ご当地食品って、見ていると飽きませんよね。特にカレーなんかは、全国津々浦々、個性的なものがそろっています。今回、ご紹介する岡山県の「吉備伝説うらじゃカレー」もその1つ。
この商品名を見てまず思うのが「うらじゃ」って何? ってこと。まずは、そこから説明しましょう。
大昔、岡山県あたりは「吉備の国」と呼ばれていました。その吉備の国に伝わるのが、桃から生まれた桃太郎が鬼が島に鬼退治に行く話。イヌ、サル、キジのお供にあげた「きび団子」は、「吉備=きび」が由来です。
さて「うらじゃ」に話を元に戻しますと、桃太郎に退治された鬼神のことを「温羅=うら」といい、「うらじゃ」とは、その鬼神伝説を元にした夏祭りのことなんだとか。
桃太郎の鬼は一般的には悪者として描かれていますが、実は「温羅」は朝鮮の百済(くだら)からの渡来人で、鉄作りなどを伝え、吉備の国に繁栄をもたらした人物。吉備の国の人は彼のことを「鬼」ではなく「吉備の冠者」としてとても敬愛しており、今では親しみを込めて「うらじゃ」と呼んでいます…、とパッケージの裏に書いてありました。
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ちょっと物知りになりました |
「鬼もびっくりするくらいおいしい」とアピールしたいので、「うらじゃカレー」と命名したらしいです。さて、肝心の味の方はといいますと、岡山産「備前黒牛」を使用したコクのあるカレーです。ただでさえ柔らかい肉質の備前黒牛をじっくり煮込んであるので、とろけるような柔らかさ。カレーとしては、かなりの高レベルに仕上がっています。ぜひ一度お取り寄せでご賞味ください。
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まさに、「ぼっけーうめーで!」(とってもおいしいですよ!って意味だそうです) |
(回遊舎/村越克子)