フタがパカッと全開するフルオープンエンドの缶ビールは、アサヒビールより2021年に発売された「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」によっておなじみの仕様になりました。この仕様を使った派生品は徐々に出てきていますが、2023年12月に新登場したのが「アサヒドライゼロ 泡ジョッキ缶」です。
こちらは、ノンアルコールビールテイスト飲料「アサヒドライゼロ」のフルオープン缶とも言えるのですが、泡の仕上がりや味わいはどうなのかをさっそくレビューします。
アサヒビール「アサヒドライゼロ 泡ジョッキ缶」。数量限定発売ですが、1度きりではないようで、大型連休など需要が高まる時期に、数量限定で今後も発売していく予定とのこと
ノンアルコールビールテイスト飲料ということで、まずはスペックからチェック。当然アルコール度数はゼロで、カロリーもゼロ。成分は炭水化物と食物繊維がともに0.4〜1.4g、食塩相当量が0〜0.04gと表記されています。なお、これら数値は「アサヒドライゼロ」とまったく同じ。「アサヒスーパードライ」と「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」がそうだったように、中身はいじっていないということなんでしょう。
主原料は、食物繊維と大豆ペプチドとホップ。これらも「アサヒドライゼロ」と同じです
あえて違いに言及するのであれば容量です。これは特殊な缶の仕様によるもので、従来のステイオンタブ式(またはプルタブ式)缶は350mLですが、「アサヒドライゼロ 泡ジョッキ缶」は10mL少ない340mLに変更されています。
缶をまじまじ見ると、黄色や泡のシズルを用いたデザインは、シルバー系の「アサヒドライゼロ」よりも、第三のビール「クリアアサヒ」に近いです
ではいよいよ、「アサヒドライゼロ 泡ジョッキ缶」を飲んでみます。なお、フルオープンエンド缶製品の泡をしっかりと楽しむには、事前に冷やしておくことが大切。特に、ぬるめで開けてしまうと勢いよく出て吹きこぼれるので注意を。
飲む前日に冷蔵庫へ入れておけば、まず問題ないでしょう
さっそくパカッと開けてみると、「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」のときと同じように、泡がモコモコと膨らんできました。これはちょっと期待以上。というのも、一般的にノンアルコールビールは、アルコール入りのビールに比べると泡の元気さが物足りないからです。その点「アサヒドライゼロ 泡ジョッキ缶」は違和感なし。実にウマそうです。
だんだんと、泡がこんもりわき出てきます!
また、ノンアルコールビールの泡は粒が大きく(粗く)なりがちという懸念もありますが、この「アサヒドライゼロ 泡ジョッキ缶」はその点も問題なし。非常にきめ細かくクリーミーな泡が、缶の上部を覆い尽くします。
ホイップ感のあるシルキーな泡! まるで「わたあめ」や「かまくらはんぺん」のよう
香りは、どこかコーヒーを思わせるようなロースト感が印象的。この点も「アサヒドライゼロ」そのままです。味わいとしては、麦を思わせるコクを感じるいっぽう、甘さはほぼなく、苦味はしっかりとシャープ。炭酸の刺激や、ビターなノド越しも十分で、ノンアルコールビールテイストとしてのおいしさもハイレベルです。
こちらは何度か飲んで数分置いたもの。泡はもちもよく、長時間経っても衰えませんでした
泡がシルキーでまろやかな分、ビールのドライな味わいとの落差が明確。このメリハリがおいしさにつながっているとも感じました。ペアリングとしては、香ばしい風味があるので、醤油味、ソース味、トマト系など褐色で甘じょっぱい料理が特におすすめ。スイーツなら、チョコレート系がマッチすると思います。
完売前に要チェック!
「アサヒドライゼロ 泡ジョッキ缶」は、需要が高まる時期に数量限定で発売予定という旨は先述しましたが、2023年にはプレミアムビールタイプの「アサヒ食彩」や、公式ECサイトで瞬時に完売したチューハイ「未来のレモンサワー」と、ほかにもジョッキ缶製品が限定発売されました。
アサヒビールのEC「ASAHI Happy Project」で2023年5月に登場し、1700セットがすぐに売り切れた「未来のレモンサワー」。開封するとレモンスライスが浮かび上がる仕様も斬新でした
これらの「ジョッキ缶」はアサヒビールの伝家の宝刀へと成長しており、きっと2024年はさらに攻めた展開を繰り広げるでしょう。新作が出た際は、またレビューします!