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価格だけでなく使い勝手も重視!

オーディオのプロが厳選! これからアナログレコードを始める人にぴったりなレコードプレーヤー10選

オーディオのプロが厳選! これからアナログレコードを始める人にぴったりなレコードプレーヤー10選

世間の状況を受けて、なにかと自宅にいる時間が長くなっている今日このごろ。そうなってくると、BGM的に音楽を聴く時間が増えてくるし、それ以上にリラックスしてじっくり音楽と向き合いたくもなってくる。そんなシチュエーションにピッタリなのが、アナログレコードだ。

端的にいって、アナログレコードの音は耳馴染みがよい。聴いていて、ずいぶんと心地よく感じられるのだ。これにはざまざまな理由があるといわれているが(それらに関しては別の機会があったら紹介させてもらおう)、結果として、現在主流のデジタル音声とは趣の異なるナチュラル&ニュートラルな音色を持ち合わせているのは確かだ。

また、サウンドだけでなく、30cm×30cmサイズという大柄なジャケットや針で溝をトレースして音を拾い上げる機械的な興味深さ、そして“レコードをかける”という所作そのものなど、アナログレコードには沢山の魅力を持ち合わせている。また、海外でアナログレコードブームが再燃していることもあって、名盤の再プレスだけでなく新譜などもリリースされて、アナログレコードを楽しめる環境もずいぶんと整ってきている。ぜひ、このタイミングでアナログレコード鑑賞を初めて見てはいかがだろうか。

とはいっても、必ずしも大仰なホームオーディオシステムを用意する必要はない。イマドキのアナログレコードプレーヤーのなかには、Bluetoothスピーカーひとつあれば楽しめる製品もあって、ミニマルなスペースでも存分に楽しむことができたりもする。まずはこういったモデルから、気軽にアナログレコードプレーヤーならではのサウンドを楽しんでみるというのもありだろう。

そこで、今回の記事では“これからアナログレコードを楽しみたい”人にピッタリな製品を、5万円前後までのラインアップのなかからチョイス。システム構築の手軽さやセッティングの容易さ、コストパフォーマンスの高さ、将来的な発展性など、これから新たにアナログレコード環境を構築する人におすすめできる製品を取り揃えた。ぜひ、参考にしていただけたらと思う。

1. オーディオテクニカ「AT-LP60XBT」

オーディオテクニカ「AT-LP60XBT」

ヘッドホンだけでなくアナログレコード針でも有名なオーディオテクニカ。レコードプーレーヤーの製造・販売も手がけており、「AT-LP60XBT」はエントリークラスに位置するモデルとなる。aptXコーデックに対応したBluetoothトランスミッターが搭載され、BluetoothスピーカーやBluetoothヘッドホンで良質なサウンドを手軽に楽しめるほか、スタートボタンを押すだけでレコードの再生/停止を行ってくれるフルオート式のため、初心者であっても手軽に音楽再生を行えることができるのも大きなメリットといえるだろう。

また、比較的手頃な価格であるにもかかわらず、アルミダイキャスト製プラッター(レコードをのせる円盤部分)や専用トーンアームベース/ヘッドシェルを採用するなど、音質に関しても細やかな作り込みがなされているのもうれしいポイントだ。さらに、ライン出力は内蔵フォノイコライザーをパスする設定も用意されていて、将来的な発展にも配慮されている。この価格帯でこれだけの充実した内容のモデルはなかなかない。この辺りはさすがオーディオテクニカといったところだ。

2. TEAC「TN-280BT」

TEAC「TN-280BT」

BluetoothトランスミッターとMMフォノイコライザーを搭載したベルトドライブ式のアナログレコードプレーヤー。ライン出力は内蔵フォノイコライザーをパスする設定も用意されていて、将来的な発展にも配慮。Bluetoothトランスミッターは、SBCコーデックに対応している。

使い勝手のほかに「TN-280BT」ならではのポイントといえるのが音質に対するこだわりだ。プラッターにはアルミダイキャスト製を、キャビネットには高密度MDFを採用し、高い剛性と制振性を確保することで音質を向上させている。また、トーンアーム(カートリッジを取り付ける部分)は針圧の微調整が可能なカウンターウエイトや、アンチスケーティング調整機構を持つ本格タイプを採用。手軽にシェルごとカートリッジを交換できるタイプなので、いろいろなタイプのレコード針を試すことも可能だ。手軽な価格でありながら、作りのしっかりした良質な製品といえる。

3. ソニー「PS-LX310BT」

ソニー「PS-LX310BT」

aptXコーデックに対応したBluetoothトランスミッター機能を搭載し、BluetoothスピーカーやBluetoothヘッドホンで気軽に良質なサウンドを楽しむことができるアナログレコードプレーヤー。さらに、MMカートリッジ対応のフォノイコライザーを内蔵しているほか(パススルー可能なライン出力を用意)、パソコンと接続することでレコードの音を録音可能なUSB端子や、レコードのオーディオレベルやお好みに応じて、出力レベルを好みに応じてLOW/MID/HIGHの3段階で調整できるゲインセレクト機能など、充実した機能性を持ち合わせている。
また、STARTボタンを押すだけでペアリング済みのBluetooth再生機器と接続し、さらにはレコードの自動再生や停止(オートスタート、オートリターン、オートストップの3つが行える)を行ってくれる「ステップフルオートプレイ」も搭載。手軽にアナログレコードのサウンドを楽しむことができるようになっているのもうれしいところだ。

薄型のキャビネットや独自デザインのトーンアームなど、シンプルかつスマートな佇まいにも好感が持てる。カートリッジ交換に非対応なのは残念だが、手軽にアナログレコードを楽しみたい、という人にはピッタリの製品といえるだろう。

4. The House of Marley「EM STIR IT UP WIRELESS」

The House of Marley「EM STIR IT UP WIRELESS」

「アースフレンドリーで環境に配慮した商品を作ること」を掲げ、竹やリサイクルシリコン、再生可能なアルミニウム素材、織り地など、環境に配慮した素材によって製品作りをおこっている個性派ブランド、The House of Marleyのベルトドライブ式アナログレコードプレーヤー。竹を全面にあしらったキャビネットは、置いてあるだけで存在感を主張してくれる。とてもオシャレな雰囲気を持つプレーヤーだ。しかしながら、デザイン重視の製品というわけでなく、音質的にも評判がよく、なかなかに完成度の高い製品となっている。カートリッジは交換可能。内蔵のMMカートリッジ対応フォノイコライザーは、パススルー出力も可能となっている。

また、Bluetoothトランスミッター搭載によって、Bluetoothスピーカーやヘッドホンとの組み合わせでも、気軽に音楽が楽しめるようにもなっている。さらに、ヘッドホン出力も用意されていて、有線ヘッドホン等で直接音楽を楽しむこともできる。正直いって、その外観だけでも十分に魅力的だが、音質、そして機能性と、価格を大きく超えた充実した内容を持ち合わせているのは間違いない。

5. DENON「DP-400」

DENON「DP-400」

薄型キャビネットを採用する、スマートなデザインのベルトドライブ式アナログレコードプレーヤー。MMカートリッジ対応のフォノイコライザーを内蔵する(オン/オフ切り替えが可能)ほか、33 1/3、45回転に加えて78回転にも対応している。また、自立する独特デザインのダストカバーが付属され、レコードジャケット・スタンドとして活用することができるなど、使い勝手の面でも細やかな配慮がなされている。

とはいえ、「DP-400」最大の特長は音質の追求だろう。新開発のS字型トーンアームを採用するほか、アルミダイキャスト製プラッターを採用。さらに、音質を追求した結果としてマニュアル方式の操作を採用するなど、エントリークラスとは思えない音質追求がなされている。結果としてのサウンドは、このクラスとしては望外といえるレベルに達している。

ちなみに、「DP-400」にはレコード再生が終了するとトーンアームが自動にリフトアップし、回転も自動でストップしてくれる「オートリフトアップ&ストップ機能」が搭載されているが、こちらはカートリッジやレコードを痛めてしまうことから回避するために用意されたもの。おかげで、ついうとうとしてしまってもカートリッジを傷めることがなく、ありがたいかぎりだ。

6. ONKYO「CP-1050」

ONKYO「CP-1050」

厚みのあるキャビネットやクラシカルなデザインを採用する、ダイレクトドライブ方式のアナログレコードプレーヤー。本格派といえるマニュアル操作アナログレコードプレーヤーのため、フォノイコライザーは非搭載。その代わりに、アルミダイキャスト製プラッターやアンチスケーティング機構搭載のスタティックバランス式のS字アーム、ブラシレスDCサーボモーター、高さ調整可能なインシュレーターなど、徹底した音質重視設計と細やかな調整が可能な造りとなっている。

その分、セッティングに関してはかなりの追い込みが必要となってくるが、拡張性も含めてまったく文句のないレベル。将来的な発展もあらゆるシチュエーションが考えられる自由度を持ち合わせている。この価格帯でこの自由度を持ち合わせている製品はなかなか見つからない。アナログレコードプレーヤーを徹底的に使い込んで見たいこだわり派にはもってこいの製品だ。

7. TEAC「TN-4D-B」

TEAC「TN-4D-B」

新開発の薄型ブラシレス・ダイレクトドライブモーターや、サエクとのコラボレーションによって作り上げたナイフエッジ軸受けを持つスタティックバランス型S字トーンアームを搭載するモデル。高密度MDFキャビネットやアルミ削り出しインシュレーター、SUMIKOのMMカートリッジ「OYSTER」の採用など、こと音質に関しては徹底的にこだわった、この価格帯としては望外といえる充実した内容を誇る。当然、カートリッジの交換が容易など、将来的なアップグレードにもしっかり対応してくれている。

いっぽうで、パススルー出力が可能なMMカートリッジ対応フォノイコライザーやパソコンと接続することでレコードの音を録音可能なUSB端子など、使い勝手や機能面でもしっかり配慮されている。このあたりのバランスのよさは、TEACならではの製品コンセプトといえるかもしれない。音質にこだわりたい人、特にサエクと共同開発したトーンアームが気になる人はぜひ注目だ。

8. オーディオテクニカ「AT-LPW50PB」

オーディオテクニカ「AT-LPW50PB」

ピアノブラック仕上げの木製キャビネットを採用する、ベルトドライブ方式のアナログレコードプレーヤー。カーボンファイバー素材を採用したストレート型トーンアームを採用するなど、一見するとかなり尖った仕様にも見えるが、実はヘッドシェル「AT-HS4 BK」採用によりカートリッジが手軽に交換できたり、パススルー対応のMMフォノイコライザーが内蔵されていたりと、使い勝手や将来のアップグレードに関して、十分な配慮がなされている。

ちなみに、オーディオテクニカ製アナログレコードプレーヤーの最上位モデル「AT-LP7」は、一般的なシェルが利用できるL字型アームと、MCカートリッジにも対応するフォノイコライザーを備えるが、「AT-LPW50PB」のフォノイコライザーはMMのみの対応で、ストレートアームのためシェルもちょっと特殊なタイプとなっている。しかしながら、価格設定や仕様の思い切りのよさを考えると、なかなかに魅力的にも思える。デザインと音質、コストパフォーマンスと、3拍子揃った製品と言っていいだろう。

9. Rega「Planar 2」

Rega「Planar 2」

1973年に創業したRegaは、レコードプレーヤーやトーンアームなどアナログ関連製品を手がけるオーディオブランド。“Made in England”にこだわっていて、自社内での製品組み立てはもちろん、キャビネットやアームなどの各パーツに関しても自社工場での生産を行っている。

そんなRegaのエントリーモデルがこの「Planar 2」だ。とはいえ、最エントリー機「Planar 1」のひとつ上というよりも、さらに上位のモデル「Planar 3」のハイコストパフォーマンス版、簡易設定モデルといった内容となっているのが特徴だ。たとえば、製品を初めて使用する際は、箱から取り出して組み立て(MM型カートリッジ「Carbon MM」が付属)、ベルトを掛けて針圧をチェックするだけでほぼ完了。あとは設置位置の水平を気にするくらい。別途MMフォノイコライザーを用意する必要があるため、予算的に今回の記事としては一番高くなってしまうが、こと手軽さに関しては右に出るものがいないくらい楽ちんだ。

そして何よりも、薄型キャビネット&ガラス製プラッターが、なんともいえずカッコイイ。それでいてロックも似合う厚みのあるサウンドを持ち合わせているなど、音楽がとても楽しく聴こえたりもする。取り出してすぐに最良の音を楽しみたい、という人にはピッタリの製品だ。

なお、完全に予算オーバーとなるが上位モデル「Planar 3」はさらに良質なサウンドになるので、(フォノイコライザー含めて)予算に余裕がある人はこちらも含めて検討してみて欲しい。

10. ヤマハ「MusicCast VINYL 500 TT-N503」

ヤマハ「MusicCast VINYL 500 TT-N503」

今回の企画としてはやや予算オーバーとなるが、有線&無線ネットワーク機能を搭載し、ワイヤレスでアナログレコードのサウンドを楽しめるヤマハ「TT-N503」も紹介しよう。

こちら、同社がワイヤレススピーカーやサウンドバー、AVアンプなどで採用している独自のワイヤレスネットワーク機能「MusicCast」に対応し、アナログレコードの音を「MusicCast」対応機器にワイヤレス接続して再生できるほか、192kHz/24bitと11.2MHz DSDに対応するネットワークオーディオ機能を搭載。AirPlay再生や、「Spotify」「radiko.jp」などの音楽配信サービスを楽しむこともできる。さらにBluetoothレシーバー機能も搭載していて、スマートフォン等の音楽も再生することができる。これ1台で多くのソースが楽しめるという、アナログ音源とデジタル音源がシームレスで聴ける統合プレーヤー製品となっているのだ。こういった製品は、ほかにほとんど存在しない。アナログレコードも楽しみたいがデジタル音源も活用したい、という人には、なかなかに魅力的な製品となってくれるはずだ。

ちなみに、この「TT-N503」からネットワーク機能を省略した下位モデル「TT-S303」も用意されているので、シンプルにレコード再生機能だけでよい、という人はこちらをチョイスするのもありだろう。

野村ケンジ

野村ケンジ

ヘッドホンなどのオーディオビジュアル系をメインに活躍するライター。TBSテレビ開運音楽堂にアドバイザーとして、レインボータウンFM「みケらじ!」にメインパーソナリティとしてレギュラー出演。音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員も務める。

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