半透明の蛍光色で、テキスト上に重ね塗りをしたり、ラインで囲ったりして目印を付けるのに便利な蛍光ペン。ある日、文具店で独特な形状をしたペン先のものを見つけました。
“Beetle Tip”のその名のとおり、ペン先がカブトムシの角のような形の蛍光ペンです。しかし、単にデザイン上ユニークな形をしているものと思いきや、実はペンに機能を持たすために考えられたデザインだったのです。
ペンの先を注視してみると、太さが広く平らな面と、尖った部分、少し丸みのある細い部分の3つに分かれていることがわかります。このカブトムシの角のように分かれた構造を利用して、1本で3種類の線を描くことができるのです。
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ペン先のアップ。独特の形状により、3種類の線を描き分けられる |
幅広の面に沿ってペン先を倒して線を引くと太さ3ミリのラインマーカーとして。丸みのある部分では1ミリの細線、そして細線の部分とラインマーカーの先のとがった面の2ヶ所で同時に線を引けば、5ミリの幅がある二重線が引けます。ペンの両端に太さの違うペン先を採用した蛍光ペンはよくありますが、この仕組みだとペンの上下を持ち替えることなく、3種類の線が描けます。
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線のサンプル。描きたい線によってペンの傾け方にコツが必要だが、慣れれば持ち替えることなく3種類の線が引ける便利さが上回る |
ちなみに、こちらの商品は文具メーカーのコクヨが2002年から実施している“コクヨデザインアワード”で2007年に優秀賞を受賞し、商品化された作品。写真のピンク、オレンジ、イエローの他にライトグリーンとライトブルーもラインナップしています。