汗をかきがちな夏場の衣類は「着たらすぐ洗濯」が当然であり必須……というのは重々承知していますが、洗うのが面倒くさいものも結構ありますよね。
たとえば“ザ・夏の服”ことアロハシャツは、派手柄が多いから洗濯による色落ちが気になるし、なにより洗濯タグを見ると、ポリエステル製を除けばそのほとんどが洗濯禁止や手洗いのマーク付き。乾燥機の使用はもってのほかで、陰干し・平干しが前提とあっては洗うことそのものが大仕事になってしまいます。
それこそ汗でグショグショになってしまったら、こちらも覚悟を決めますけど、エアコンの効いた室内で着ていたぐらいなら洗濯は勘弁してもらえんかなー、というのが正直なところ。ひとまず汗染み・食べ物の飛沫汚れなど、明らかな汚れがないなら、脱臭と除菌のケア、あとはシワが取れればよしってことにしませんか。そうすれば、衣類スチーマーを使ってまとめて解決できそうなんですよね。
今回は実際に「それでよし」になるかどうか、ティファールから2026年7月に発売された衣類スチーマー「ピュアフォース」で試してみました。
エアコンの効いた室内で着ていたぐらいなんです
衣類スチーマーは、吊した衣類にダイレクトに蒸気を吹き付けることで簡単にシワ伸ばしができるケアアイテムです。高温の蒸気による脱臭・除菌効果も見込めます。
筆者も以前に10年ぐらい前の機種を持っていたんですが、重い・なかなかスチームが出ない・スチームの量が少なくてシワが伸びないといった理由であまり満足できず、使わなくなってしまいました。ところが話によると、最近のスチーマーはグンと性能が上がって、かなり役に立つらしいです。
そこで今回試してみるのが、ティファールの衣類スチーマー「ピュアフォース」です。
ティファール「ピュアフォース DT8732J0」
まず気になるのがそのスチームの量。価格.comに登録されている衣類スチーマーの噴出量は多くが平均約10〜15g/分(2026年9月2日時点)なのに対して、本機は平均約25g/分と圧倒的です。衣類にスチームを当てるための装置ですから、スチームの噴出量はどうしたって最重要ポイントとなってきます。
スチーム専用機なのでアイロンのようにプレスしながらは使えませんが、その代わりこのヘッドから超たっぷりのスチームが噴出します
平均約25g/分は、2026年7月時点でティファールNo.1パワフルスチーム※です
※2026年7月時点。ティファールから販売中の衣類スチーマーにおいて
実際、衣類スチーマーはスチームが足りないと同じ個所に何度も当てねばならず、すごく面倒くさい。ところが「ピュアフォース」はトリガーを引くと、シュオー! と勢いよく大量のスチームが出てきて、正直めちゃくちゃテンションがアガります。そう、コレが欲しかった!
水タンクも180mlと大容量なのに加えて、タンクそのものをパコッと簡単に取り外して給水できる手軽さで、大量のスチームをガンガン使えるのが頼もしいところです。
トリガーを引くとスチーム噴出。素早く2回引くとロックがかかり、1分間継続してスチームが出続けます
分離して水が入れやすい、180mlの大容量タンク。とはいえスチーム量が多いので、使ってるとわりとすぐに空っぽになります
スチーム量は4段階。「Select」ボタン長押しで、数秒間だけ3倍量のスチームが出るブーストモードも設定可能です
半面、電源を入れてからスチームが出るまでの立ち上がりは約35秒と、かなりゆっくり。スチーム量の設定を大きくすると給水用のポンプが間に合わないのか、トリガーをしばらく押し続けないと満足な量のスチームが出てきません。押し続ける時間は10秒ほどと短いのですが、「朝のあわただしいタイミングで、家を出る前にシャツのシワを伸ばしたい」といったシチュエーションだと、少しイライラするかもしれません。
ただ、そこさえ飲み込めるのであれば、たっぷりスチームの能力は本当にありがたく、軽く裾を引っ張りながらスチームをかけてやれば、一発でシワがみるみる伸びてシャキッとした仕上がりになります。
筆者が使っていた古いスチーマー(いま機種名で検索したら、スチーム量は「ピュアフォース」の半分以下でした)とはまさに比べるべくもないレベルで、立ち上がり時間のロスぐらいは難なく取り返せる感じ。これは間違いなく頼りになります。
夏場に重宝するリネンのカーディガン。すぐクッタクタにシワがつくのが悩みどころでした
軽く引っ張り伸ばしながらスチームを当てると……
このとおり、シワ伸ばし力は間違いありません
ひとまずシワはしっかり伸びることが確認できました。しかし、今回主に確かめたいのは、スチームは洗濯の代わりになるか? という点です。
もちろん、皮脂汚れなどを考えれば、そもそも洗濯をしないという選択肢はありません。それは重々承知しているんですが、柄物アロハの色落ちや手洗いの手間を考えると、できるだけ洗濯の回数は減らしたいんですよね。
綿100%のアロハは手洗いが必要。面倒だから、洗濯せずに清潔さを保ちたい……!
汚れ以外で気になるのは、やはり臭い! 次にほこりや花粉といった付着物、そしてシワ。
シワに関しては前段で解決手段になり得るとわかったので、あとは臭いと付着物について解決できれば、ひとまず洗濯回数を少し減らせるんじゃないでしょうか。それで対外的に不潔感を与えずに済むなら、すごく助かります。
臭いの検証として、軽いランニングのトレーニングウェアとして着ているポリエステル製のドライTシャツで試してみます
速乾性のドライTシャツは汗を吸ってくれますが、その分ポリエステル繊維の隙間に皮脂やタンパク質汚れが溜まって、雑菌が繁殖しやすい=臭いがつきやすいんです。しかも、洗濯しても臭いが取れずに残ったりするので、困っている人も多いのではないかと思います。
そこで実際に、汗をかいたあとのドライTシャツをハンガーに吊して、「ピュアフォース」をかけてみましょう。スチーム前は、えー、正直かなり汗だのなんだのとすごい臭いがします。
ここに大量のスチームをドバーッと当てていきます。
このとき、ポリエステルなどの化繊は高温で縮んだり変形したりしてしまう可能性があるので、1秒で10cmの距離を進むぐらいのスピード(わりと速め)でサッとかけたほうが安心でしょう。
ワキの下や胸元、背中と汗が染みていそうな部分にスチームを当てていくと……おっ、ドライTシャツ特有のあの臭いがいきなりなくなっています!? え、そんなに即効性ある!?
これは、繊維の奥まで届く高温のスチームが臭い物質の揮発を促進し、除菌の効果まで期待できるのがポイントのよう。念のため1日吊して様子を見ましたが、臭い戻りは感じられませんでした。これは有効と考えてよさそうです。
スチームを当てると、不快な臭いがスッキリ消えた!?
対照実験として「風呂の残り湯の蒸気を当てて一晩干す」という方法も試してみましたが、こちらはドライTシャツには効果ナシ。この風呂場干し、焼肉など油煙系の残り臭には効くと言われていますが、今回の検証では雑菌由来の臭いを消すのは難しいと感じます。
「衣類脱臭の裏ワザ」として有名な、風呂場での一晩干し。残念ながら今回の検証では汗臭には効果がないようでした
半日着ていたアロハについた煙草臭も、スチームでスッキリ脱臭できました。ちなみに下の写真のアロハは少しお高めのシルク混なので、スチーム直当てはNG。このような場合は、ヘッド部分に付属のスチームボンネットを装着することで、ヘッドから衣類まで適度な距離が取れます。
とはいえ、何かトラブルがあったら大変なので、まずは目立ちにくい場所にスチームを当てて確認するのが重要だと思います。
シルク混のアロハも洗濯が面倒くさい!
シルクは高温で縮みやすいので、ヘッドに付属のメッシュ付きボンネットをセット。とはいえ繊細な衣類には注意が必要です
スチームは煙草臭にかなり効く感じ。あっという間に脱臭できました
花粉などの付着物に関しては検証できませんでしたが、ティファールのサイトに「アレル物質の抑制可能」という検証結果が掲載されていることから、それなりに安心してよさそうです。
大きな進化の余地はないと思っていた衣類スチーマーですが、10年もすればその使い勝手はかなり進化するものですね。最新の衣類スチーマーは、思っていた以上に衣類の脱臭や除菌に効果を発揮してくれることがわかりました。
もちろん、筆者も「スチーム当てたから洗濯しないでOK」とはまったく思いませんが、洗いにくい、洗うと色落ちするなど、洗濯による劣化が心配な衣類に使うことで、洗濯回数をちょっと減らしてラクをするなんて使い方はぜんぜんありだと感じました。