初めての1人暮らしで心ウキウキ! でもその反面、「実は料理が苦手で……」と不安に思っている人にうってつけなのが、アイリスオーヤマ「グリルクックレンジ IMBY-T17」(以下、グリルクックレンジ)だ。付属の専用容器を使用すれば焼き物、煮物、蒸し物が簡単に調理できる。その実力を試してみよう。
グリルクックレンジは、電子レンジと専用容器「グリルクッカー」がセットになっている。グリルクッカーに材料を入れて電子レンジで加熱すると、グリルクッカーの底面がマイクロ波を吸収して発熱。その熱によって食材が加熱される。
電子レンジには、グリルクッカーを使用して調理する6種類の料理に対応した「グリルクック」ボタンを装備。食材を入れたグリルクッカーを電子レンジにセットし、該当するボタンを押すだけで「ハムエッグ」や「焼き魚」「冷凍ぎょうざ」などのメニューに合った加熱時間で調理できるのだ。予熱や温度調整も必要ないので手間がかからない。
電子レンジのサイズは440(幅)×325(奥行)×255(高さ)mmで、庫内容量は約17L。最大出力は600Wとなっている。グリルクッカーの内径は約20cm。深さは7cmほど(筆者測定)で容量は約1.5Lと、小ぶりのフライパンくらいのサイズだ
ターンテーブルのあるタイプ。回転させることで食材をムラなく加熱する
ボタン1つで“おまかせ”調理ができる「グリルクック」ボタンは6メニューを用意(赤い枠で囲んだ部分)。焼き色は「弱」「強」「指定なし」の3段階で調整できる
グリルクッカーはアルミニウム製。内側にはフッ素樹脂加工が施されており、材料がこびり付きにくいシリコン製のパッキンがまわりを覆っている
フタには通気孔があり、加熱中に吹きこぼれてフタが外れないようになっている
まずはグリルクックボタンを使用して料理を作ってみる。調理と言っても対応するメニューボタンを押すだけだが、必ずグリルクッカーのフタをすること。フタをせずに調理をした場合、レンジ加熱のような仕上がりになるので注意しよう。
まずは朝食の定番ハムエッグに挑戦。目玉焼きは卵黄の焼き加減が難しいが、上手く仕上がるだろうか?
グリルクッカーにハム2枚を置き、卵を割り入れる。油を引かないのでフライパンで焼くよりヘルシーだ
フタをしてターンテーブルの上にセット
「ハムエッグ」ボタンを選んだら、「スタート」ボタンを押して調理開始
およそ3分半で完成。目玉焼きは黄身が中までしっかり焼けた。半熟がよければ「スタート」ボタンを押す前、仕上がりを「弱」に調整するとよさそうだ
次に、「焼き魚(サケの切り身)」ボタンを使用して、塩鮭を焼いてみた。魚を焼くのはグリルの処理が手間でニオイも気になるため、敷居が高く感じるもの。簡単においしくできるならば非常に助かる。
70g程度の切り身を用意。グリルクッカーと接する面に焼き色が付くことを想定し、盛り付ける際と逆向きに切り身をセットした
4分10秒で焼きあがり。普段筆者が魚焼きグリルを使用する場合は、裏表を約5分ずつ焼くため、半分以下の時間で済んだ。予想通り表に焼き色は付かなかったが、裏面はほどよくこんがり。調理中のニオイや煙はほぼなかった
焼き色は片面にしか付いていないため、火がちゃんと通っているか心配したが、不足なし! 身がパサパサにもなっておらず、しっとりとした仕上がりに大満足した
魚が上手く焼けたので、焼き色が重要な冷凍ぎょうざにもチャレンジ。使用したのは、水・油なしで焼けるものだ。
グリルクッカーに並べられるのは8個が限界のよう
フライパンで焼いたものほどパリッパリではないものの、こんがりとした焼き色が食欲をそそる。熱々のまま食べたければ、グリルクッカーから直にいただこう!
「グリルクック」メニュー以外にも、手動で加熱時間を設定することでさまざまな焼き物や煮物などが調理できる。付属のメニューブックを参考に「焼きそば」と「肉じゃが」にチャレンジしてみた。
まずは、市販のチルド麺を使用して焼きそばを作ってみる。焼きそばはフライパンで作ると野菜を炒める時などに具や油がコンロに飛び散りやすいのだが、グリルクックレンジではその心配がないのがうれしい。
グリルクッカーに、にんじん→豚バラ→玉ねぎ→もやし→ほぐした麺→キャベツの順で材料を入れた後、スプーン1.5杯分の水を加える
600Wで6分30秒加熱
豚肉を使用したため火の通りが気になったが、十分に加熱されているようす
ソースを絡めればできあがり。焦げたソースの香ばしさこそないものの、それ以外はフライパンで作るのと遜色ない味わいだ。野菜はほどよいシャキシャキ感で、麺同士が絡まることもなく食べやすい
つづいて肉じゃがを作ってみよう。肉じゃがはしっかり味をしみこませつつ、煮崩れに気をつけて調理をしなければならないメニューだが、おいしく作ることができるのか。
じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、しらたきを油で和えた後、600Wで7分加熱
加熱した具材の上に肉と調味料を入れ、600Wでさらに8分加熱する
8分後、じゃがいもはスプーンがすっと通るほどホクホクに。にんじんも柔らかく煮込まれていた
全体を混ぜたら完成。肉にも野菜にも味がしみて、ご飯がすすむ立派な肉じゃがだ。加熱時間15分でこれだけの味に仕上がれば文句はない
料理初心者や料理が苦手な人にとっては、鍋やフライパンを火にかけたり、魚焼きグリルを使用するのは面倒なもの。仕事や学校で疲れて帰ってきた日ならなおさらだろう。そう考えると、電子レンジでこんがり焼き色の付いた焼き物調理や焼き魚ができるのはかなりうれしい。1人暮らしでもコンビニ弁当やレトルト食品に頼る機会が減り、健康的な食生活を送る手助けとなりそうだ。また、コンロのように調理中に付きっきりでいる必要もないので、その時間をほかの家事に当てることもできる。
電子レンジ自体は高性能ではないが、グリルクッカーとセットで13,000円前後(2016年3月18日現在、価格.comにおいて)とお手頃なのも魅力。「春から初めての1人暮らしだが、まともに料理ができそうもない」という知り合いがいたら、グリルクックレンジをプレゼントしてあげてはいかがだろう。
調理で付いた汚れは、スポンジでなでるようにこするだけで取れた。コンロに比べて手入れが楽なので、後片付けの負担も低減できる
<結論>
コンロを使わなくてもジュージュー焼けた料理が食べられる!
グリルクックレンジがあれば、初めての1人暮らしも安心