金属針を使って紙を綴(と)じる道具といえばホチキス。海外では「ステープラー」と呼ぶのが通常のようですが、日本では「ホチキス」という呼び名が一般的であり、本稿でもホチキスと呼称することにします。単に紙を綴じるというだけのことですが、ホチキスの性能は日進月歩。新製品が登場するたびに、使いやすくなっています。ホチキスはシンプルな構造ということもあって、簡単には壊れません。そのため、買い替えることなく昔のホチキスをそのままお使いの方も多いのでは。でも、最新のホチキスはひと昔前のものとはひと味もふた味も違います。今回は、先日筆者が購入したホチキスで、昔のものとの違いをご紹介しましょう。
カラーリングはブルー以外にも、ピンク、ライトグリーン、ホワイトがあります
筆者がご紹介するのは、マックス株式会社の「サクリフラット32枚」。2016年8月に発売された新しい製品です。オフィスや家庭で一般的に使われている10号針で、文字どり32枚もの用紙を一気に綴じることができます。しかも信じられないほど軽い力で!! ひと昔前のホチキスでは、紙の枚数が増えるにしたがって力が必要になり、10枚の紙ともなると、かなりの力が必要で、時には両手でとめることもありましたが、そんな心配もご無用。もちろん、折り曲げられる針先はフラットになるので、書類を重ねるときにじゃまになりませんし、針の部分だけが極端に盛り上がる、なんてこともなくなります。
本体は短く、高さがあるのが最近のホチキスの特徴です
丸みのある形状で、手になじみ握りやすくなっています
どれほど強力か、試しに30枚綴りのノートを表紙ごと綴じてみましょう
厚めの表紙も一緒に綴じているので実質32枚以上ありそうですが、なんの問題もなくサクッと綴じられました
裏側の針はフラットに曲がっています
もちろんリムーバーも付いてます
なんと10号針が一度に200本セットできる大容量
さらに予備の針を収納できるスペースも!
残りの針もひと目で確認できて、もう至れり尽くせり
とにかく軽い力で数十枚もの紙を綴じられるのに驚きます。筆者は経理課員だったこともあり、そのときには各部署の決算資料を会議用に大量にホチキスどめする必要があり、大変な思いをして作業していたことを思い出しました。また、予備の針を収納できたり、針の残りが見えたりと、かゆいところに手が届く作りこみはさすがですね。
最後にホチキスに関するうんちくを1つ。先にお話したように、ホチキスは海外ではステープラーと呼ばれており、ホチキスといってもほとんど意味が通じないそうです。もちろん、ホチキスという呼び方が日本で一般的になったのには理由があります。日本で最初にホチキスを販売したのは伊藤喜商店(現イトーキ)で、明治 36年のこと。アメリカのE・H・HOTCHKISS社が作ったこの製品には、ボディーに大きくHOTCHKISS No・1と刻印されていました。このことから日本では、紙を綴じる道具をホチキスと呼ぶことが一般的になったようです(マックス株式会社HPより)。
主に東京の湾岸エリアに生息しているが、中国、タイ、インドネシアなどでの発見情報もあり、その実態は定かではない。仲間うちでは「おっちゃん」と呼ばれることも。