クリップボード、適当に選んでいませんか?
クリップボードと聞いても、ピンとこない人もいるかもしれません。クリップボードとは、紙の下敷きにする薄い板のことです。普通は紙を抑えるクリップが付いています。地域の回覧板もクリップボードの1種です。
そんなクリップボートは、実は立ってメモを取る機会が多い人にとって、とても便利なアイテムなのです。何を隠そう、筆者もクリップボードを愛用しています。展示会の最中にクリップボードを使ってメモを取ったり、SNSでのオンラインライブ中に台本をクリップして膝の上に置いたり。とにかく、机がないところで大活躍するのです。
文具ソムリエール、菅未里がおすすめする多機能クリップボード4選
いっぽうで、近年、クリップボードが進化してきていることはあまり知られていません。従来の回覧板のクリップボードとは異なる多機能なタイプが発売されているのですが、いまだに昔ながらのものを使い続けている人が目立ちます。
そこで、仕事柄、常に最新のクリップボードを模索している筆者が、タイプ別におすすめのクリップボードを紹介します。
どうしても大きくなりがちなクリップボードですが、以前より折りたためるものがあるといいなと思っていました。そんなところに登場したのが、これ。半分のサイズに折りたためるので、持ち運びには最適です。
このとおり、折りたためるクリップボードです。メーカー希望小売価格(税込)は、写真のA4サイズが550円、サイズ違いの「A4サイズにおりたためるA3クリップボード+」が968円
別売のストラップを付ければ、肩にかけることもできるので、筆記時に便利。あと、半分にたたむと中の書類が見えなくなるため、他人に見られたくないメモを取る場面にも向いています。
肩にかけるためのストラップも売られています。価格は440円
次は、高級感にこだわる人にオススメのものを。
落ち着いたたたずまい。ビジネスシーンに合いそうです。公式サイト価格は4,290円(税込)
PLOTTERの「クリップボード A4」は、ミニマルなデザインとクロス張りで、ビジネスシーンにもよく合います。クリップも、とてもシンプルなマグネット式です。
クリップはマグネット式。シンプルです
かと言って、本モデルの魅力はデザインだけではありません。本体の中が、まるごとポケットになっているため、予備のメモ紙を入れられます。かしこまった打ち合わせなどにマッチするでしょう。
背面ポケットには、同ブランドの「A4リフィルメモパッド」が1冊収納可能。新しい紙を取り出しやすく、書き終わったら一時保管できます
いっぽうで、クリップボードに収納力を求める人にはこれがおすすめです。
一見、何の変哲もないクリップボードですが……
クリップボードなのに収納?と思われそうですが、開いてもらうと一目瞭然! 書類を入れられるポケットや小物を入れられる収納ポケット、そしてペンホルダーが付いており、仕事で必要なモノをまるごと持ち運べてしまいます。
圧倒的な収納力を誇ります
名刺入れ(写真左下)と、A4の書類が入るクリアポケットも付いています
これはもはや、クリップボードと言うより、クリップボード付きの多機能ファイルと言うべきではないでしょうか。仕事における強力な武器になるでしょう。
個人的には、本体の縁に素材を折り返す「パイピング」加工が施されているのもうれしいポイント。これがあるおかげで、手触りが抜群なのです。
本体縁の「パイピング」加工。手触りがとてもよいです
なお、価格は1,078円です。
携帯性、デザイン性、収納力と来て、最後をシメるのは、こちら。何と、書類を挟んだまま自立する“立つクリップボード”です。
カバーが2つ折りにできる仕様で、折り返すとスタンドに早変わり
近年、省スペースで使いやすいためか、自立する文房具が増えているように感じますが、ついにクリップボードまで立ってしまいました。
もちろん、収納時は平らにできます。ジャマになることはないでしょう
これは、書類を見ながらPCで打ち込み作業をする人にはもってこいと言えるでしょう。机に平置きした書類を見ながらの作業は首が疲れてしまいすが、ディスプレイの横にこれをおけば、同じ目線の高さなので入力作業の効率がアップするはず。周囲の目から書類を隠すカバー付きなのも、気がきいていますね。
なお、メーカー希望小売価格は、902円(税込)です。
今回は、趣向が異なるクリップボードを4種類紹介しました。クリップボードの進化に驚いた人は多いのではないでしょうか。
あまり注目されないクリップボードですが、「机以外の場所でメモを取ることがある人」にとっては強力な味方です。しかも、全体的に、安価に手に入るのもうれしいポイントです。
もしクリップボードを使っていない人がいたら、ここまで多機能化が進んだ今こそ、クリップボードデビューのチャンスですよ!
Webサイト「STATIONERY RESTAURANT」を運営する文具ソムリエールとして活躍。大学卒業後、好きが高じて雑貨店に就職し文具担当に。現在は、文房具の紹介、コラム執筆、商品開発、売り場企画などの活動をしている。