が筆者所有の一般的なオーブンレンジで焼いたトースト。上のほうがふっくらと厚みがあるのがわかります(写真右端が薄いのは、ちぎる際につまんでつぶれた部分です……)。食感も「グラファイトオーブンレンジ」のほうがしっとり&ふっくら感が強め。筆者所有のほうは中央部分に厚みがなく、ふっくらとした食感が少ないという結果になりました
ちなみに、筆者所有オーブンレンジでの焼き時間は6分4秒(上部からしか加熱できないので3分46秒で裏返し、さらに2分18秒加熱)。対する「グラファイトオーブンレンジ」は1枚なので3分38秒。2分30秒近く焼き時間に差があったことが、この仕上がりにつながったのではないでしょうか。
「グラファイトオーブンレンジ」は先述のとおり、トースト機能だけでなく、さまざまな機能を搭載しています。まずは気になる「リベイク」機能を試してみましょう。
「リベイク」機能とは、ロールパンやコロッケなどの揚げ物、冷凍たい焼きなどを温め直す自動メニュー。レンジ加熱で食品内部を温めながら、表面をヒーターで加熱するのでひと味違った食感が生まれます。
まずは、スーパーで購入して冷蔵庫で保冷していたとんかつとコロッケで試してみます。
衣はすでに水分を吸ってベチャッとやわらかい状態……。これを「マジックラック」に載せて「リベイク」。油が下に落ちないようにクッキングペーパーを敷いてから加熱します
リベイク後のお惣菜は、衣が揚げたてのように復活! 写真からはわかりづらいですが、1時間ほど放置しておいてもサクサクのままでした
解凍機能は、従来の電子レンジではあまりうまくいかない印象があったため敬遠してきました。
しかし、「グラファイトオーブンレンジ」は従来のオーブンレンジとは異なり、ヒーター加熱で表面の薄氷を溶かしながらレンジで解凍。0.2秒で発熱する「グラファイトヒータ」搭載だからこそできる機能です。
まずは、300gの冷凍ササミを「解凍」モードで解凍します(左)。食品の重量を設定してスタートボタンを押すだけなので簡単。ただし、自分で小分けしたような重量のわからない食品は、その都度スケールで量らなければいけないので、慣れるまでは面倒に感じるかもしれません(右)
5分30秒ほどで加熱終了。しかし、まだ凍っている部分が多かったので、2分延長加熱しました(左)。ササミ肉はサイズが均一ではないので、細く尖っている部分が過熱気味になってしまいましたが、おおむね良好な仕上がりに。少し内側が凍っている部分もあったので、ほかの作業をしながら10分ほど放置(右)
ササミを調理し始めるときにはきちんと解凍できていて、包丁もスムーズに入りました
次は、火力と時間を手動で設定して、ハンバーグや焼き魚などを調理する「グリル」機能を使ってみます。
食品を「ヒートトレイ」に載せ、下からはレンジ加熱、上からはヒーター加熱を行います。上下から加熱されるので、途中で食品を裏返さなくていいのがポイントです。
まずは、付属のレシピどおりに「ナスの味噌田楽」を作ってみます。まずは下ごしらえのために、ナスの表面に切り込みを入れてごま油を塗り、レンジで加熱(右上)。そして、そのナスを「ヒートトレイ」に載せて味噌を塗ります。上段に入れてグリル「強」で焼き、ほどよい焼き色を付けます(左下)。5〜6分加熱すればできあがり。仕上げに白ごまを振りかけます(右下)
左が「グラファイトオーブンレンジ」、右が筆者所有のオーブンレンジで焼いたナス。上からしか加熱できない筆者所有のオーブンレンジでは、下側になる皮面を焼けません。通常なら裏返して裏面を焼きますが、味噌が付いているので裏返せず……。
筆者所有のオーブンレンジで焼いたナスと食べ比べてみました。
裏面を同時に焼ける「グラファイトオーブンレンジ」のほうは全体に火が通っていておいしくいただけましたが、筆者所有のオーブンレンジで焼いたほうは皮が硬くて生焼けな感じでした。上下両面から焼けるのはホントに便利!
本モデルはオーブンレンジということで、もちろん本格的なオーブン料理も作れます。上下に配置されたヒーターで庫内を予熱し、食品をじっくりと加熱して調理します。今回付属のレシピを見て作ってみたのは「チャーシュー」です。
付属レシピどおりに漬け汁を作って、豚肩ロース肉のブロックを漬けておきます(左上)。1時間以上漬け込んだら、「ヒートトレイ」に肉を載せてレシピどおりに焼くだけととても簡単(右上)! 設定は200度で40分加熱。オーブンに任せて焼くだけなので、気にせずほかの作業ができるのはうれしいポイント(左下)。普段は煮豚のチャーシューをよく作りますが、焼いて作るチャーシューは焦げ目が付くので香ばしい香りがします(右下)
肉をカットして白髪ネギを添えたらできあがり。残った漬け汁はレンチンするだけでタレとしても使えます。煮豚のようなホロホロのやわらかさはないですが、十分にやわらかく肉本来の噛み応えがあってとってもおいしい! 煮豚と違って大量の煮汁が残らないので後片付けが楽なのも◎
漬け汁が焦げているので、「ヒートトレイ」の後片付けが少々心配でした……。ですが「ヒートトレイ」はフッ素加工が施されているので、焦げ付いた漬け汁は簡単に落ちました
そして、今回試したなかでいちばんビックリしたのは「次の日のピザ」をトーストしたものでした。
普段、残ったピザは翌日にレンジで温めて食べたりしますが、大体シナッとなってしまいます。しかし、上下からカリッと焼いてくれる本モデルの「トースト」機能を使えば、生地のカリッと感やチーズのトロトロを復活させられるんです!
夕飯の残りのピザは、次の日にレンジで温めると、やはりおいしさが半減。でも「トースト」機能で焼いてみると、ピザ本来のおいしさが戻りました! なお、「ヒートトレイ」には、Lサイズのピザ3切れを一度に載せられます
ひと晩越えたピザのチーズは、ひびが入るほど固まってしまいます(左上)。そこで、トーストの焼き色「3」で温め直してみました(右上)。チーズはほんのり焼き色が付いてトロッとし、生地はカリッと香ばしい仕上がりに(左下)! 固まっていたチーズは、斜めにするだけでトロッと垂れてきて、食べるとビヨーンと伸びるほどトロトロに(右下)
「トースト」機能で温め直したピザは、裏面の生地もしっかりと焼かれるので香ばしく、チーズもトロトロに復活。配達された直後のピザよりも、むしろ焼き直した“2日目のピザ”のほうがおいしいのでは? と思ってしまったほどです。これが食べたくて、これからはあえて数切れ残してしまいそうです!
長期間に渡って使い込んできたアラジンの「グラファイトオーブンレンジ」。トーストがおいしく焼けるのはもちろん、使い込めば使い込むほど、その使いやすさと料理の仕上がりのよさを実感できました。
いちばんのお気に入り機能は、やはり「リベイク」機能。先述した2日目のピザのほか、コンビニチキンもリベイクしてみたところ、サクッと感が復活してさらに驚かされてしまいました!
トースト機能が魅力的なだけではない「グラファイトオーブンレンジ」。ぜひいろいろな食材や料理で調理を楽しんでみてほしいです!