2017年は「デビルマン」や「キューティーハニー」などでおなじみの漫画家、永井豪先生の画業デビューから50年という節目の年です。このいいモノ調査隊でも「スーパーロボット超合金マジンガーZ」 や、「S.H.フィギュアーツ デビルマン」 といった先生の作品のフィギュアをご紹介してきました。そして今回は、元祖合体ロボ「ゲッターロボ」を紹介させていただきます。くしくも超合金魂20周年となる2017年に、約16年ぶりに発売された最新のゲッターロボでございますよ! 古きよき昭和のロボットアニメを今一度楽しもうではありませんか!
今夏に発売された超合金魂「GX-74 ゲッター1 D.C.」です
まずは作品の紹介からいきましょう。「ゲッターロボ」は永井豪先生と石川賢先生原作のマンガであり、1974年からTVアニメで放映された、スーパーロボットアニメ作品です。3機の戦闘メカが合体して1つのロボットとなる、合体ロボアニメの先駆けとなりました。アラフィフ世代ならドンピシャ。アラフォーならゲーム「スーパーロボット大戦」シリーズや、ODAの「真・ゲッターロボ」シリーズで見たことがあるのではないでしょうか?
ゲッター1と3機のゲットマシンが付属。後で合体の説明もしますね
今回は、その主役機でもある「ゲッター1」が超合金魂のD.C.シリーズとして発売されました。D.C.シリーズとは、永井豪先生率いるダイナミックプロ作品のシリーズのホビー化で、「ダイナミッククラシックス(D.C.)」という名前で、「マジンガーZ」や「デビルマン」、「グレートマジンガー」などを、さまざまな種類のホビーで展開しているシリーズです。今回は「超合金魂」というホビーで「ゲッター1」が作られました。
超合金魂シリーズは1997年から展開されているダイキャストのホビーシリーズです。主にスーパーロボットを中心に発売されており、かつて1970年代に一大ブームを巻き起こした「超合金」がギミック満載かつプロポーションを重視し、大人のためのホビーとしてよみがえったシリーズです。
大きなパッケージの中は本体とゲッターマシン3台入りと付属品が盛りだくさん
かくいう筆者も子供時代に超合金を買ってもらえない世代でして、この超合金魂が発売された年は、まさに社会人として、それなりに使えるお金もあったものですから、懐かしさとうれしさでシリーズを集めておりました。そしてそれがまさに今回の記事で役に立つことになりました。
今回のゲッター1は、1974年当時のTVアニメ版を最新技術でよみがえらせたバージョンになっております。なので今見ると、アレちょっとダサいかも? と思える部分もあり、ODA版などで活躍している太っちょのゲッター1とはまた違う、昭和のテイストを残したプロポーションになっています。
初代のTVアニメ版を忠実に再現したモデル。脚が長いでしょ?
重量は288g。ずっしりとした重みを堪能することができます
全長は約18cm。重量はなんと288gとずっしりとした重みがあります。スタイルはTVアニメ版を再現ということで、脚がスラっと長く、小顔になっております。付属品として台座と2種類の支柱。3機のゲットマシンとエフェクト。交換の手首パーツが4種類に、アニメ後期モデルとなった表情パーツが付いた盛りだくさんの内容。武装はゲッターウイングとゲッタートマホークが2本付いています。胴体部分の丸い箇所を指で動かすと、ゲッタービーム発射口が現れるようになっていますよ。
腕の可動部分は肩部分が別途スライドして動くようになっています
肘部分も柔軟に動きます。手首や顔などはABS素材で作られています
劇場版やアニメ後期に登場した、黄色い目の部分が細長い作画の表情パーツも付属
胴体部分のゲッタービーム発射口はパーツ交換なしで再現
可動を重視した腰部分のパーツも別途付属
ずっしりと重みを味わいながらガシガシ遊べる超合金魂ですが、可動に関しては、ある程度まで再現されているといった感じです。最新の可動フィギュアのようにはいきませんが、腕や膝部分の可動などは最新技術が使われており、見た目のイメージを壊すことなく、自然な可動ができるようになっています。また適度な重みがあり重心がしっかりしているので、単体での自立も問題なく、台座と支柱でさまざまなポージングをさせて飾ることができます。
ゲッタートマホークは2本付属。それぞれ両手に持たせることができます
ゲッター1は、実は2001年に一度超合金魂シリーズで発売されています。今回、TVアニメ版としては16年ぶりの商品化。ということで、筆者所有の旧超合金魂ゲッター1を久しぶりに開封しまして、新旧比較といきましょう。
こちらが2001年発売のGX-06ゲッターロボ。当時は3機で1パッケージでした
左が旧版。スタイルがやはり異なりますね。新版は青みがかった彩色になっています
ゲッターロボといえば3機のゲットマシン(イーグル号、ジャガー号、ベアー号)が3種類の合体をして3機のスーパーロボットになるという画期的な発想のもとに誕生したロボットです。放映当時は、いったいどうやったらあんな合体、変形ができるんだろう? と不思議でしたし、今見ても、そりゃないぜセニョール! といわんばかりの変形をしたりします。そこで、旧版の超合金魂を使って、ゲットマシンからゲッター1への変形を連続写真にしてみました。ご覧ください。
いかがでしょうか? 当時のアニメとしてはもはや何でもありな感じもしますが、子供時代にコレを見たら、「格好いい」といわざるを得ないですよ! 後に放映される「アクエリオン」シリーズは、ゲッターの変形を技術的に可能にした変形合体をするようになりますが、やはりゲッターのとんでもない合体変形は夢がありますよね。
今回のゲットマシンはエフェクト付きで飾ることができます
バンダイのD.Cシリーズはまだまだ続き、次は「グレートマジンガー」の宿敵、「暗黒大将軍」が「フィギュアーツZERO」シリーズで発売されることが決まっています。当時、TVの前でかじりつくようにアニメを見ていた世代にはこのシリーズはかなり響くのではないでしょうか?
今回のゲッター1はスタイルこそ当時のアニメのままですが、ゲッターらしさと手に持ったときの満足感を味わえるホビーとなっています。市場でもかなりお値段が下がってきており入手しておくチャンスでもありますよ。筆者も久しぶりに超合金魂を購入し、また物欲がフツフツと沸いてきたのですが、次の超合金魂シリーズの新商品「ダンクーガ」リメイクは、定価27,000円。さらにはDX超合金魂と銘打った「コン・バトラーV」は定価59,940円と家族会議が必要な値段になっており、なかなか手が出しにくくなっておりました…。