いいモノ調査隊

半永久的に文字が書ける? インクも芯もない不思議な金属ペン

文房具の進化や工夫はとどまることがありませんが、先日、「半永久的に使える」というキャッチフレーズのペンを発見いたしました。どのような仕組みで文字が書けるのか気になった筆者。もちろん即座に購入し、使い勝手をチェックしてみました。

beta pen

2008年にグッドデザイン賞、2010年にドイツデザイン賞を受賞した逸品です

筆者が購入したのは、「beta pen」というドイツ製のペン。「半永久的に使える」仕組みは、実は非常にシンプルなものでした。鉛筆は、黒鉛や粘土を混ぜて固めた芯を紙にこすり付けることで、黒鉛が紙の表面にこびりついて字が書けるという仕組みになっています。「beta pen」も仕組みは同じで、黒鉛のかわりに特殊な金属でできたペン先がこすれて紙にこびり付くことで字が書けます。しかし、「beta pen」は、その減り具合が非常に少ないのです。

ただし、さすがの「beta pen」も長期間使い込むと先端が丸くなってきます。その場合は、鉛筆削りではなく細かいサンドペーパーで削ります。丸くなるといってもほんの少しなので、事実上「半永久的に使える」と言っても差し支えはなさそうです。

シンプルながらシャープで落ち着いたデザイン。握り手の素材はアルミニウムです

シンプルながらシャープで落ち着いたデザイン。握り手の素材はアルミニウムです

実際に書いてみると、あたりまえですがきちんと文字が書けます。書き味は硬目で、4〜5H程度の鉛筆と似ている感じがします。文字の濃さは、HBを使っている筆者には色が薄く感じます。

硬目の書き味なので、ある程度の筆圧が必要です

硬目の書き味なので、ある程度の筆圧が必要です

鉛筆と同じように、書いた文字は消しゴムで消すことができます

鉛筆と同じように、書いた文字は消しゴムで消すことができます

少し使ってみましたが、ほとんど削れていません。かなりの書き込みができそうです

少し使ってみましたが、ほとんど削れていません。かなりの書き込みができそうです

筆者が購入したものは、握り手の部分も金属製なので(木製のものもあります)、しっかりとした重厚感と高級感があります。なかなかのうんちくが詰まったこのペン。人に自慢せずにいられなくなった筆者でした。

わたる
Writer
わたる
主に東京の湾岸エリアに生息しているが、中国、タイ、インドネシアなどでの発見情報もあり、その実態は定かではない。仲間うちでは「おっちゃん」と呼ばれることも。
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