冷凍・冷蔵・常温問わず一緒に“おまかせ”調理できる最良機を見つけた!

どの「ヘルシオ」を選ぶか悩んだ結果、“型落ち”「AX-XP200」に決めました

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過熱水蒸気だけで調理するシャープのウォーターオーブン「ヘルシオ」と同じ加熱方式を搭載した「ヘルシオグリエ」は、2017年2月24日時点の価格.com「トースター 人気売れ筋ランキング」で1位に輝く人気ぶり。「ヘルシオ」と同じような仕上がりが望めるうえに、オーブントースターサイズというコンパクトさが大ヒットとなったポイントですが、庫内容量は約5Lなので一度に2人分以上の料理を作るのは厳しそう。オーブントースター的な役割で使うならば問題ありませんが、本格的に調理したいなら庫内容量が大きい「ヘルシオ」のほうがベターです。では、どの「ヘルシオ」を選ぶべきか。検討した結果、現行モデルの1世代前「AX-XP200」に決めました。その理由をAX-XP200の実力とともに紹介します。

自動調理をもっと簡単にした「まかせて調理」が決定打

生活家電を購入する際、価格と機能を見比べて“型落ちで十分”となることは多々あります。筆者が「ヘルシオ」を選ぶうえで、この機能はゆずれないと思ったのは「まかせて調理」。「まかせて調理」は「自動調理」の一種ですが、これまでのものとは異なり、レシピどおりの食材や分量を揃えなければならないという細かいルールがありません。さらに、冷凍、冷蔵、常温といった異なる状態の食材を一緒に並べてOK! つまり、適当に角皿に並べてセットするだけで「ヘルシオ」が上手に仕上げてくれます。

このように“おおざっぱ”で調理できてしまう秘密は、2つのセンサーと過熱水蒸気にあり! 最初に赤外線センサーで食材の状態(冷凍、冷蔵、常温)を見極め、適した量の過熱水蒸気を放出。調理を始めてからは庫内の温度を見張る温度センサーが上昇具合で食材の量を判断し、加熱時間をコントロールするといいます。しかし、この仕組みを組み込んでも、ヒーター加熱では異なる状態の食材が混在したものを一度に仕上げることはできません。温度の低いほうにより多くの熱を与えるという特性の過熱水蒸気で焼く「ヘルシオ」だからこそ、実現できた調理方法なのです。

庫内上部に赤外線センサーを装備。この赤外線センサーは可動するようになっており、角皿を右、中央、左のエリアにわけてセンシングし、食材の温度を細かくチェックします

この「まかせて調理」が搭載されたのは、2015年モデルのAX-XP200からです。最新モデルの上位機「AX-XW300」と「AX-AP300」にも装備されていますが、2017年2月24日時点の価格.com最安値を比べると、AX-XP200が78,800円なのに対し、AX-XW300は97,000円と少々高め(これでも発売された当初の半額ですが)。AX-XW300は“話しかける”ことでメニューを提案してくれたり、ユーザーの嗜好を学習する人工知能を備えた最上位機なので、機能を考えるとこの価格でも納得ですが、個人的には人工知能は利用しなそうなので安いほう(AX-XP200)に軍配が上がりました。いっぽう、AX-AP300は最新モデルなのに、AX-XP200よりも安い72,236円という価格となっています。しかし、庫内容量26Lで1段調理しかできないうえ(AX-XP200は30L)、内蔵されている自動調理メニューの数もAX-XP200の半分以下、オーブン最高温度は250℃ということもあり(AX-XP200は300℃)、グレード的には若干下。これらのことを総合すると、値段がそれほど変わらないのならばAX-XP200のほうがお買い得であると判断しました。

最新モデル「AX-XW300」と「AX-AP300」に搭載されている「まかせて調理」は、ドライフードも作れるように進化しています

「まかせて調理」の実力は?

さっそく、筆者がもっとも期待している「まかせて調理」を使ってみました。「まかせて調理」には「網焼き・揚げる」「焼く」「炒める」「蒸す・ゆでる」といった4つの調理方法があり、いずれも付属の角皿や網に食材を並べてセットして、調理方法を選んでスタートボタンを押すだけです。食材の分量をスケールで計ったり、該当するメニューを指定する必要もなし! これでおいしくできればパーフェクトですね。そこで、以下では4つの調理方法すべてを試してみました。なお、ウォーターオーブンである「ヘルシオ」は調理の前に水タンクに補充しなければなりません。お忘れなく!
※以下では、水タンクをセットする工程の紹介は省いています

焼くか茹でるのかといった調理方法を選ぶだけでOK。たくさんの自動調理が搭載されている機種の場合、該当するメニューを探すのも手間だったので、これは楽ちんです。ちなみに、操作は基本的に画面タッチ式。反応はとてもよく、直感的に操作できるので扱いやすいです

「まかせて調理」のレシピを見てみると、普通は必須で記されている「材料○人分」「鶏もも肉○枚」といった情報がありません。本当に好きな量を並べてよいようです(食材の総量は1kgまでという制約や、上手に調理するための並べ方のコツなどはあります)

まずは、肉と野菜を同時に加熱する「焼く」にトライ! しかも、難易度の高そうな、冷凍したハンバーグと常温の野菜、そして生卵という組み合わせ。初回から「まかせて調理」の実力の核心に迫ります。

冷凍しておいたハンバーグと切っただけのじゃがいもとにんじん、そして生卵をセット。卵は割れるのを防止するために、アルミホイルに包むほうがいいそう。すべて分量は計らず、適当に並べました

タッチパネルにある「まかせて調理」の「焼き」をタップすると、写真左のような画面が表示されます。角皿をセットする位置や水タンクの装備などをチェックしましょう。その後、スタートボタンを押すと調理が始まります。食材の分量や加熱時間の設定は不要ですが、仕上がり具合は変更可能(写真右)

約24分後に調理終了。実は、このメニューは付属のレシピブックにあるものですが、レシピ上はハンバーグは冷蔵を4つ並べており(卵も4個)、加熱目安時間は19分と記されていました。ハンバーグと卵の個数は違いますが、冷凍か冷蔵かで加熱時間が自動で調整されることは間違いないようです

ハンバーグには食欲をそそられるような焼き色が!

ハンバーグには食欲をそそられるような焼き色が!

野菜は乗せておいたバターが溶けて、中に染み渡っているような感じがします

野菜は乗せておいたバターが溶けて、中に染み渡っているような感じがします

数日前に作って冷凍保存しておいたハンバーグと自宅にあった野菜、卵を適当に乗せて24分で、メインディッシュが完成。じゃがいもやにんじんは火が通っていないところも干からびている部分もなく、ほくほくです。ハンバーグも熱々で、肉汁もたっぷり。卵は固ゆでになりましたが、手間なくおいしいことは間違いない!

上記の検証では、食材の分量がレシピと違うといってもわずかなもの。そこで今度は、かなり量が違っても“おまかせ”で上手に仕上がるのかを「網焼き・揚げる」を利用したからあげで試してみました。「網焼き・揚げる」では付属の網に食材を並べ、余分な油を落としながら調理します。

一般的なからあげサイズに鶏肉をカットし、市販のからあげ粉をまぶして並べただけ。20個(写真上)と11個(写真下)というように分量を変えて、「網焼き・揚げる」で調理します

分量は違いますが、操作は同じ。「網焼き・揚げる」をタップして、スタートボタンを押します

分量は違いますが、操作は同じ。「網焼き・揚げる」をタップして、スタートボタンを押します

実は、調理完了までどちらも約15分かかりました。分量が違うのに同じ加熱時間だった理由はわかりませんが、一般的に同じ時間加熱すると分量が少ないほうの肉はしなびてしまいます。しかし、今回試した調理ではどちらも見た目に差はほぼなく、食べてもふっくら&ジューシー! 油で揚げたからあげとは味わいが少し違いますが、ヘルシーでこの味なら文句なしです

続いては、チャーハンや野菜炒め、麻婆豆腐といったフライパンを使ったような調理が行える「炒める」に挑戦。おいしそうな焼き色をつける「焼く」とは異なり、「炒める」は焦げないように角皿にクッキングシートを敷いたり、耐熱性の皿に食材を入れて加熱します。今回は、分量が多くなると炒めるのに苦労する焼きそばを作ってみましょう。

クッキングシートを敷いた角皿に麺3玉、ソース粉末、市販のカット野菜、豚肉の順に重ねた食材を用意。あとは、「まかせて調理」の「炒める」で調理します

約17分で調理終了。ほんのり焼き色はついていますが、フライパンで作ると焦げてしまいがちなキャベツも炭化しているところはありません

実際に炒めながら加熱するわけではないため調理後にソースと麺や野菜をからめなければなりませんが、広い角皿の上で混ぜればいいだけなので、手首が疲れないのはいいですね

フライパンを利用すると麺の一部が焦げて硬くなることがありますが、「まかせて調理」で作った焼きそばはすべての麺がもっちりしていて、適度にコシもあります。野菜もシャキシャキで、理想的な仕上がり

「まかせて調理」の最後は、「蒸す・ゆでる」で作る温サラダです。セレクトした野菜は、火が通りにくいかぼちゃ。「ヘルシオ」は最初から最後まで過熱水蒸気で加熱するため、野菜に含まれる栄養素が保持されやすいほか、旨み成分や甘み成分が引き出されると言います。栄養素についてはなかなか実感しにくいですが、同じ食べるならば健康に貢献してくれそうなほうがいいですよね。

たっぷりの過熱水蒸気で蒸すためか、食材は水はけのよいように網に並べます。左側にある豆は、本来なら金ザルに入れるほうがよいようですが、持っていないため細かい穴を開けた器をアルミホイルで作って代用しました

調理にかかった時間は約11分。鍋で茹でると煮崩れを起こしやすいかぼちゃも、きれいな形のままです

調理にかかった時間は約12分。鍋で茹でると煮崩れを起こしやすいかぼちゃも、きれいな形のままです

かぼちゃは皮までやわらかく、かといって、やわらかくなり過ぎていない食感がいい! お湯で茹でてしまうと水っぽくなる味わいも、「まかせて調理」ではしっかり野菜の甘みを感じることができました

毎日使えそうなスピード調理や同時調理も見逃せない!

「まかせて調理」はとっても楽ですが、ある程度、調理時間はかかります。仕事から帰宅後、素早く料理が作りたいという時に役立つ、便利な調理方法を2つ紹介しましょう。1つめは、8〜10分で焼いたり蒸したりできる「スピード焼き/蒸し」です。加熱する部分を庫内の上段だけに絞り、加熱のムダを抑えることでスピーディーな調理を実現。上段で「スピード焼き」、下段で「スピード蒸し」を同時に行えるメニューもありますが、その際の調理時間は10分以上となります。
※以下では省略していますが、すべての調理において水タンクのセットが必要です

「スピード焼き/蒸し」の上に「スピード100メニュー」とあるように、付属のレシピブックには100種類のレシピが掲載されています。しかし、該当するメニュー名をいちいち指定する必要はありません。たとえば、「砂肝のホイル焼き」でも「いかのマヨみそ焼き」でも、「スピード焼き」を選べばOK

たとえば、「スピード焼き」を利用してラザニアを10分で作ることもできます。といっても、ちょっとアレンジが加わったピザのようなラザニアですが、冷蔵庫にある余った材料でパパッと作ることが可能。

ギョウザの皮の間にミートソースをはさみ、10枚ほど重ねます。最後にピザ用のチーズを乗せれば準備完了。あとは「スピード焼き」を選び、スタートボタンを押すだけです

約10分後に、皮はパリパリ、チーズとろとろのラザニアができ上がりました。急な来客でおつまみがない! という時にもよさそうなメニューです

同じく、10分で作れる「スピード蒸し」では肉巻きを作ってみましょう。加熱調整がうまくいかないと、肉はパサパサ、中の野菜は加熱不足となってしまうので、どのような仕上がりになるのか楽しみです。

オクラとたらこ、青じそを豚肉で巻いたものを網に並べ、「スピード蒸し」でスタート

オクラとたらこ、青じそを豚肉で巻いたものを網に並べ、「スピード蒸し」でスタート

オクラにはしっかりと火が通りつつも、しゃっきり感も健在。肉もやわらかく、絶妙な仕上がりです

オクラにはしっかりと火が通りつつも、しゃっきり感も健在。肉もやわらかく、絶妙な仕上がりです

2つめに紹介するのは、調理時間は「スピード焼き」「スピード蒸し」に敵いませんが、同時に2種類の料理が作れる焼き・蒸し同時メニューです。上段で「焼き」、下段で「蒸し」を行うことで、同時仕上げを実現。今回は、焼き魚と茶碗蒸しという組み合わせで、和食メニューを作ってみます。

さば2切れを上段にセットし、下段にはアルミホイルをかぶせた茶碗蒸しを入れます。レシピに茶碗蒸しの分量が記されていましたが、毎回見て作るのはめんどうなので自分のオリジナルにしてしまいました(笑)

「焼き・蒸し同時メニュー」をタップすると、登録されているメニューが写真付きで表示されます。フリックすると表示が切り替わるので、該当するメニューを選びましょう。今回は「焼き魚&茶わん蒸し」で調理スタート

皮がキツネ色に色づいた焼き魚は、皮はパリパリで身はふっくら。茶碗蒸しにも鬆はなく、見事な出来栄えです。加熱時間は約23分かかりましたが、2品完成するならむしろ早いのでは!?

まとめ

オーブンレンジに加熱時間や温度を“おまかせ”できる自動調理は便利! という触れ込みで、一時は各社が自動調理メニューの搭載数の多さを競ってきました。たしかにスタートボタンを押してから、ほったらかしにできるのはラクなのですが、レシピどおりの食材を用意したり、膨大なメニュー数から該当するものを探し出すのは意外とめんどう。その点、「まかせて調理」は本当に準備が適当でいいのです。家にある食材を並べて、どのような加熱がしたいかをチョイスするだけでOK。発表会で見た時は、都合のよい食材で作ったんだろう……くらいに思っていたのですが、実際に「まかせて調理」を使ってみたら手軽過ぎておどろきました。常温と冷凍を混ぜてセットしても一度に仕上げられるところなんて、感動ものです。そのほか、スピード調理のメニューも便利ですし、型落ちでも不満はありません。最新モデルも発売されてからずいぶん経つので、価格はかなり下がってきています。しかし、機能と価格のバランスを考えると、やはり筆者には1世代前のAX-XP200がベストでした。

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌の白物家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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2017.10.17 更新
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