今回は調理器具のご紹介です。なかなか日本ではお目にかかれない形状にちょっとビックリしますよ。それがこちら「オメガヴィスペン (Omegavispen)」です。北欧はスウェーデン生まれの調理器具で、先端の形状がΩ(オメガ)に似ているということと、スウェーデン語で“かき混ぜ器”という意味を持つヴィスペンが合体した言葉だそうです。ちょっと不思議な形をしておりますが、これが意外といろんなことに使えてとっても便利でした。さっそくご紹介しましょう。
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ご覧のとおり先端が不思議なカタチをしています |
料理の際に使う、いわゆるおたまとかヘラのたぐいのキッチンツールなのですが、確かに見た目はあまり日本では見たことのないカタチをしております。全長は約25cmで、Ωの形をした先端部分は直径5cm。よく見るおたまに比べるととても小さいです。そして重量が約25gと卵よりも軽く、持ちやすく使いやすいツールになっています。
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先端部分です。確かにΩに似ているかも |
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中央の円と外側ではこれくらい開きがあります。この外側部分が鍋底にフィットします |
パッケージによると、これ1本で「炒める」、「混ぜる」、「つぶす」、「すくう」、「撹拌(かくはん)する」、「こねる」、「ざく切り」、「あえる」、「卵料理に」…というさまざまな調理方法に対応できるとのこと。ほんとかなーと思いながら実際に使ってみました。見た目が小さいので食材をすくったりできるのか不安だったのですが、これがなかなか便利なツールでしたよ。
まず本体が軽いので、いろんな角度で混ぜたり、炒めたりしていても苦になりません。調理しながらよく見ていると、炒める際やかき混ぜる際には、Ω部分が鍋底にフィットして素材をうまくかき混ぜることができていました。とくに驚いたのは、チャーハンやピラフなどのご飯モノを炒める際にこれがうまく機能して、全体をムラなくかき混ぜることができたこと。これは菜箸や木べらとはまったく違う使い心地でした。
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カレーピラフを炒める際にもご飯がうまくかき混ざり、ちゃんとすくえました! |
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羽根つき餃子も先端部分でしっかりすくって、ひっくり返すことができました |
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お弁当用のミニハンバーグもフライパンから楽に取り出すことができました |
本体部分の素材はナイロン70%、グラスファイバー30%でできており、耐熱耐冷温度は200度、-30度まで大丈夫なので、揚げ物だってできちゃいます。金属製ではないので持っていて熱くならないのもいいですね。
炒める以外の使い方も試してみました。まずはこの形状を一番生かせる「すくう」という使い方です。トマトや卵をすくうにはもってこいですね。とくに半熟卵をすくうときは卵のカタチを変えずにすくえたのでよかったですよ。
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半熟卵をすくうのには最適のツールといえますね |
麺類でも試してみましたが、中華麺をすくったり、パスタを混ぜながらすくったり、菜箸などで行っていた作業をこれ1本でできたので便利でした。時期が時期なので今回は試しませんでしたが、冬場のおでんの際には具材をすくうのに重宝しそうです。ちなみに、おもいっきり穴が開いているので、スープなどをすくうのは当然無理ですよ。
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中華麺もすくうことができました |
さらに「こねる」「つぶす」といった作業も得意です。先端の形状で食材をグッと押し付けるようにつぶせます。たとえばマッシュポテトを作る際にはこれ1本で下ごしらえからゆでたてをつぶすまでの作業が完了できそう。
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ひき肉を「こねて」「押しつぶし」ながら炒めるのも楽ちんでした |
また、ちょっと柔らかい素材もうまくひっかけて持ち上げられるので、山芋入りのお好み焼きなんかもヘラを使わずに、これでひっくり返して、また切り分けたものを取り皿に移す作業までできましたよ。
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柔らかいお好み焼きを取り分けるのも、これで大丈夫でした |
見た目の形状から、一瞬イロモノツールかと思いがちですが、いろいろな使い方ができて、今まで見たことのない万能キッチンツールでした。普段使いならこれ1本で調理が全部できて、片付けも楽になると思いますよ。とくに冬場のおでんや湯豆腐、鍋物を取り分ける際には大活躍してくれそうです。