2016年下半期リリースの新製品からピックアップ、トレンドは“高速性”

フラッグシップが続々登場! この冬注目の高性能デジタル一眼カメラ最新5機種

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2016年はハイスペックなデジタル一眼カメラが数多く登場した1年だった。上半期を振り返ると、APS-Cデジタル一眼レフとして最高レベルの性能を実現したニコン「D500」や、ペンタックスブランド初のフラッグシップ機「K-1」、価格.comプロダクトアワード2016のカメラ部門で大賞を受賞した富士フイルムのミラーレス「X-Pro2」などが話題を集めたが、7月以降の下半期にも、各製品ラインのフラッグシップを含む高性能モデルが続々とリリースされている。本特集では、2016年下半期発売の最新モデルの中から、本格的な動体撮影に活用できる5機種を紹介しよう。最新の高性能モデルの大きなトレンドとなっているのが「高速性」だが、ここで紹介する5機種は、いずれもオートフォーカス性能や連写性能が向上し、従来以上に動く被写体に強いカメラに進化している。

※本記事での価格.com最安価格、売れ筋ランキング/注目ランキングの順位は2016年12月7日時点のものになります。

今回ピックアップした高性能モデル5機種

今回ピックアップした高性能モデル5機種

αシリーズ最高性能を実現したAマウントユーザー待望の新フラッグシップ
ソニー「α99 II」

α99 II(レンズはVario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM)

α99 II(レンズはVario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM)

従来モデル「α99」の発売から約4年。Aマウントユーザーにとっては待ちに待った新しいフラッグシップ「α99 II」が2016年11月25日に発売になった。オートフォーカスや連写、画質など多くの点で「現時点でのソニーの最高性能を実現した」と言っていい、期待を裏切らない高性能モデルに仕上がっている。

オートフォーカスシステムには、透過ミラーを用いてミラー駆動をなくした独自の「トランスルーセントミラー・テクノロジー」を継承しつつ、79点の専用位相差AFセンサーと、399点の像面位相差AFセンサーが同時に駆動する「ハイブリッド位相差検出AFシステム」を新搭載。専用位相差AFセンサーを縦線・横線のクロスもしくは横線検出、像面位相差AFセンサーを縦線検出の組み合わせにすることで、重なった79点ではより高速・高精度なピント合わせが可能なハイブリッドクロス測距点として動作するのが大きな特徴だ。連写はAF・AE追従で最高約12コマ/秒。Aマウント史上最速となるオートフォーカスと連写性能を実現したとしている。

撮像素子には、Eマウントのフラッグシップ「α7R II」と同画素となる有効約4240万画素のフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーを採用。感度はISO100〜25600(拡張で下限ISO50/上限ISO102400)に対応する。Aマウント用に新開発した5軸手ブレ補正機構も搭載しており、最高4.5段分の補正効果を達成した。電子ビューファインダーはファインダー倍率0.78倍の大きな見え方の「XGA OLED Tru-Finder」(約235.9万ドット)。モニターは、自由なポジションで撮影が可能な3軸チルト可動の3.0型液晶(約122.8万ドット)。動画機能もハイレベルで4K動画記録に対応。Super 35mm(APS-Cサイズ相当16:9)時は、画素加算のない全画素読み出しでの4K記録が可能だ。

α99 II は、Eマウントモデルも含めて現時点のαシリーズの最高スペックを誇るモデルとなっている。人気も高く、発売前に予想を上回る予約があったこともあり、12月7日時点ではほとんどのショップで在庫がない状況だ。

多くの点でハイレベルな進化を遂げたEOS 5Dシリーズの新モデル
キヤノン「EOS 5D Mark IV」

EOS 5D Mark IV(レンズはEF24-105mm F4L IS II USM)

EOS 5D Mark IV(レンズはEF24-105mm F4L IS II USM)

キヤノンからはハイアマチュア待望のデジタル一眼レフ「EOS 5D Mark IV」が2016年9月に登場した。フルサイズ一眼レフの上位機「EOS 5Dシリーズ」の新モデルで、現時点では価格.com「デジタル一眼カメラ」カテゴリーの売れ筋ランキング・注目ランキングともに1位に位置する人気製品となっている。

従来モデルから約4年半ぶりとなる新モデルは、画質やオートフォーカス、操作性などが幅広くブラッシュアップされた。画質面では、撮像素子に新開発となる有効約3040万画素のフルサイズCMOSセンサーを、映像エンジンに「DIGIC 6+」を採用。感度はISO100〜32000(拡張でL:ISO50相当、H1:ISO51200相当、H2:ISO102400相当)に対応する。DIGIC 6+の搭載によって、色収差や回折を補正して解像感を高める独自機能「デジタルレンズオプティマイザ」をカメラ内で利用できるようになったほか、RAW現像ツール「Digital Photo Professional」上で解像感補正、ボケシフト、ゴースト低減の3つの機能を使用できるDPRAWという新しい設定も追加された。

オートフォーカスシステムは、フラッグシップ機「EOS-1D X Mark II」と同等となる「新61点レティクルAF」を採用。最大41点でクロス測距が可能で、中央部5点はデュアルクロス測距に対応している。1つの画素を2つのフォトダイオードで構成する「デュアルピクセルCMOS AF」の採用によって、ライブビュー撮影のオートフォーカスも高速化が図られた。連写は最高約7コマ/秒に対応する。本特集で紹介する他の4機種に比べると連写速度はやや見劣りするが、新61点レティクルAFとの組み合わせによって、従来以上に動体撮影に強いフルサイズ一眼レフに進化した。動画撮影は、17:9のデジタルシネマ規格での4K記録に対応。光学ファインダーは視野率約100%(倍率約0.71倍)のペンタプリズムファインダーで、モニターは3.2型固定式のタッチパネル液晶(約162万ドット)。

EOS 5D Mark IVは、ハイアマチュアやプロフェッショナル向けの高性能なフルサイズデジタル一眼レフとして、多くの点でハイレベルな進化を遂げている。動体撮影も含めて、従来以上にオールマイティーに使えるカメラだ。

<関連記事>
・オールラウンダーとしての進化に注目! キヤノンの高性能フルサイズ一眼レフ「EOS 5D Mark IV」登場

AF・AE追従で最高約18コマ/秒の高速連写を実現した新フラッグシップ
オリンパス「OM-D E-M1 Mark II」

OM-D E-M1 Mark II(レンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO)

OM-D E-M1 Mark II(レンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO)

マイクロフォーサーズ規格のミラーレス「OM-Dシリーズ」の新フラッグシップ「E-M1 Mark II」がいよいよ2016年12月22日に発売になる。約3年ぶりのリニューアルで、オリンパスファンからの注目度の高い高性能モデルだ。ハードウェアの性能を向上することで、従来と比べてあらゆる点で大幅な進化を遂げている。

進化の中でも特に注目したいのが高速性。有効2037万画素の新開発Live MOSセンサーや、4CPUコア+4画像処理コアのダブルクアッドコア構成の新画像処理エンジン「TruePic VIII」を採用することで、連写やオートフォーカスなどのレスポンスが大きくアップ。連写は、電子シャッター時でAF・AE追従・最高約18コマ/秒を実現したのがトピックで、ファインダー内蔵型のレンズ交換式カメラとしては現時点でAF・AE追従連写の最速値となる。オートフォーカスシステムは、像面位相差AFとコントラストAFを併用する「DUAL FAST AF」を継承しつつ、すべての測距点で縦線/横線のクロス検出に対応する121点オールクロス像面位相差AFを採用。アルゴリズムも一新し、動体追従性能が大幅に向上している。さらに、電子ビューファインダーが高速化したのも特徴で、倍率約1.48倍(35mm判換算で約0.74倍)と約236万ドット表示のスペックを継承しつつ、最高フレームレートが従来の60fpsから120fpsに向上。表示タイムラグは最短16msecから5msecに短縮した。

オリンパスのデジタルカメラの特徴でもあるボディ内手ブレ補正は新型の5軸補正に進化し、最大5.5段分という現時点でトップクラスの補正性能を実現。レンズ内手ブレ補正機構搭載レンズと組み合わせて使用する「5軸シンクロ手ぶれ補正」では、高倍率ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」使用時で最大6.5段分の手ブレ補正性能を達成している。動画撮影は4K記録に対応。17:9のデジタルシネマ規格での4K記録も可能だ。感度はISO200〜25600に対応。拡張設定のISO LOW(約64相当)も利用できる。モニターは、バリアングル可動の3.0型タッチパネル液晶(約104万ドット)。

E-M1 Mark IIは、出し惜しみ感のない、オリンパス渾身のミラーレスと言っていいだろう。オリンパスが特にプッシュしているのが高速連写、高速オートフォーカス、高速ファインダーで、本格的な動体撮影が可能なハイスペックモデルに仕上がっている。

<関連記事>
・“ミラーレス新時代”を予感させる高速モデルが誕生! オリンパスの新フラッグシップ「OM-D E-M1 Mark II」詳細レポート
・シャッタースピード2秒でもブレない!? 話題の「OM-D E-M1 Mark II」のボディ内手ぶれ補正を試してみた

画質とレスポンスが強化された「Xシリーズ」一眼レフスタイルの新フラッグシップ
富士フイルム「X-T2」

X-T2(レンズはXF18-55mm F2.8-4 R LM OIS)

X-T2(レンズはXF18-55mm F2.8-4 R LM OIS)

富士フイルム「X-T2」は2016年9月に発売になった新型ミラーレス。「Xシリーズ」の一眼レフスタイルの新しいフラッグシップモデルで、2016年3月発売のレンジファインダースタイルのフラッグシップ「X-Pro2」の画質スペックを取り入れながら、オートフォーカスや電子ビューファインダーなどのレスポンスが向上したのが大きな特徴だ。

オートフォーカスは、測距点数が従来モデルの49点から91点(最大325点)に増加し、像面位相差AFは全画面の約40%(画面中央部49点)のエリアをカバー。アルゴリズムの改善によって点光源やコントラストの低い被写体の捕捉性能が向上している。さらに、AF-Cのアルゴリズムを大幅に改良し、動体追従性能の精度もアップした。電子ビューファインダーは、倍率0.77倍で約236万ドットのスペックを継承しつつ、「ブースト」モード時は最高100fpsのフレームレートに対応。ブラックアウト時間も従来モデル比で半分以下にまで短縮されている。連写はカメラ単体で8コマ/秒(メカニカルシャッター時)、14コマ/秒(電子シャッター時)に対応。縦位置グリップ「VPB-XT2」装着時はメカシャッターで11コマ/秒の連写が可能だ。

画質面では、X-Pro2と同様、有効約2430万画素のAPS-Cセンサー「X-Trans CMOS III」と最新の画像処理エンジン「X-Processor Pro」を採用し、ISO200〜12800(拡張でISO100/ISO25600/ISO51200)の感度に対応。仕上がり設定の「フィルムシミュレーション」では、X-Pro2でも好評を得ている白黒モード「ACROS」を利用できる。動画はXシリーズとして初めて4K記録に対応した。モニターは、縦位置撮影時も上方向のチルトが可能な3方向チルト方式の3.0型液晶(約104万ドット)を採用する。

Xシリーズの魅力である富士フイルムらしい高画質に、従来以上の高速性が加わったのがX-T2の魅力だ。ダブルフラッグシップのX-Pro2とどちらを選ぶか難しいところだが、動体撮影を行うのならば、大型ファインダーを搭載する一眼レフスタイルのX-T2を選ぶのがベターな選択になるだろう。

<関連記事>
・進化のポイントは“動体”への対応! 一眼レフスタイルの新型ミラーレスカメラ「FUJIFILM X-T2」詳細レポート

連写持続性が強化されたEマウントAPS-Cミラーレスの新フラッグシップ
ソニー「α6500」

α6500(レンズはVario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS)

α6500(レンズはVario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS)

2016年12月2日に発売になった、APS-Cセンサーを採用するEマウントミラーレスの新しいフラッグシップモデル「α6500」。2016年3月発売の「α6300」の上位モデルで、さらなる機能強化を実現した高性能ミラーレスとなっている。

見どころはいくつかあるが、その中でも特に注目したいのが連写の持続性の向上だ。連写性能はAF・AE追従で最高約11コマ/秒(連続撮影モード「Hi+」時)でα6300と同じだが、新開発のフロントエンドLSIの搭載とバッファーメモリーの増強などによって連続撮影可能枚数が大幅にアップ。連続撮影モード「Hi+」時の連続撮影可能枚数は、JPEG Lサイズ エクストラファイン時で233枚、JPEG Lサイズ ファインで269枚、RAW記録時で107枚。連続撮影モード「Hi」/画質「ファイン」時なら307枚(約36秒)の連続撮影が可能だ。α6300を大きく上回るだけでなく、一眼レフを含めたハイエンド機の中でもトップクラスの持続性を実現している。

さらに、αシリーズのAPS-Cミラーレスとして初めてボディ内手ブレ補正機構を搭載したのも大きなトピック。5軸補正対応で、補正効果は最高5.0段分となっている。オートフォーカスシステムはα6300を踏襲しており、425点の像面位相差AFと169点のコントラストAFを画面のほぼ全域に配置した「ファストハイブリッドAF」を採用。200点の以上の微細なAF枠を被写体位置に集中配置する「高密度AF追従テクノロジー」も搭載する。電子ビューファインダーは、約235.9万ドット表示の「XGA OLED Tru-Finder」を継承。120fpsの高フレームレートでの表示モードにも対応する。モニターは、タッチパネル対応のチルト液晶(3.0型ワイド、約92.1万ドット)。

オートフォーカスと連写性能は下位モデルのα6300もハイレベルだが、α6500は、α6300をベースに連写の持続性がアップし、さらに動体撮影に強いミラーレスに進化している。ボディ内5軸手ブレ補正が加わったのも大きなポイントで、スペック面ではAPS-Cミラーレスの中でも最高レベルとなっている。

<関連記事>
・5軸手ブレ補正を搭載! ソニーの新型APS-Cミラーレス「α6500」進化点チェック

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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2017.6.26 更新
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