レビュー
人気の格安ミニノートPCにタブレットスタイルで使える2in1が登場

3万円台の格安2in1パソコンの実力は? 「New Inspiron 11 3000シリーズ 2-in-1」

価格.comで大人気のノートパソコン「New Inspiron 11 3000シリーズ」に、タブレットスタイルでも使える、いわゆる2in1タイプが登場した。モデル名は、ずばり、「New Inspiron 11 3000シリーズ 2-in-1」。2in1タイプでありながら、最小構成モデルが3万円台からと、通常モデルと同じく“格安”なのが魅力だ。通常モデルは、価格.comマガジンにてレビュー済みで、そのコストパフォーマンスの高さは実際に確認している(2万円台の格安ミニノートPC「Inspiron 11 3000シリーズ」――拍子抜けするほど普通に使えてしまう!)。2in1タイプの出来栄えはどうか、使い勝手を試した。

11.6型液晶ディスプレイを搭載するNew Inspiron 11 3000シリーズ 2-in-1。今回は価格.com最安価格が32,979円(2016年8月2日時点)の「エントリー・タッチパネル」モデルを試した

ドライブや旅行などに適したコンパクトな2in1パソコン

New Inspiron 11 3000シリーズ 2-in-1は、11.6型液晶ディスプレイを搭載したコンパクトなノートパソコンだ。搭載するCPUの種類、メモリーやストレージの容量、Officeの有無の違いで7モデルをラインアップする(同社のオンラインストア上のモデル数、2016年8月1日時点)。今回は一番手ごろな価格の「エントリー・タッチパネル」モデルを試用した。

まずは外観から見ていこう。基本的なデザインは通常モデルを踏襲している。樹脂素材を使ったボディは、天板にはピカピカの光沢塗装が施されているが、作業中に邪魔にならないようにキーボード面はマットな塗装が施されている。そして、底面は手に持ったときに滑らないように少しざらざらした質感だ。格安モデルだが、質感や見た目に強いこだわりが感じられる。カラーはホワイトとレッドの2色を用意。今回試したホワイトモデルは、清潔感があって、老若男女、誰にも受け入れられそうな色だ。いっぽうのレッドはカジュアルで若々しいイメージだ。

光沢塗装が施された天板。指紋は付くが、白いのでそれほど目立たない。樹脂素材だが、安っぽく見えないデザインだ。本体サイズは291.6(幅)×201.9(奥行)×20.9(高さ)mm

底面も白色だが、少しざらざらとした質感で、持ったときに滑りにくくなっている。ネジやゴム足が白色ではないのが気になる人もいるかもしれない

ディスプレイ部分を回転させると、タブレットスタイルに切り替わり、キーボードやタッチパッドが無効になる。画面にはタブレットモードへの切り替えを促すメニューが表示され、そのままタブレットモードに切り替えて利用できる。タッチ操作のレスポンスは、最新のスマートフォンやタブレットに比べると、少し待たされる感じだが、ストレスなく使えるレベルだ。画面が大きいので、デスクトップモードで使ってもよさそうだ。

ヒンジは無段階で回転する仕組みで、好みの位置に固定できる。ヒンジ自体は小さくて目立たない作りだ。ヒンジのトルクは固めで、ディスプレイを開くときには少し力が必要となるが、スタンドスタイルやテントスタイルで使う場合に安定する。重量は約1.21kg(カタログスペック値)でタブレットとしては重いが、この価格帯の2in1タイプとしては標準的で、楽に持ち運べる。これからの季節、ドライブや旅行に出かける人も多いはずだ。そんなときに、タブレットスタイルでも使えるコンパクトな本モデルは重宝しそうだ。

タブレットスタイル。厚みがあるので、片手で長時間持って使うのは難しいだろう。膝の上やテーブルの上に置いて使うのが基本になりそうだ。ドライブや旅行などに持って行くのもいいだろう

ヒンジはパールの入ったシルバー。ヒンジ自体はコンパクトで目立たない。同社によると、2万回開閉してもヒンジに緩みがないことを確認しているということで、すぐに緩くなってしまうことはなさそうだ

ディスプレイはグレアタイプで視野角は広い

ディスプレイは、解像度が1366×768の11.6型だ。通常モデルは反射の少ないアンチグレアタイプで長時間作業しても目が疲れにくかったが、2in1タイプはグレアタイプだ。反射はするが、色は鮮やかで、こちらのほうが写真や動画を見るのには適している。通常モデルでは気になった視野角の狭さも、タブレットスタイルでの利用を想定して広めだ。長時間作業する人や屋外で使う人にはアンチグレアが好まれるが、それ以外のユーザーにとってはパッと見がきれいで、視野角の広いグレアタイプのほうが向いているだろう。

キーボードとタッチパッドの使い勝手は通常モデルと変わらない。コンパクトだが、キーピッチは19mmあり、窮屈さは感じなかった。しっかりした打鍵感があり、軽いタッチで快適にタイピングできる。キーレイアウトも標準的だ。タッチパッドは、本体のサイズの割には大きめで、ジェスチャー操作もサポートしている。ただ、タッチパッドだけで操作を完結するのは難しいので、タッチ操作やマウスを組み合わせて使うといいだろう。

グレアタイプのディスプレイは鮮やかだが、映り込みは気になる

グレアタイプのディスプレイは鮮やかだが、映り込みは気になる

通常モデルと同じく、キーボードはよくできている。キーレイアウトは標準的で、快適にタイピングできる

通常モデルと同じく、キーボードはよくできている。キーレイアウトは標準的で、快適にタイピングできる

eMMCにするかHDDにするか悩ましいが……

最後にスペックをチェックしていきたい。今回試したエントリー・タッチパネルモデルは、CPUにデュアルコアの「Celeron N3060」(1.60GHz、最大2.48GHz)を採用し、2GBのメモリーと32GBのeMMCを搭載する。性能は通常モデルの入門機よりも少しだけ高いが、ほとんど同じと考えていいだろう。ヘビーな処理は厳しいが、Webページの閲覧やメールのチェックといったライトな用途には十分な性能と言える。実際のところは、複数のアプリを起動しながら、さらにアプリをインストールするといった使い方だと、動作が極端に重くなることがあった。快適に使うには、2、3個のアプリを立ち上げて使うといいだろう。

また、ほかの格安モデルと同じように、ストレージが32GBしかないのが一番のネットになる。今回もベンチマークソフトをインストールすると、空き容量が8GB以下となり、解凍する前の圧縮フォルダーを削除しなければインストールが進まなかった。クラウドストレージやmicroSDメモリーカードなどを上手に使って、ストレージの少なさをカバーしながら使うようにしたい。

New Inspiron 11 3000シリーズ 2-in-1は、500GBのHDDを備えたモデルも選べる。容量は十分だが、タブレットスタイルでの利用や持ち歩きを考えるとeMMCのほうが安心感があり、悩ましいところだ。そのほか、CPUにPentium N3710とCore m3-6Y30を搭載したモデルもラインアップする。ただ、高性能なCPUを選んでしまうと、価格が6万、7万円になってしまうので、「格安」とは言えなくなってしまう。それだけお金を出すなら、13.3型液晶ディスプレイを搭載する「New Inspiron 13 5000シリーズ 2-in-1」などが購入候補に入ってくるので、そちらを選んだほうが満足度は高そうだ。

パソコンの総合的な性能を測る定番ベンチマークテストソフト「PCMark 8」(Futuremark)の結果。「Home accelerated」では1254と格安モデルとしては標準的なスコアだった

ストレージの性能を測定する「CrystalDiskMark 5.1.2 x64」(ひよひよ氏作)の結果。ストレージはeMMCなので、SSDを搭載するモデルに比べると読み書きともに遅い

本体の重量は最小構成時で約1.21kg(カタログスペック値)。キッチンスケールでの実測は1.245kgだった。通常モデルは約1.18kg(カタログスペック値)なので、少しだけ重くなっている。バッテリー駆動時間は最大9時間47分(カタログスペック値)。こちらも通常モデルよりも13分ほど短くなっている。実際はカタログスペック値の7割と考えると、6時間以上は使えそうだ。携帯性は通常モデルよりもわずかに下がっているが、競合他社のモデルと比べても遜色ないレベルと言える。

左側面にフルサイズのHDMI出力端子、フルサイズのUSB3.0端子、microSDメモリーカードスロットを搭載。HDMIとUSB3.0がフルサイズなのがありがたい

右側面のUSB端子は2つともUSB2.0。タブレットスタイルで使いやすいように、側面に電源ボタンとボリュームコントロールボタンを備える

付属のACアダプターはコンパクトだが、ケーブルが太いのが残念なところ

付属のACアダプターはコンパクトだが、ケーブルが太いのが残念なところ

まとめ

手ごろな予算で2in1パソコンを探している人にとって、New Inspiron 3000シリーズ 2-in-1は有力な選択肢になりそうだ。パフォーマンス面の割り切りは必要だが、安っぽく見えないデザインや、使い勝手のいいキーボードなど、価格以上によくできている。文字入力の機会が多い人にはノングレアタイプのディスプレイを搭載した通常モデルをおすすめするが、写真や動画なども楽しみたいという人には2in1タイプをおすすめしたい。ディスプレイが見やすく、タブレットスタイルで使えるためだ。難点を挙げるとすると、通常モデルよりも少し重量が増えていること。タブレットスタイルへの変形機構が加わる分、重くなるのはわかるが、タブレットとして手に持って使うことを考えると、もう少し軽いほうが使い勝手はよかったはずだ。性能面への過剰な期待は禁物だが、そこをしっかりと理解して購入すれば、きっと満足度は高いのではないだろうか。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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