イベントレポート
イマドキのIHクッキングヒーターが勢ぞろい!

安全・キレイ・便利・高火力! 「IHクッキングヒーター」の実力を体験してきた!

11月1日は「IHクッキングヒーターの日」ということをご存知だろうか? ほとんどの人が知らないだろう。それもそのはず。これ、今年の3月15日に一般社団法人 日本電気工業会(JEMA)が制定・発表した新しい記念日なのだ。そして発表日と同日に、JEMAはIHクッキングヒーターの「安全」「クリーン」「便利」な機能を啓蒙する説明会を開催した。説明会には、パナソニックや三菱電機、日立、アイリスオーヤマが自慢の製品を携えて登場。各社のIHクッキングヒーターの魅力を、その場で体験・試食することもできたそのようすをレポートしよう。

「IHクッキングヒーターの日」にちなんで行われた説明会。実演されたのは、左からアイリスオーヤマの「IHC-W2-B」、日立の「HT-K300XTWF」、三菱電機の「PT34Hシリーズ」、パナソニックの「ECONAVI Vシリーズ」

「IHクッキングヒーターの日」は、「IH」の字が「111」に見えることから制定されたという

「IHクッキングヒーターの日」は、「IH」の字が「111」に見えることから制定されたという

いま、「IHクッキングヒーター」はこんなに進化している!

IHクッキングヒーターはどんどん進化しているものの、今でも「火力が不安」「電気代がかかるのでは?」といったイメージを持つ人が多いという。そこで、まずはJEMAから、以下のポイントを中心に「IHクッキングヒーターにするメリット」についての説明とデモが行われた。

・安全
IHクッキングヒーター最大の利点は、なんといっても「安全」なこと。火を使わないので火傷の心配が少なく、毎年発生する「火が袖に燃え移る」といった事故の心配もない。また、「火の消し忘れ」による火災や、ガス漏れによる事故の心配もない。

・便利、快適
トロ火から強火まで、火力調節が簡単に行えるのも特徴。また、最近の高機能クッキングヒーターには、鍋の温度を設定した温度にキープできる製品も登場している。さらに、見逃せないのが「快適性」。IHは「鍋を発熱」させる仕組みのため、ガスなどと比較すると余計な熱が鍋の外に逃げない。輻射熱が少ないため、夏も調理場が暑くなりにくく快適なのだという。また、風で火が消える心配がないので、近くに扇風機をセットしながら料理をすることもできてしまう。

・高火力
IHクッキングヒーターで多い誤解の1つが「火力が弱いのでは?」というものだそう。そこで、会場では実際に500mlの水を沸かす実験が行われた。「だいたい何分くらいで沸騰すると思いますか?」という壇上の質問に対し、「3分くらい?」などの返答があったが、実際に測定すると……なんと1分13秒でグツグツと沸騰。たしかに早い!

説明会では、実際にお湯を沸かしてタイムを計るデモンストレーションも行われた。鍋内の様子はリアルタイムで会場のモニターに映され、沸騰の瞬間が確認できるようになっている

さらに、ステーキを焼くデモンストレーションも実施。IHは、鍋底に電流を流すことで電流と鍋の金属による抵抗を使って鍋底自体を発熱させる仕組み。このため、余熱時間が非常に短いのが特徴だ。会場では、温度を可視化するサーモグラフカメラでフライパンの加熱する様子を撮影していたが、あっという間にフランパンが加熱される様子が見られた。

ステーキ肉を焼くデモンストレーション。フライパンが素早く余熱されるようすが、後ろのサーモカメラ映像で確認できた。フライパン横が水色に加熱されているのは、先に実験した「水を沸騰させるデモ」の名残り

また、デモンストレーターによると、ステーキ専門店では1cm以上の分厚い鉄板で肉を焼き、肉を置いた瞬間に温度が下がらないように工夫しているという。とはいえ、家庭ではそこまで分厚いフライパンの使用は現実的ではない。このため、ガスなどの「フライパンを下から加熱」するタイプの加熱方法では、肉を置いた瞬間にフライパン温度が一気に冷えてしまう。いっぽうIHでの加熱はフライパン自体を発熱させるため、温度の低下が少ないという。デモンストレーションの後は、焼きあがった肉の試食もあったが、表面はカリッとしているのに、中は肉汁がジュワっと出るレストランのステーキのような仕上がり! これはIHクッキングヒーターのおかげか、肉が美味しいのか……。

肉をフライパンに置いた瞬間「ジュワッ」と食欲をそそる音が。試食したところ、外はカリッと中からは肉汁が出てくるステーキレストランの味に近いおいしさ!

さらにIHの便利なところは、高火力なだけでなく低温での加熱も維持できること。このため、沸騰させたくない味噌汁の保温なども簡単だという。

ちなみに「高火力だと電気代がかかるのでは?」と思うかもしれないが、IHは熱効率が90%。つまり、無駄になる熱が少ないために経済的。JEMAの調査によると、4人家族世帯の標準的なメニューならば、一か月の電気代は税込みで約1,020円ほど。ちなみに、4人分のチャーハンを5分ほどで作ると、約4.4円かかるそう。

なお、IHクッキングヒーターは上面はフラットなので、料理後も全体をササっと拭くだけで掃除が完了。これに加え、鍋底が加熱し「熱が逃げにくい」ため、一般的なコンロと比べて上昇気流が少ない。このため、レンジフードが汚れにくいというのも大きなメリットとなっている。さらに、デモンストレーターによると、鍋の外側が火に炙られることがないので、「鍋外側が焦げて汚れが落ちない」「取っ手部分が高熱で溶けた」などの失敗がないのもありがたいのだそう。

安全・便利は当たり前!イマドキIHはグリル機能に注目!

説明会の後半は、会場内に設置されたブースにて、各社の最新製品を体験することができた。各社それぞれに便利な機能を搭載しているが、筆者が驚いたのは魚焼きグリルの進化。どれも掃除がしやすい工夫がしてあるだけでなく、パナソニック、三菱電機、日立の製品はいずれもグリル部をオーブンとしても使える。グリル部は一般的なオーブンより庫内面積が小さいため、余熱時間も短くかなり使いやすいのだ。

パナソニックなら「燻製料理」までおまかせ

パナソニックのブースでは、大火力ラクッキンググリル搭載の「ECONAVI Vシリーズ」が登場。ここでは、IHクッキングヒーターの温度調整力の高さをアピールしていた。ブースに行くと、フライパンに乗った板チョコがお出迎え。なんと、このチョコレート10分以上この状態で加熱されているという。渡されたマシュマロで板チョコを撫でてみると……トロトロに溶けている! 「本来、面倒な湯せんが必要な溶かしチョコレートも、当社の保温機能を使えば失敗なく調理できます」とのこと。お見事!

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一見すると、「フライパンにチョコレートをのせただけ」だが、よく見るとフライパン下の表示に「保温」の文字が。じつはこれでも加熱中。マシュマロをつけるとトロトロに溶けている

もう1つの実演が「パンケーキ作り」。パンケーキを作ったことがある人ならわかるが、じつはパンケーキは2枚目以降は焼き色が安定しないことが多い。しかし、Vシリーズはなべ底の温度を光センサーで検知し、最適な温度をキープ。このため、次々と焼かれるパンケーキはすべて同じ美しい焼き色!

パンケーキやハンバーグなどの定番料理には専用メニューも。温度を一定に保つだけでなく、「余熱が終わったので種を入れてください」「ひっくり返してください」などの的確な指示で、連続で焼いたパンケーキが同じ焼き色をキープ

実演はなかったが、同ブースではVシリーズのグリルで調理した料理の試食コーナーもあった。Vシリーズは、IHクッキングヒーターで唯一グリルにもIHを使用。上から遠赤ヒーター、下からIHで加熱することで、グリル皿を一気に過熱できるという。試食は、オーブンでも作るのが難しいアップルパイとローストビーフ。また、驚いたのが別売の「ラクティブパン」を使用すれば、燻製調理もできるのだ。このあたりはさすが、家庭用燻製ロースター「けむらん亭」を発売したパナソニックだけある!

グリルにまでIHを使用しているのはパナソニックだけ。ヒーター管がないので庫内の掃除も楽だという。会場ではグリルのオーブン機能で焼いたアップルパイやローストビーフも試食できた。オーブン温度は80〜280℃まで設定でき、プリンも焼けるという

なんと、別売りのラクティブパンを使えば、手軽に燻製調理も! スモーキーな香りをまとった料理は酒のつまみにも最高!

卵焼きが「失敗できない」日立の適温調理

日立のブースでは、火加減マイスター「HT-K300XTWF」で実演を行っていた。ここでの目玉はなんといっても「適温調理」。これは、鍋底の温度を120〜250℃までの設定した温度にキープする機能だ。実演コーナーでは、もたもたしていると焦がして失敗しやすい「卵焼き」を調理。170℃に設定した状態で「調理が苦手」という参加者が卵焼きを作った。説明を受けながらゆっくりしたペースで作ったにもかかわらず、卵焼きは焦げずに美しい形で調理できた。日立によると「この機能を使って卵焼きを失敗した人は、いまだかつて見たことがありません!」とのこと。

鍋底を常に一定温度にキープする「適温調理」を使い、170℃で卵焼きを調理。説明をうけながらの、非常にゆっくりした調理だったのにもかかわらず、おいしそうな卵焼きが完成した

火力によって液晶カラーが変化するのもわかりやすい。とろ火(グリーン)、弱火(イエロー)、中火(オレンジ)、強火(レッド)の4色に色が変化。また、HT-K300XTWFの魅力のひとつは「高火力」。一般的なIHの火力が最大3kWなのに対し、HT-K300XTWFは3.2kWの火力を誇る

日立はグリルのアプローチも独創的。なんと、グリル用プレートが2枚付属する。1枚は、魚焼きなどの一般的なグリル料理に使用するフッ素加工の「ラク旨グリル」。そして、もう一枚がオーブン料理時に使用するホーロー製の「ラク旨オーブン」だ。ラク旨グリルの特徴は、フチが約4.1cmと深いこと。このため、サンマなどの脂の多い食材を焼いても、グリル皿のフチが脂はねをガード。庫内がほとんど汚れない。調理後はグリル皿を一枚洗えばよいため、後片付けが格段に簡単だという。専用のフタがついているので「焼き蒸し」も可能。グリルで餃子やロールキャベツも簡単に作れるという。

左から、グリル料理に使用する「ラク旨グリル」、オーブン料理の「ラク旨オーブン」、そして両方の皿に利用可能な専用フタ

調理方法やレシピを選択すると、どちらの皿を使用するか、フタが必要かなどを液晶画面で指示してくれる

左が深さ約4.1cmのラク旨グリル、右が深さ約5.7cmのラク旨オーブン。どちらも深さがあるのでグリル庫内が汚れなくて便利! また、深さがあるのでパエリアのような煮込み料理も作れる

三菱電機は「びっくリング」でパワーもエコもばっちり

三菱電機のブースでは、びっくリングIH「PT34Hシリーズ」による実演が行われていた。びっくリング最大の特徴は、加熱用のコイルが分割されている「びっくリングコイル」の採用。外側のコイルは4分割、さらに内側のコイルも独立して制御できるため、ムラのない加熱が可能になっているという。会場では、そばを茹でる「ゆでもの」メニューを実演。外と内の加熱を制御して「外向きの対流」と「内向きの対流」を交互におこすことで、鍋の中の麺がクルクルと対流する様子を見られた。さらに、麺類にありがちな「ゆで汁の吹きこぼれ」が発生しそうになると、一瞬加熱をストップするといったスマートな機能も搭載。

PT34Hシリーズに内蔵されている「びっくリングコイル」。外側4パーツ、内側1パーツに分かれているのがわかる。これらを独立制御することで最適な火力を生み出す。また、鍋の乗ったエリア以外はOFFにする機能もあり、節電効果もあるという

ゆでものメニューで麺をゆでる実演も行われた。外と内の加熱を切り替えることで効率的に鍋内を対流させている。また、吹きこぼれそうなタイミングになると、一瞬加熱をストップするようすも確認できる。

火力の調整がダイヤルで感覚的に操作できるのも三菱の特徴。ダイヤルをポンと押せばOFFにできるので、急に火を止めたい場合も便利

グリル部には、庫内に熱風を起こして加熱する「熱風循環加熱式」を採用。これは、流行の「ノンオイルフライ」調理器と同じ加熱方式。油を使わずに揚げ物が作りたい人には嬉しい機能だ。また、熱風循環加熱式は庫内にヒーターが露出していないため、庫内がフラットで、掃除が非常にラクだ。

今回紹介したビルトイン型IHクッキングヒーターは、全製品グリル部でオーブン調理が可能。そのなかでも、三菱電機のPT34Hシリーズはグリルの高さが9cmと一番高い。このため、大きな肉の塊はもちろん、ケーキの型もそのままグリル庫内に入れられる。また、付属の丸形鍋「グリルディッシュバリエ」を使用すれば、クッキーなどのオーブン料理はもちろん、パンや炊飯もできる。

グリルの有効高さが9cmと業界最大なのも特徴。パウンドケーキの型も余裕で入っていた

グリルの有効高さが9cmと業界最大なのも特徴。パウンドケーキの型も余裕で入っていた

付属のグリルディッシュバリエ

付属のグリルディッシュバリエ

グリルディッシュバリエを使えば、ケーキやクッキーといったオーブン料理はもちろん、なんと炊飯やパンも調理可能。パンは発酵約25分で焼き時間を入れても1時間かからず調理できるという

「賃貸だから工事はムリ!」。そんな人はアイリスオーヤマのモデルを

IHの安全・便利さは分かったけれど、単身赴任や賃貸の家で工事ができない。こんな人に向け、アイリスオーヤマから工事なしで使える2口タイプの2口IHクッキングヒーター「IHC-W2-B」も展示されていた。

最大の特徴はコンセントを入れるだけで使用できること。通常、IHクッキングヒーターはエアコンなどと同じ200Vの電源を必要とするのだが、IHC-W2-Bは一般的な100Vで使用できるのだ。ただし、最大消費電力は1400Wに制限される。このため、片方のヒーターで400W使用している場合は、もう一方のヒーターは最大1000Wまでしか使用できない。もちろん、片方で1400W使用していれば、もう片方のヒーターは使用不可だ。

少々制限はあるが、火を使わない安全さや手入れのしやすさ、お湯がすぐに沸く火力などのIH機能はやはり魅力的。コンセントさえあればすぐ利用できるので、単身赴任の家族や、一人暮らしの学生などに人気だという。

アイリスオーヤマは4モデルを展示。左から、炊飯鍋とセットになった「IH旨み炊飯鍋 H-DRC-18」、無加水鍋とセットの「IHコンロ&土鍋風無加水鍋セット IHKMP-3126DO」、「ガラストップIHクッキングヒーター&焼き肉プレート&鍋セット IHC-T51S-B」、「2口IHクッキングヒーター IHC-W2-B」

IHC-W2-Bの「湯沸かし」機能を実演。最大パワーで湯を沸かし、沸騰すると自動停止して保温するようすを確認できた

IHC-W2-Bは、本体の高さ約6cmとかなり薄型。グリルは搭載していないが、専用スタンドを使用すれば高さを約12cm底上げ可能。この隙間に魚焼きグリルや、調理器具などを置くことができる

倉本 春

倉本 春

パソコン雑誌編集者からドッグカフェオーナーという、異色の経歴を経た家電ライター。家電を活用することで、いかに家事の手を抜くかに日々頭を悩ませている。

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