中年になってから突如として花粉症を患うようになった、自動車ライターのマリオ高野です。今シーズンも、鼻水やくしゃみが止まらなかったり、喉が痛くなったりすることが増えてきました。自動車メディアの撮影は基本的に山の中へ行くことが多いので、すでに四六時中ティッシュが手放せない状況に陥っております。
若い頃はなんともなかったのに、30代の半ばごろから花粉症が発症するようになりました
愛車での移動中、意外と置き場に困るのがティッシュボックス。日産ノートなど、内装にティッシュボックスがきれいに収まる収納機能を備えたクルマは少なくないものの、残念ながらワタシの愛車にはそういう装備がありません。
ノートなど日産の小型車には「インストアッパーボックス」というこのような収納が助手席側に設置されていることもあります
春になると、愛車の中はティッシュボックスだらけに…
ティッシュボックスを助手席などに置いているだけでは、カーブを曲がったりブレーキを踏んだときなどに転がってしまい、集中力が余計に乱れがち。運転に集中するためにも、ティッシュはどこかに固定したいものです。さらに、ティッシュボックスが車内に転がっていると見栄えもあまりよくないので、なんとかしてティッシュボックスを安定させる方法はないかと探ってみたところ、低価格でよさげなホルダーが見つかったので、さっそく試してみました。槌屋ヤック株式会社から発売されている「ティッシュサスペンドホルダー2」です。
2つのパーツで構成された大きめの知恵の輪のような形状です。シンプルながらよく考えられていると感心しました
選んだ決め手は「天井に固定できる」点です。シートの上にあると運転中の視界に入らないため、手探りでティッシュを取ることになりますが、前席の天井付近にあるとなんとなく視界に入ります。そのため運転中でも、前を見ながらティッシュが取りやすくなるようです。
今回選んだのは、サンバイザー部やアシストグリップ部に固定するタイプで、取り付けにはサンバイザー部やアシストグリップ部のネジをいったん外す必要があります。できれば買う前に、愛車に取り付け可能かどうかを確かめておくと失敗する可能性が低くなるでしょう。一応、製品に但し書きが記されているとはいえ、適合表があるわけではないのでわかりにくいのですが、簡単なチェックポイントとして、以下の点を目安にしてください。
・前席の天井部分がフラットな形状になっている
・アシストグリップの形状が、一般的な折りたたみ式
・サンバイザーやアシストグリップがネジで固定されている
・サンバイザーの幅が12cm以上
製品のパッケージには適合の条件が細かく書かれているので、こちらで紹介しておきます
アシストグリップなどのネジをいったん外すのは簡単な作業と思えましたが、実際にやってみると意外と面倒くさいことに気が付きました。最近のクルマはアシストグリップもサンバイザーも、ネジ部分は見えないようにカバーされていますし、そのカバーもそんなに簡単に脱着できるものではありません(車種によってはネジが露出していたり、カバーが簡単に外れたりする場合もあります)。
現代のクルマは内装のネジ部分ができるだけ見えないよう、そして簡単に露出しないような設計が施されています
内装をはがす系のDIY作業が得意な人にとってはきわめて難易度の低いものだと思いますが、そうでない人にとっては、車種によっては「無理」と感じてしまうものだと実感しました。
ルームミラーのステーについても、現代の乗用車の多くはルームミラーがフロントガラスに装着されるタイプ(軽自動車ではルームミラーのステーが天井部分にあるタイプもあります)でステーにネジがなく、比較的新しいクルマの場合は現実的ではありません。
また、本来は「超お手軽にティッシュボックスを取り付けたい」というのが目的だったので、個人的には、わざわざネジを外してまで取り付けるのはどうかというところもあります。
そこで、ネジ止めはせずに、普通に「サンバイザーに挟む」だけで試してみたところ、ティッシュボックスをホールドする力は期待以上にて、安定感は満足できるレベルでした。バネがしっかりしているので、ステーの部分をサンバイザーに挟むだけでも十分なホールド感を得られます。
振動が強くなる荒れた路面や、横Gがキツくなる山道など、さまざまな運転シーンで試してみましたが、運転中に脱落することはないので、筆者の結論としては「サンバイザーに挟むだけで十分」という結果になりました。ただはめ込むだけなら、適合条件をあまり気にすることなく使えるものもいいです。
でも、本来はちゃんとネジ止めをして使うことを前提とした製品なので、可能ならネジでの取り付けを試みてください。いずれの場合も、運転席に1人しか乗らない状況であれば、安全性に悪影響を及ぼすことはありませんが、助手席に人を乗せると何かの拍子に落下する恐れがあります。くれぐれも気を付けてご使用ください。
国産・欧州車の数台で試してみたところ、いずれもサンバイザーに挟み込むだけで十分なホールド感が得られました
バネの反発を抑えながらはめ込みます。このクルマはサンルーフ付きでしたが、特に問題ありませんでした
期待どおり、運転中に視線を動かすことなくティッシュが取れるようになりました。ティッシュを取る際に前後に引っ張ってしまうと外れやすくなるので、なるべく真下に引っ張るようにしましょう
車の運転中も、花粉症の鼻水は容赦なくたれてきます。春になってお出かけの機会が増えるこの季節、「ティッシュサスペンドホルダー2」を装着して快適なドライブを満喫しましょう!