レビュー

“秒”で熱湯が作れる! せっかちさんに刺さる、ティファールの瞬間湯沸かしケトル「ヴィテス 2.0L」

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ありそうでなかった、画期的な“電気ケトル”が登場しました!

それが、グループセブ ジャパンのブランド、ティファールが2025年4月に発売した「ヴィテス 2.0L」。最大の特徴は、超高速な湯沸かし性能です。

ティファール「ヴィテス 2.0L」

ティファール「ヴィテス 2.0L」

ご存じのとおり、ティファールと言えば、電気ケトルが主力カテゴリーのひとつで、価格.comでもさまざまな製品が上位にランクインしています。しかし「ヴィテス 2.0L」は、見た目も機能もきわめて斬新。明らかな差別化を図っていることがわかります。

外箱に記載された、特徴の数々。詳しく解説していきます

外箱に記載された、特徴の数々。詳しく解説していきます

本稿では、そんな本製品を実際に使い、湯沸かしの速さや実用性などをチェック。コーヒーを淹れたり、カップ麺を作ったりしてレポートします。

ティファール「ヴィテス 2.0L」

ニーズのすき間をうまく突いた“ほかにないケトル”

「ヴィテス 2.0L」は、メーカー側も“瞬間湯沸かしケトル”とうたっていますが、形としては一般的な電気ケトル(やかん)とは異なり、手で持って注ぐ仕様ではありません。どちらかと言えば、据え置き型の電気ポットに近く、給湯口の下にコップなどを置いて使います。

容器の高さに合わせてトレイの位置を4段階に調整可能。お湯の飛び散りも防ぎます

容器の高さに合わせてトレイの位置を4段階に調整可能。お湯の飛び散りも防ぎます

そのうえ、横幅13cmと一般的な電気ポットよりもスリムで、デザインもスタイリッシュ。これだけスリムな見た目ながら、容量は2.0Lとたっぷり水が入れられます。後述しますが、高速湯沸かし以外の独自機能もあり、「ヴィテス 2.0L」はニーズのすき間をうまく突いた製品だと言えます。

本体サイズは13.0(幅)×32.0(奥行)×30.5(高さ)cmで、重量は約1,890g。写真の白い紙はA4用紙(21.0×29.7cm)です

本体サイズは13.0(幅)×32.0(奥行)×30.5(高さ)cmで、重量は約1,890g。写真の白い紙はA4用紙(21.0×29.7cm)です

こちらも、白い紙はA4用紙。スリムかつコンパクトであることがわかるでしょう

こちらも、白い紙はA4用紙。スリムかつコンパクトであることがわかるでしょう

高速湯沸かし以外の独自機能が、温度や給湯量を調整できる点。温度は70〜95度まで5度ずつの計6段階、給湯量は150/250/350/500mLの4段階で選べます。電気ケトルには、より幅広い温度帯で細かく設定できる製品もありますが、電気ポットで6段階の温度調節できるモデルは希少です。

温度と湯量ともに、各アイコンのボタンを押すごとに設定が変更。各ボタンは押すと「ピッ」と鳴ります

温度と湯量ともに、各アイコンのボタンを押すごとに設定が変更。各ボタンは押すと「ピッ」と鳴ります

なお、4段階から選べる給湯量はプリセットされていますが、量を指定せずに好みの分だけ注ぐことも可能。その際は「加熱」ボタンを押している間に注ぐのではなく、押すと給湯が開始され、再度押すとストップします。

給湯量を150→250→350→500mLと切り替え、その次がマニュアル。マニュアルは、上部に表示されるコップのアイコンが消灯します

給湯量を150→250→350→500mLと切り替え、その次がマニュアル。マニュアルは、上部に表示されるコップのアイコンが消灯します

本機への給水は、コーヒーマシンのように着脱式のタンクを使うこともポイント。お湯をタンクや本体に保管する構造ではないため、万が一転倒しても、こぼれるのは水。漏れた熱湯でヤケドすることもありません。さらには、湯沸かしを本体内で行うため、沸かす際に蒸気が外に出ることはなく、この点でもヤケドのリスクを抑えます。

タンクは取っ手付きで、持ち運びやすい

タンクは取っ手付きで、持ち運びやすい

安全面に関してはもうひとつ。30秒以上操作がないと、自動的に給湯ロックがかかります。無意識にタッチパネルを操作してしまったり、子どもが誤って操作してお湯に触れたりという“ヒヤリハット”を防いでくれます。

“瞬間湯沸かし”を叶える独自のテクノロジー

ここからは、「ヴィテス 2.0L」が誇る最大の特徴である、瞬間湯沸かしについて深掘りしていきましょう。この速さを実現するのが、「スピードヒートテクノロジー」。カギは、内蔵されているフィルムヒーターにあります。

内蔵されているフィルムヒーター(スピードヒートテクノロジー)。コンパクトでありながら、短時間で水を瞬間的かつ均一に温めます

内蔵されているフィルムヒーター(スピードヒートテクノロジー)。コンパクトでありながら、短時間で水を瞬間的かつ均一に温めます

多くの電気ケトルや電気ポットのように、大量の水を沸かして保温する仕様ではないため、湯温の高速上昇が可能に。また、飲みたい分だけ沸かすので保温する必要がなく、その分電気代も節約できるのです。

短時間でアツアツの給湯を可能に

短時間でアツアツの給湯を可能に

具体的には、どれだけ速いのでしょうか。本機最高温度である95度の熱湯を、最短で注いだら何秒かかるか試してみます。コンセントを挿して「電源・ロック」ボタンを長押ししてオンにし、150mLを注いでみると、そのスピードとパワーに驚かされました。

給湯完了まで50秒ちょっと。想像以上のスピードに驚かされました

給湯完了まで50秒ちょっと。想像以上のスピードに驚かされました

給湯は電気ポット程度の水勢で、コンセントを挿してから150mLを注ぎ終わるまでにかかった時間は1分弱。温度はしっかりホカホカで、耐熱グラスを持った指だけでも、十分すぎる熱さであることがわかりました。

コーヒーやカップ麺なども違和感なく作れる

次は、具体的な活用法として3品ほど作ってみることに。

まずはコーンポタージュです。用意したのは定番のパウダータイプ。熱湯150mLを注ぐレシピなので、ちょうどプリセットされた容量に指定して95度で注ぎました。

コーンポタージュの粉をスープボウルに入れ、95度の熱湯を150mL給湯

コーンポタージュの粉をスープボウルに入れ、95度の熱湯を150mL給湯

ポイントは、注ぐと同時にすぐかき混ぜること。そうしないと、ダマになることがあるからです。また、ぬるいお湯を使うのもダマになる要因のひとつですが、本機の95度のお湯ならまったく問題なし。ストレスなく混ざり、おいしいコーンポタージュが作れました。

150mLの熱湯を注ぐタイプのスープを愛飲している人にとっては、重宝するはずです

150mLの熱湯を注ぐタイプのスープを愛飲している人にとっては、重宝するはずです

次は、絶妙な温度加減が求められるコーヒー。抽出の適温はメーカーやバリスタなどによって幅があるものの、熱すぎると香りが飛んでしまうため、通説として100度近い熱湯はありえません。今回は90度でインスタントコーヒーを淹れてみました。

使用したコーヒーは、2gの粉に対し140〜180mLの熱湯(またはミルク)が推奨だったため、こちらもプリセットの150mLで給湯

使用したコーヒーは、2gの粉に対し140〜180mLの熱湯(またはミルク)が推奨だったため、こちらもプリセットの150mLで給湯

90度でも十分熱いため、粉はすぐに溶けて見事なコーヒーに。持ち手がないケトルなので、本格的なドリップコーヒーにはあまり向いてませんが、マグなどにセットして淹れるドリップバッグのコーヒーでなら活躍してくれるでしょう。

うっすらとではあるものの、表面にクレマ(泡)のある、おいしい一杯ができました

うっすらとではあるものの、表面にクレマ(泡)のある、おいしい一杯ができました

最後はカップ麺を作りました。用意したのは一般的にラーメンより器の口径が広く、調理時間が長いうどん。95度の熱湯で、違和感なく仕上がるのかをチェックします。

このカップうどんの推奨湯量は、410mL。そのため、プリセットではなくマニュアルで給湯

このカップうどんの推奨湯量は、410mL。そのため、プリセットではなくマニュアルで給湯

まず、土台の安定感は問題なし。給湯口の下は奥に湾曲してへこんでいるほか、トレイもしっかりしており、カップうどんのように広口のものでもフィットするので、安心してお湯を注げます。そして、給湯してフタをして5分待ってから食べてみると、こちらもいつもどおりの味わい。95度の熱湯であれば、普通においしいカップ麺を作れることがわかりました。

麺の食感もお揚げのジューシーさも、もちろん違和感なし!

麺の食感もお揚げのジューシーさも、もちろん違和感なし!

【まとめ】現代人向けの画期的な給湯器だ!

改めて実感したのは、超高速湯沸かしの利便性です。昨今のトレンドを振り返れば、三省堂「今年の新語2022」では「タイパ(タイムパフォーマンス)」が大賞に選ばれ、短時間でより高い効果が求められる現代においては、まさに打ってつけの製品だと言えるでしょう。

白湯にもおすすめ

白湯にもおすすめ

加えて、電気代もお得とのこと。本体価格は一般的な電気ポット・電気ケトルに比べると少し高めですが、お湯が必要なときに必要な分だけ沸かすという性能を考えればランニングコストは決して悪くないはず。せっかちな人や、忙しい朝にサッとコーヒーを飲みたい人などに推せる一台だと思います。

中山秀明
Writer
中山秀明
グルメ、ファッション、カルチャー、ライフスタイルを得意とする編集プロダクションを経て独立し、フードアナリストの資格を取得。内食・外食のトレンドやカルチャーに詳しく、深掘りレビューやインタビューなどを得意とし、さまざまな雑誌やウェブメディアをメインに、編集と撮影を伴う取材執筆を行っている。酒類や調理家電、タバコ関連にも強い。時折、テレビ番組や大手企業サイトに食の有識者として企画協力することも。
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牧野裕幸(編集部)
Editor
牧野裕幸(編集部)
アイテム情報誌「GetNavi」や映像エンタメ情報誌「DVD&Blu-rayでーた」(当時)の編集者を経て「価格.comマガジン」へ。スティック&ロボット掃除機、コーヒーメーカー、扇風機、電動歯ブラシ、電気ケトルなどの白物家電のほか、AV機器や加熱式タバコを担当しています。LOVE, LINKIN PARK.
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