ビールって何を飲んでも、どれも同じような味だと思ってませんか? ところがビールには、製法や原料の違いによって非常にたくさんの種類があり、それぞれに味や風味が全く異なります。日本の大手メーカーが作るビールは、ほとんどが「ピルスナー」と言われるタイプで、金色の液体、白い泡、ホップの香りと苦味、のど越しがさわやかなクリアな味わいが特長です。1種類のタイプだけを飲んでいるため、同じような味だと感じるのは、実はいたしかたないことなのです。
無類のビール好きである筆者、「ピルスナー」だけでなく、いろいろなタイプのビールを購入してはその味や風味の違いを楽しんでいます。他のタイプは海外でしか造られていないのでは、と思いがちですが、実は日本でも個性豊かな違ったタイプのビールが造られています。今回ご紹介する“よなよなエール”もそんなビールのひとつです。
“よなよなエール”は長野県にあるヤッホーブルーイング社が造るビールで、「ペールエール」というタイプのビールです。このタイプの特長は、赤褐色(銅色)の液体、しっかりしたホップの苦味とフルーティーな香りです。
ひと口飲んでみれば、いままで飲んでいたビールとの違いや個性がわかります。芳醇でコクがあり、ほどよい苦さと甘さ、柑橘系の味わいが口と鼻に広がります。
![]() |
“よなよなエール”はキンキンに冷やしてはいけません。少しぬるめの13度がベストの飲み頃です |
![]() |
色がこんなに違うんだから当然味も異なります。右が「ピルスナー」タイプのビール、左が“よなよなエール”です |
「ピルスナー」も銘柄によって差はありますが、あくまでもたくさんあるビールタイプの1つにすぎません。時には他のタイプのビールを飲んで、味の違いや個性をじっくり楽しんでみてはいかがでしょうか。