夏ですね。私はスイーツが大好きなので、おいしいアイスクリームに出会うことだけを励みに、毎年猛暑を耐え抜いています。
特に好きなフレーバーはプリン味ですが、バニラ味やチョコ味と比べると選択肢が少なく、コンビニやカフェでもあまり売られていないんです。それに、最近は物価高の影響を受け、アイスも値上がり傾向。好きなときに好きなだけアイスを食べることは難しくなっていきそうです……。
今年の夏こそは、そんな不完全燃焼のアイス生活から脱却したい! ということで、アイスクリームメーカーに注目してみました。
「Kai House SELECT DL-5929」。価格.com最安価格は2,260円(税込、2026年8月6日時点)とリーズナブルなので、物価高の昨今でもコスパよくアイスクリームを作れるはず
目に留まったのは、貝印の「Kai House SELECT DL-5929」(以下、「DL-5929」)。2017年発売の製品なので、かなりのロングセラーのようです。しかも、うれしいのは価格.com最安価格が2,260円(税込、2026年8月6日時点)とリーズナブルなこと。これなら、材料費を少し奮発できそうなので、コスパよくおいしいアイスクリームが作れそうです。
ということで、ここでは本機を使って「本格プリンアイス」作りに挑戦! スイーツ好きの人は、この機会に「手作りアイス」という贅沢な選択肢を試してみませんか?
そもそも「プリンアイス」とは、カスタード味のアイスにカラメルソースを組み合わせて、プリンの味わいを再現したアイスクリームのこと。今回のプリンアイス作りでは、卵黄や牛乳、生クリームを使った濃厚なアイスの生地(ベース)をイチから仕込み、さらに手作りのカラメルソースを合わせることで、手作りだからこその本格的な味を目指しました。
ここで活躍するのが、滑らかな食感を生み出すアイスクリームメーカーです。生地をただ冷凍庫に入れるだけではガチガチの硬い氷になってしまいますが、アイスクリームメーカーを使って、冷やしながらプロペラで撹拌(かくはん)して空気をたっぷりと含ませることで、お店のようなとろける口当たりのアイスに仕上がります。
今回生地作りに用意した材料は、卵、牛乳、生クリーム、バニラビーンズ、砂糖、ミントと、とってもシンプルです。ポイントは、バニラビーンズを使うこと。香り付けにはエッセンスを使うほうが楽なのですが、本格的な味わいに仕上げるためバニラビーンズを選択しました。どれもスーパーで簡単に手に入る食材です。
材料には卵、牛乳、生クリーム、バニラビーンズ、ミントなどを用意。少し奮発していますが、どれもスーパーで買える身近な食材です
ここでひとつ注意点が。今回使用するアイスクリームメーカー「DL-5929」は、投入した食材を冷やすために下部のポットを事前に12時間以上冷やしておく必要があります。ポットを冷凍庫で冷やしてから、調理に取り掛かりましょう。
「DL-5929」の本体サイズは160(幅)×165(高さ)×160(奥行)mm。場所を取らないところが◎。アイスクリームの生地をポットに入れ、プロペラで撹拌しつつ凍らせていく仕組みです
では、プリンアイス作りの工程を順に見ていきましょう。
まずは、アイスの生地作りから始めます。バニラの鞘(さや)を1〜2cmほどカットし、なかに詰まっている種をこそぎ取ります。そして、バニラの種と鞘、牛乳70ml、砂糖15gを、沸騰直前まで弱火で温めます。バニラの鞘は牛乳に香りを移すために入れているので、火を止めたら取り出しましょう。
鞘にたっぷり入ったバニラビーンズ。これが本格的な香りと味わいを生み出す要となります
砂糖は15g。素材本来の味を引き立てる、手作りアイスとして絶妙なバランスです
牛乳が温まると、バニラの甘い香りが立ちのぼってきました
次にボウルを用意し、卵黄を混ぜます。そこに、先ほど温めた牛乳を数回に分けて加えます。混ざったら再度鍋に戻し、とろみがつくまで弱火で熱します。卵は熱で固まりやすいので、こまめに混ぜましょう。とろみがついてきたら火を止めて、粗熱を取ってから生クリーム35mlを混ぜ合わせ、冷蔵庫で冷やします。
溶いた卵黄に少しずつ牛乳を加えていきます
さらにクリームを投入していきましょう
次に、プリンには欠かせないカラメルソースを作ります。材料は、砂糖と水です。まず砂糖15gと水小さじ1を火にかけます。見た目は水が少なくて不安になりますが、加熱されて砂糖が溶けてくると液体状になり、みるみるうちに焦げ、おなじみのカラメル色に。色が濃くなっていくほど、苦味が増すようです。
少しでも放っておくと焦げ付いてしまうので、ちょうどよいタイミングで火を止めて、お湯を小さじ1杯加えます。水分が飛び散るので、気を付けましょう。混ぜ合わせて、カラメルソースの完成です。
砂糖はあっという間に溶けて、カラメル色に。お湯を入れてすぐに混ぜないと、砂糖だけで固まってしまうので気をつけましょう
ここで「DL-5929」の登場です。ポットに生地を流し入れ、コンセントをつないでスイッチオン。すると、モーター音とともにプロペラが回りはじめ、生地を少しずつ伸ばして冷やしていきます。ポットの冷たさを維持できるように、氷枕の上に置いてみました。
一生懸命混ぜるので、汗をかくアイスメーカー。頑張れ!
混ざっている様子が外から見られて楽しい。混ぜるときの作動音は、気にならない程度です
あとは完成を待つだけ――と思いきや、ここでアクシデントが発生。20分間混ぜるはずが、30分以上混ぜてしまいました。原因は、私の勘違い。スイッチを入れたら20分で自動的に切れる仕組みだと思い込んでいましたが、自分で時間を管理して切り上げないといけなかったようです。
あわててスイッチを切り、蓋を開けると――ちゃんとアイスクリームができていました! タイマー機能があると初めての人も使いやすそうです。
ポットを開けると、しっかり固まってちゃんとアイスクリームになっています
盛り上がった部分はやわらかいのですが、ポットに張り付いたアイスは、こそぐのが少し大変なくらいしっかり固まっています。先ほど作ったカラメルをかけて、ミントを乗せて、プリンアイスの完成です! アイスを溶けにくくする安定剤や乳化剤は入っていないので、蓋を開けた瞬間からどんどん溶けていきます。急いでお皿に盛って、飾り付けます。
カラメルソースをかけて盛り付け。今回の量は、ちょうど1人分でした。「DL-5929」は1度に2人分ほどの量を作れそうです
スプーンでひと口すくって食べてみると――めちゃくちゃおいしい! 濃厚で舌触りが滑らかで、卵やミルクの風味がしっかり感じられます。バニラもエッセンスではなく種を使ったので、香りがしっかり付いています。アイスの素朴な甘味と、少し苦めのカラメルソースの相性もとってもGOOD。あっという間に食べてしまいました。もっと食べたい……!
2回目は少し気分を変えて、喫茶店のレトロなプリンのような硬めのアイスにチャレンジ。水分を多く含む牛乳と生クリーム、食材を凍りにくくする作用がある砂糖の分量を減らして硬さを調整してみました。
「DL-5929」のポットを冷凍庫で再度冷やす間に、アイスの生地作りに取り掛かります。手順は、1回目と同じ。種をこそいだバニラビーンズ1〜2cmと牛乳60ml、砂糖12gを小鍋で熱します。ボウルで卵黄と混ぜ合わせ、再度弱火に。こまめに混ぜながら面倒を見ます。硬めのテクスチャにしたいので、しっかり水分を飛ばしました。生クリーム15mlを混ぜ合わせて完成です。
砂糖は1回目の15gから12gに、牛乳は70mlから60mlに減らして硬めになるように調整。今回は1回目よりもこまめに撹拌しました
アイスクリームメーカーに生地を投入してスイッチをオン! 今度はちゃんとタイマーを設定して20分でスイッチを切り、蓋を開けると――今回も成功です。
味変として、カラメルではなくチョコソースをかけてみました。器も夏っぽく、レモン柄に
こちらも溶けてしまう前に実食。2回目も新鮮なおいしさ! 1回目のほうが30分と長い時間をかけて凍らせる結果となったせいか、食感としては硬く感じたものの、2回目は生地自体がとても濃厚で、溶けている部分もカスタードクリームを食べるように楽しめます。味としてもレトロなプリン感があります。
自分で作ると乳成分をコントロールできるので市販品とは段違いに濃厚で新鮮なアイスを作れるのが、アイスクリームメーカーのうれしいところだと感じました。
ちなみに、残ったアイスを冷凍庫で保管して翌日食べたところ、完成直後のとろけ気味の状態とはまた違って、口の中がガツンと冷たくなってアイスが溶けていく感じが爽快。アイスが硬くなるかやわらかくなるかを分けるのは、生地の濃厚さよりも凍らせ具合によるところが大きかったようです。
「本格プリンアイス」作りという大それた目標を掲げたため、作るまでは「市販の高級アイスほどはおいしくならないかな」と不安もありましたが、結果は大成功でした。期待を大きく超える大満足の仕上がりになり、手作りアイスのポテンシャルを肌で感じることができました。
最後にコストを算出してみます。今回の材料では、1回あたりの食材費は約300円。そして、アイスクリームメーカーの「DL-5929」は2,260円(価格.com最安価格、2026年8月5日時点)です。カフェやクラフトアイスのお店では500〜700円くらいすることも珍しくありません。そう考えると、12〜6回※作れば「DL-5929」の本体代を回収できることになります(お店の価格が高いほど早く回収)! 自作でもカフェ級のおいしさが楽しめるので、スイーツ好きほど見逃せません。
※本体代÷[お店の価格−1回の材料費]で算出
「DL-5929」のおかげで、筆者はこの夏を楽しく乗り越えられています。