近年「再ブーム」がささやかれるアナログレコードの世界。ここでは、レコードプレーヤーを初めて組み立てる人に向けて、その基本手順や重要ポイントの解説を動画でお届けします。
レコードプレーヤー製品の多くは、パーツが別々に梱包されているので、簡単な組み立てが必要となります。その際に気をつけなくてはならないことを、実際に組み立てながらご紹介!
なおレコードプレーヤーには、大きく分けてダイレクトドライブ式とベルトドライブ式の2種類がありますが、今回は初心者でも使いやすいダイレクトドライブ式レコードプレーヤーの場合を解説しています。使用しているのは、初心者向けとしても大人気の「Technics SL-1500C」です。
以下、手順を簡単にテキストでご紹介しましょう。こちらの手順と照らし合わせて動画をご覧いただくと、よりわかりやいすいかと思います。
【はじめに】レコードプレーヤーの箱を開梱し、パーツを取り出します。まず製品の取扱説明書をざっと読み、組み立ての大まかな流れとパーツを破損させないポイントを把握しておきましょう(今回は、ダイレクトドライブ式のレコードプレーヤーを使用しています)。
【1】ターンテーブルをセンタースピンドルにゆっくりはめ込み、そこにターンテーブルシートを乗せます。ていねいに作業してください。
【2】カートリッジを取り付けたシェルをトーンアームにはめて装着します。
【3】トーンアームのうしろにバランスウェイトを取り付けます。
【4】レコードプレーヤーを設置します。水平な場所に設置する必要があります。垂直方向と水平方向について、水準器を使って確認し、水平が出ていない場合は調整します。また、振動防止のため、レコードプレーヤーを設置するのはできるだけ丈夫な場所にしましょう。
【5】設置する場所の水平が確保できたら、実際にレコードプレーヤーを置き、ダストカバーを取り付けます。
【6】水準器をレコードプレーヤーの上に置いて、今度はレコードプレーヤー自体の水平がとれているか確認しましょう。水平がとれていない場合は、レコードプレーヤーの脚部(フット)を回すことで角度を調整します。
【7】続いて針圧調整をします。まず、カートリッジに付いている「針を守るガード」を外してください。針は絶対に曲げたりぶつけたりしないよう、気をつけてください。
【8】アームの水平をとります。アンチスケーティングつまみをゼロに合わせて、バランスウェイトを回し、アームが横から見て水平になるように調整します(アームをアームクランパーから外して作業します)。
【9】針圧メモリーリングをアーム後頭部の中心に合わせてゼロに設定します。このとき、バランスウェイトも一緒に回転しないよう気をつけてください。
【10】針圧メモリーリングをゼロにしたら、カートリッジが指定している針圧に合わせてバランスウェイトを動かしていきます(今回使用しているオルトフォンのカートリッジの針圧は1.8gなので、そこに合わせています)。
【11】アンチスケーティングの目盛りを、針圧と同じ数字に合わせます。
【12】最後に、電源ケーブルを接続し(このとき、アームはアームクランパーに留めておきましょう)、さらにオーディオ用ケーブルを使ってアンプなどのオーディオ機器とつなげます。SL-1500Cはフォノイコライザー内蔵型なので、オーディオ機器のライン入力に直接接続できます。
【13】あとは、レコードを置いて音楽を楽しみましょう。
レコードプレーヤーは、しっかりセッティングすることで、よりよい音で楽しめます。レコードのある楽しい音楽生活を送ってください。
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ハイレゾやストリーミングなど、デジタルオーディオ界の第一人者。テクノロジスト集団・チームラボのコンピューター/ネットワークエンジニアを経て、ハイエンドオーディオやカーAVの評論家として活躍中。