暑い夏を乗りきるためのもっともエコなツールといえば扇風機。東日本大震災以降、省エネ性から再び脚光を浴びて復活した家電ですが、屋外でも気軽に使えるモバイルなものはないだろうかと探していました。そこで見つけたのがDOSHISHA (ドウシシャ)の「Pieria (ピエリア) スリムコンパクトファン」。
本体の大きさは幅14cm×高さ21cm×奥行き2.5cm、重さは300gとかなりの小型軽量。まるで本のようなサイズ感で、バッグの中にもスッと入って持ち運びにも便利です。引き出しなどにもコンパクトに収納できます。さらに、下方部分は折り曲げるとスタンドにもなり、使う時には自立させることも可能。
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英和辞典と大きさ比べ。本棚や引き出し、カバンにもコンパクトに収まります |
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ヒンジ部分で折り曲げるとスタンドとなり、自立も。角度も自由に調整可能 |
この商品のさらに優れているポイントが、3つの電源方式に対応していること。単3形乾電池4本 (別売り)だけでなく、付属のケーブルとアダプターで、USB経由やコンセントから直接電源を供給することもできるというマルチっぷりなんです。
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乾電池の場合は、単3形乾電池が4本で稼動 |
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USBケーブルを接続すれば、モバイルバッテリーからも給電可能 |
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USBケーブルの端にACアダプターを接続すれば、コンセントからも給電可能 |
この手の商品は非力であまり涼しくなく、気休め程度というイメージもありますが、稼動させてみると通常の扇風機並みのパワフルさ! 長さ11cmほどの小さな羽根ですが合計13枚もあり、かなり強力な風を起こしてくれます。印象としては、パソコンに付いているCPUクーラーなどのファンのような感じです。小型なのでもちろん通常の扇風機のように広い範囲に風を届けることはできませんが、1人なら十分涼を得られます。風量もHIGH、LOWの2段階で調節ができ、LOWでも十分な風量です。
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羽根の枚数は13枚。長さ11cmほどの細長い羽根ながら強力な風を巻き起こして十分な涼風を得られます |
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風量「LOW」の風の様子。すぐ手前の範囲なら十分な風の量です |
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風量「HIGH」に設定すると、このとおりの風の強さ |
消費電力も最大2.7Wとかなり省エネ。説明書によると、アルカリ乾電池を使用した場合の連続稼動時間の目安は約4時間。前述のとおりUSBからの電源供給も可能なので、モバイルバッテリーでも稼動ができます。
筆者はこれを購入後、自宅ではノートパソコンとUSBで接続し、排気口に向けて外付けの冷却ファン代わりに使っています。室温が上がる夏場はパソコンの内部が上昇しやすいので、少しでも熱がこもらないように熱暴走対策です。
そして先日は屋外でのスポーツ観戦に持参。炎天下で暑さ極まる日中、うちわであおぐ周囲の人を横目に、手を動かさずとも涼しげに試合を見続けることができ、ちょっとした優越感に浸れました。屋外で使用する際には、ケーブルレスのほうが利便性が高いので乾電池駆動がベターですが、替えの電池を持っていなかったり、いくつも替えの乾電池を持って歩いたりするのが嫌な場合は、途中からモバイルバッテリーを使用するなど柔軟に使えるのもうれしいです。
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夏の屋外スポーツ観戦のおともに。団扇や扇子であおがなくても涼しい顔でゲームを楽しめます |
それから、たとえば外出先で熱中症のような症状で気分が悪くなったりした場合にも、これを持っていれば安心。日陰で休憩している際にうちわなどで、あおがなくても楽にクールダウンができます。筆者は子供が少年野球チームに所属しており、時々サポートのお手伝いに行くのですが、念のための応急処置用にこちらをカバンの中に忍ばせています。
日々のムダをとにかく省くことに執念を燃やす母ライター。好きな言葉は「時短・節約・自作」。なのに非生産的な活動にも必死になることも多々。意外にアウトドア、国際派。