レビュー

ボドゲ専門店に聞いた!「ひとりでも楽しめる」アナログゲーム3選

コンピューターゲームもいいけどアナログゲームもいいぞ


おうち時間が増えている昨今、Nintendo Switchなどのコンピューターゲームで暇つぶしをするのもいいですが、時間がある今こそ取り組みたいのがアナログゲーム!

ボードゲームやカードゲームって、みんなでわいわい楽しむものというイメージが強いですが、ひとりでも楽しめるソロプレイ可能なアナログゲームもあるそうなんです。

そこで、埼玉県三郷市にあるボードゲーム専門店「さいころテーブル」(https://saikoro-table.com/)の店長・小野さんに、ひとりでも楽しめるおすすめのアナログゲームを教えてもらいました。

現在営業は土日のみ、13〜18時の短縮営業中です(2020年5月15日時点)

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おすすめされたソロプレイ可能なアナログゲームたち! 実際にプレイしてみます

おすすめされたソロプレイ可能なアナログゲームたち! 実際にプレイしながら紹介していきます

【1】ひとりでも遊べるカードゲーム「ザ・ゲーム」

まずは「ザ・ゲーム」という、直球にもほどがある名前のカードゲームから

まずは「ザ・ゲーム」という、直球にもほどがある名前のカードゲームから


確かに1〜5人用と書いてありますが……。ひとりで遊ぶカードゲームって、占いくらいしか思いつかないけど!?

中身はこんな感じ。「青いカード」は上級者向けのルールで使用します

中身はこんな感じ。「青いカード」は上級者向けのルールで使用します

4枚の「結界カード」を縦に並べて、その左に「僚属カード」の山を配置

4枚の「結界カード」を縦に並べて、その左に「僚属カード」の山を配置

今回はソロプレイなので、山から8枚引いて手札にします

今回はソロプレイなので、山から8枚引いて手札にします

で、トランプの「7ならべ」のように、結界カードのところに手札を置いていくわけですが……。

「昇順カード」の横には、「1」からスタートして、場に出ているカードより大きい数字を

「昇順カード」の横には、「1」からスタートして、場に出ているカードより大きい数字を

「降順カード」の横には、「100」からスタートして、場に出ているカードより小さい数字を並べていきます

「降順カード」の横には、「100」からスタートして、場に出ているカードより小さい数字を並べていきます

1回のターンで最低2枚はカードを場に置き、その後、山からカードを補充して8枚に戻す。それを繰り返して、2〜99のカードを全部出しきるのが目標です。

こんな「7ならべ」をひとりでやるようなゲームがおもしろいのか……?

最初のうちは何も考えなくてもポンポン置いていけるんですけど(本来は上に重ねて置いていきますが、わかりやすいように横に並べています)

あっという間に行き詰まります

あっという間に行き詰まります

序盤、場に出ている数字より大きい/小さいカードを出すのは簡単なんですが、何も考えずに出していると、すぐに出せるカードがなくなっちゃうんですよ。

かといって、ちょうどいい数字のカードがいつも手札にあるわけじゃないし……。

そんなときのための「特別ルール」があります

そんなときのための「特別ルール」があります

この場合、本来なら「78」よりも小さい数字を置かなくてはならないところですが、ちょうど「10」大きい/小さいカードは出してもオッケー。

このようなルールを計画的に使って、なるべく多くのカードを置くのが目標。

ついに何も置けなくなっちゃった……

ついに何も置けなくなっちゃった……

この時点で、手札と山の合計が10枚以下だったらプレイヤーの勝利。

明らかに10枚以上あるな……

明らかに10枚以上あるな……

10枚以下というのは結構高いハードルで、余裕のある序盤のうちから先々のことを考えてカードを出していかないとクリアは無理! ひとりでやってもかなり頭を使うゲームでした。

ちなみに、複数人で遊ぶ際には、協力プレイでお互いに空気を読み合ってカードを出していくという要素が加わり、それはそれで盛り上がりそうです。

【2】計画通りに解けたらメチャクチャ気持ちいい立体パズル「グラビティ・メイズ」

続いて「グラビティ・メイズ」という立体パズル

続いて「グラビティ・メイズ」という立体パズル

中身はこんなゲーム盤と

中身はこんなゲーム盤と

タワー(ブロックみたいなもの)とカード、球が入っています

タワー(ブロックみたいなもの)とカード、球が入っています

このカードが問題になっていて、「ビギナー」から「エキスパート」まで、4種類の難易度に分かれています

このカードが問題になっていて、「ビギナー」から「エキスパート」まで、4種類の難易度に分かれています

まずはカードに書かれた指示通りにタワーを配置

まずはカードに書かれた指示通りにタワーを配置

ここに入れた球が、ゴールに入れば成功!

タワーのキューブにはさまざまな方向に穴が開いているので、タワーをうまく並べて、ここに入れた球がゴールに入れば成功!

もちろん、この状態で球を入れても落っこちちゃうだけ

もちろん、この状態で球を入れても落っこちちゃうだけ

このように、カードに書かれた色のタワーを追加で置いていくことで、パチンコ玉の「通り道」を作っていくわけです

このタワー、よく見るとわかるように、複雑な構造をしていて、置き方次第で球の動きがいろいろと変わるんですよね

頭をひねって、こんな感じに配置してみましたがどうでしょうか……?

頭をひねって、こんな感じに配置してみましたがどうでしょうか……?

入ったー!

「ビギナー」問題だとこのくらいシンプルな配置でオッケーですけど、もうちょっと難易度が上がっていくとどんどん複雑になっていきます。

こんな、複雑に入り組んだ配置をしなくてはならないことも

こんな、複雑に入り組んだ配置をしなくてはならないことも

考え抜いて配置して、計画通りスポーンとゴールに入ると、ものすごく気持ちいい!


問題は60種類用意されていますが(それだけでもかなり手強い)、自分で問題を作ることも可能。

もしくは「ピタゴラスイッチ」感覚で、自由にゴールまで球を導くルートを作っても楽しそうです。

【3】自分の内面と向き合うオトナなゲーム!? 「ZENタイル」

最後はちょっと異色のゲーム(?)「ZENタイル ベーシック」

最後はちょっと異色のゲーム(?)「ZENタイル ベーシック」

物差しのような竹の棒、てぬぐい、文字の書かれた黒い碁石、無地の白い碁石、きれいなおはじきが入っています

これだけ見ても、何をやるものなのかサッパリわかりませんが……。

「枯山水てぬぐい」を敷いて、その上に「時間ボード」を並べます

「枯山水てぬぐい」を敷いて、その上に「時間ボード」を並べます

この竹の棒が24時間を表現しているということなんですね。

「きれいなおはじき」、裏返した「気持ち碁石」(黒い碁石)も置きます。「おめでとう碁石」(白い碁石)はソロプレイでは使いません


で、「気持ち碁石」をひっくり返すと、このように「気持ち」を表現する文字が書かれているんです。


昨日1日のことを振り返り、書かれた気持ちになったときのことを思い出して、その時間に置いていきます。


「いい気持ち」と感じた碁石は時間ボードよりも上に、「いやな気持ち」と感じた碁石は下に配置します。


と言っても、「こんな感情、抱いたっけな?」というケースもあるので、思い出せないものに関しては左横に置きます。

これを繰り返して、10個の碁石を置いたら終了

これを繰り返して、10個の碁石を置いたら終了

「よくがんばったね、えらいね」と褒めてあげたい碁石のそばに、きれいなおはじきを置いて自分にエールを送るそうです

より強い感情を抱いた碁石はさらに上に/下に配置すると、感情がよく伝わってきますね

より強い感情を抱いた碁石はさらに上に/下に配置すると、感情がよく伝わってきますね

これを見ながら昨日1日の自分を振り返るというゲーム(?)。

「深夜に地震があって驚いたな」とか、「新しいビジネスアイデアを思いついて熱くなったな」「腹の立つ生配信を見て嫌な気持ちになったな」などなど、ずっと家にいても、1日の中でさまざまな感情が生まれていることに気付かされます。

勝敗などはないけれど、自分の内面にじっくり向き合える、オトナなゲームですな。


「時間ボード」の上の目盛りは「1日」ではなく「人生」の流れを表現しています。年単位での感情を振り返ることもできるわけです。

複数人でプレイする場合は、それぞれの気持ちを抱いたときに、具体的にどんな出来事があったのかを当てっこするなどの楽しみ方もできるようです。完全にひとり用の「ZENタイル ソロ」もありますよ。

ひとりで楽しめるアナログゲームでおうち時間を充実させよう

ルール通りにやるだけじゃなく、自分の発想で自由に遊ぶこともできるアナログゲームたち。

実際に遊んでみた結果、ボクのおすすめは「グラビティ・メイズ」。自分が作ったルートを実際に球が転がっていくため、ひとりでやっていても「うおっ」と盛り上がることができます。時間があるこのタイミングに、じっくり取り組んでみてはいかがでしょうか。

【取材協力】
こどももおとなも楽しいボードゲーム「さいころテーブル」
https://saikoro-table.com/
埼玉県三郷市彦成3-7-6-2
営業時間:11:00〜19:00
定休日:火・水曜日
※5月中は土・日曜のみ営業、13:00〜18:00の短縮営業

北村ヂン

北村ヂン

藤子・F・不二雄先生に憧れすぎているライター&イラストレーター。「デイリーポータルZ」「サイゾー」「エキサイトレビュー」他で連載中。

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