レビュー
コーヒー豆の挽き分けや淹れ分けができる“こだわり”満載の「NC-A56」を試してみた

ミルからドリップまで全自動! “味変”もできるパナソニックのコーヒーメーカーの実力に迫る

コーヒー豆は空気に触れると酸化が始まり、香りや風味が損なわれていきます。筆者は普段、インスタントのドリップコーヒーを飲んでいるのですが、ちゃんと“コーヒーの味”はするので不満はとくにありませんでした。しかし、コーヒー粉をじっくりと蒸らしてドリップするコーヒーメーカー「V60 珈琲王」で淹れたコーヒーを飲んでビックリ! 口当たりがいいのに、すごく香り豊かなんです。

おいしさを知ってしまうと、さらに上の味を求めたくなるもの。コーヒーは豆を挽く時に香りがもっとも高くなるそうなので、淹れる直前に挽くのがベストです。ならば、“挽く・淹れる”ができるミル機能付きコーヒーメーカーがよさそうだとひらめいた! その中から注目したのは、ミルからドリップまでを全自動で行え、カルキ抜きやコーヒー豆の挽き分けまでできるパナソニック「NC-A56」。こだわり満載の「NC-A56」は、どんなコーヒーを淹れてくれるのか調べてみましょう。

構造をチェック

コーヒーメーカーの主流は、コーヒー粉を投入すれば、蒸らしと抽出が自動で行われるドリップ式です。そのため、淹れる直前に豆を粉にしたい場合、ミルを別途用意しなければなりません。それらが一体化したのが、ミル機能付きコーヒーメーカー。ただし、ミル機能搭載機の中には、挽いた後の粉を手動でペーパーフィルターに移さなければならないものもあります。「NC-A56」は豆を挽くところからドリップまで、すべて“おまかせ”でOK! コーヒーを淹れる基本的な流れは、“コーヒー豆をセット→ミルされて粉になる→蒸らしと抽出が行われる”です。

本体サイズは220(幅)×345(高さ)×245(奥行)mmで、最大5カップ(670ml)のコーヒーが淹れられます。ミル機能を搭載していながら、特別大きいとは感じないサイズ感がうれしい

豆を挽くためのミル機構は、上部に搭載。フタを開けたところに豆を入れるだけでミルされます

豆を挽くためのミル機構は、上部に搭載。フタを開けたところに豆を入れるだけでミルされます

ミルされたコーヒー粉は、その下にあるバスケットに落ちるようになっています。そのため、一般的なドリップと同じように、ここにペーパーフィルターをセットするのが必須

水容器上部には活性炭フィルターが装備されており、抽出前に沸騰したお湯をフィルターに繰り返し通す仕組みになっています。これにより、カルキが90%以上カットされるそう

水容器は取り外せるようになっているので、給水がラク

浄化されたお湯は、豆を入れた容器のところに流れます。ここで注目してほしいのが、写真左の赤い囲みの部分。ここからお湯が出てくるのですが、先端は上を向いています。ドーム状の天面に噴出することで、まんべんなくお湯を拡散できるようにしているのだそう

コーヒー豆をミルしてドリップするだけでなく、粉をセットして抽出も可能

豆から行う場合は「豆」ボタン、粉を利用する時は「粉」ボタンを押せば適した運転がスタートします

味が変えられる仕組みとは

「NC-A56」の魅力は、全自動や浄化システムだけではありません。淹れ方(蒸らしや抽出時間)と豆の挽き方(粗さ)が選べ、それらを組み合わせることで味や風味を変えられる楽しさがあります。淹れ方を変えるための「コース」には、「マイルド」と「リッチ」が用意されており、リッチは淹れる時間(蒸らしと抽出)がマイルドよりも1分長くなります。工程の詳細は公表されていませんが、リッチのほうが蒸らしに時間をかけているのではないでしょうか。そして、コース選択に加えて、豆の挽き方を粗めにするのか、もう少し細かくするのかを選べるようになっています。挽き分ける仕掛けは、目の大きさが異なる2つのメッシュフィルター。フィルターを付け替えることで、粉の粗さを変えるというわけです。

コースは「マイルド」と「ソフト」を搭載。コーヒー豆/粉に関わらず、最初にコースを選択します

コースは「マイルド」と「ソフト」を搭載。コーヒー豆/粉に関わらず、最初にコースを選択します

穴の大きさが違う2種類のメッシュフィルターが付属しています。緑色が「粗挽き」用、茶色が「中細挽き」用

豆を挽くモーターとフィルターが接する部分に装着することで、粒子の大きさが変わります

「中細挽き」の粒の大きさはグラニュー糖ほどで、市販されているコーヒー粉の多くはこれに該当。「粗挽き」はザラメに近い粒サイズです。一般的にコーヒー豆は細かく挽くほど濃い味となり、苦味が強くなるため、メッシュフィルターを交換することで2種類の味わいを作りだすことに成功。さらに、その仕組みに淹れ方の異なる「コース」を組み合わせることで4種類の味に仕上げてくれます。

メッシュフィルターとコースの組み合わせで、渋みや苦味などが異なるコーヒーが淹れられます

メッシュフィルターとコースの組み合わせで、渋みや苦味などが異なるコーヒーが淹れられます

さらに、おもしろい工夫が抽出されたコーヒーが入る容器にも施されています。「ミネラルフィルター」がフタに搭載されており、レバーを切り替えることでフィルターを通過するか否かが選択可能。ミネラルフィルターを介すと、コーヒーの酸味が抑えらるそうです。

「ストレート」と「ソフト」を切り替えるレバーがフタに装備

「ストレート」と「ソフト」を切り替えるレバーがフタに装備

ソフトにすると赤い囲みの部分にミネラルフィルターが出現。ここをコーヒーが通ることで、酸味が低減されます

コーヒーを淹れてみよう

こだわりの構造をチェックしたところで、本当にそれらが“味”に反映されるのかを確かめてみます。コーヒー豆のミルから開始される全自動のドリップを実行しました。

付属のスプーンでコーヒー豆を投入。1杯分からドリップできますが、2杯分を淹れることにしました

付属のスプーンでコーヒー豆を投入。1杯分からドリップできますが、2杯分を淹れることにしました

好みのメッシュフィルターを取り付け、コーヒー容器のフタのレバーを「ストレート」か「ソフト」か選んでセットします

コーヒー粉が落ちるバスケットにペーパーフィルターを装着し、フタをはめます

コーヒー粉が落ちるバスケットにペーパーフィルターを装着し、フタをはめます

水を入れてコースを選び、「豆」ボタンを押すと運転がスタート

水を入れてコースを選び、「豆」ボタンを押すと運転がスタート

「リッチ」コースで、カップ2杯分をドリップした様子が下の動画。最初にミルが行われ、水の加熱&浄化をしたあと蒸らし→抽出→保温と進みます。室温や水温などによって運転時間は変わりますが、約7分かかりました。コーヒー豆を挽く音が20秒ほど響きますが、その後の運転音はそれほど気になる大きさではありません。

抽出が終わると、自動で保温がスタートします。保温開始時から30分で保温温度を下げる仕様となっており、煮詰まりを軽減。約2時間で保温はOFFになります

メッシュフィルターとコースの組み合わせで、どの程度味が変わるのかを確かめてみました。コースの差はあまりわからなかったのですが、コーヒー豆の挽き具合を変えるメッシュフィルターの効果は絶大! 「粗挽き×リッチコース」で淹れたコーヒーは、飲む前から香り豊かで口に入れた瞬間に味が広がりました。アイスコーヒーは「中細挽き×リッチコース」が最適とありましたが、確かにほかの組み合わせでは若干物足りず。さらに、酸味の強いコーヒー豆でコーヒー容器のフタにある「ストレート/ソフト」の効果を検証したところ、ミネラルフィルターを通過する「ソフト」で淹れたものは酸味が激減

後片付けで毎回洗浄しなければならないのは、抽出されたコーヒーが溜まる容器とコーヒー粉が入ったバスケットです。

バスケットは取り外せるようになっているので、そのままシンクに運びましょう

ミルする部分についてはドリップの際に噴出されるお湯で自動洗浄されるため、手動で洗う必要はありません

まとめ

最初に「NC-A56」を使った時、あまりの“こだわり”の多さにアタマが混乱しました。メッシュフィルターの取り付けや、バスケットにペーパーフィルターとフタをセットするなど、つい装備を忘れてしまうことも多々。ですが、慣れてしまえば、そのようなミスはなくなります。自分でミルの具合を調節したり、お湯の温度や抽出時間を考慮することと比べたら些細なこと。コースと挽き方の組み合わせを間違えたとしても、“失敗”ではありません。どの組み合わせでも、香り豊かでまろやかな喉越しのコーヒーが淹れられるので気楽に試してみるのがいいでしょう。1カップ分からドリップできるので、家族で好みが違うなら個々で淹れるのもアリ! 優れた実用性と味、そして楽しさを提供してくれる逸品と言えます。

実は「NC-A56」は、価格.comのコーヒーメーカー 人気売れ筋ランキングの2位にランクインしています(2015年1月19日時点)。10,000円以下の手ごろなものがランキング上位(1〜10位)を占める中、20,000円近い「NC-A56」が2位に入っていることからも、人気の高さは明白。筆者はこれまで、コーヒー粉をセットしてドリップするタイプのコーヒーメーカーしか使ったことがなかったのですが、ミルもできるってすごく便利だと実感しました。コーヒー粉をスプーンですくう必要がないので手が汚れないうえに、鮮度も長持ち。もちろん、ミルしたコーヒー粉の移し変えやミル部分の洗浄が自動で行われる「NC-A56」だからこそ“便利”なのは間違いありません。一般的なコーヒーメーカーと比べ“できることが多い”けれど、“片付けの手間”は変わらないところが、高く評価されている理由の1つではないでしょうか。

【関連リンク】
《2018年》全自動もミル付きも!タイプ別のおすすめコーヒーメーカー12選

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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