世代を超えて愛される、今やボードゲームのスタンダードと言うべき存在となった“人生ゲーム”。初代が日本で発売されたのは1968年。日本オリジナル仕様として1983年に発売された3代目からもすでに30年以上経つヒット商品です。その後も“平成版”シリーズなど時代を反映させた商品や、キャラクターとのコラボ商品などさまざまなラインアップが展開されていますが、今年発売された商品がその名のとおり「世知辛すぎる!」と話題です。
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中身一式。左上の箱の中に入っているのが新アイテムの“トラブルカード” |
まずはルーレットを回してコマを進めるという基本ルールは従来と同じ。しかし、“落とし穴”と呼ばれるマス目が追加され、ここに止まると“トラブルカード”を引かなければなりません。カードには数々の災難が書かれており、一気に所持金を失うような人生の転落が待ち受けています。また“パニックカード”なるカードがたまると職業がランクダウンしてしまい、給料が半額になるなど、とにかく世知辛い。おまけに“地獄コース”を歩んでしまうと、延々とループして抜け出せなくなってしまって散々です。
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対象年齢は6歳以上。内容はずいぶん世知辛いですが、8歳男児でも十分に理解でき、楽しんでいます。プレイ人数は2〜6人まで |
とはいえ、運命のカギを握るのが“甘神様”の存在。ゲームにおける唯一の救済策で、これをゲットするとさまざまな災難を回避することも可能です。
正直、実際に遊んでみたところ、本当に悲惨です。でも、不幸、不運続きをプレイヤー同士が同情し合うので、対戦しているのに妙な連帯感。無事ゴールした時には「よかったね!」と言い合う不思議な楽しさがあったり、意外に盛り上がります。忘年会やクリスマスパーティーで、友人たちと今年はシュールに楽しんでみるのもありだと思います。
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コマの指示もほとんど世知辛いです。現実でなくてよかったと思うこともしばしば。笑って楽しめるのがゲームのいいところ |
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落とし穴に落ちると“トラブルカード”、パニックのマス目に止まると“パニックカード”を引かなければなりません。ほとんど地獄道ですが、後半になるにつれ、挽回のチャンスも増えてきます |