小寺信良のGadget 2 Go!
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マイク直結で本格録音、TASCAM「DR-10X」

音を録音するデバイスというのは、80年代初頭のデジタル化の大波以降、多種多様な形態にひろがった。「ICレコーダ」などという語感の古さからも、デジタル化以降もそれなりに歴史があることがうかがえようというものだ。

現在はスマートフォンでも音声録音ができるようになったが、やはり性能に満足できないのか、専用のレコーダを買う人も多い。またスマートフォン専用マイクもよく売れているようだ。

そんな中、今回ご紹介するのは、本格的なマイクに直結して録音ができるというTASCAM「DR-10X」である。カラオケマイクなら数千円で買えるご時世、プロも使う本格的なマイクともなれば結構高いのではないかと思われるかもしれないが、PA(Public Address)の世界標準とも言われるShure「SM58」などは今や1万円ちょっとで買えるようになった。50年前に設計されコモディティ化した製品なだけに、実は価格もかなりこなれているのだ。

こうしたマイクに直結できるレコーダが、DR-10Xなのである。

マイクに直結するレコーダ、DR-10X

マイクに直結するレコーダ、DR-10X

取材、インタビューに最適

あまり普通の人には縁がないかもしれないが、筆者はインタビューなど人の話をうかがうときに便利に使っている。インタビューマイクに直結して、スライドスイッチで録音を開始すれば、滅多なことでは止まってしまうことがない。

インタビューマイクに直結

インタビューマイクに直結

電源は単4電池1本で、MicroSDカードにWAVで記録する。録音レベルは3段階しかないが、規定レベルに加え、そこから6dB下げた録音レベルの2系統を自動的に同時録音する点が秀逸だ。急に大きい音が入ってきたときや、設定した録音レベルでは大きすぎたときでも、ひずみのない音声トラックが得られるわけだ。

電源は単4電池1本

電源は単4電池1本

ちょっと詳しい方なら、ビデオ撮影の中で音声を使う場合、ビデオ映像と音声が同期していなければ使いづらいだろうと思われるかもしれない。だがそこはよくしたもので、最近の映像編集ソフトには、映像と音声の同期を一発でとってくれる機能が搭載されている。

Final Cut Pro Xでは、同期したい映像と音声のクリップを選択しておき、「クリップ」メニューの「クリップ同期」を選ぶだけだ。これまで何十回もこれで同期をとっているが、同期が合わなかったことは1度もない。むしろワイヤレスでマイク音声を収録しようと現場で四苦八苦するより、それぞれを別々に回しておいたほうが、収録トラブルは減る。

一応業務用機器扱いなので、販売店が限られるのが難点ではあるが、税込みでも2万円以下で売るショップもあるようだ。ダイナミック型マイク、あるいは乾電池が内蔵できるコンデンサーマイクなら使えるので、本格的なマイク1本持ってパッと人の話を録りたい時には、強力な武器となるだろう。

小寺信良

小寺信良

AV機器評論家/コラムニスト。デジタル機器、放送、ITなどのメディアを独自の視点で分析するコラムで人気。メルマガ「小寺・西田の金曜ランチビュッフェ」も配信中。

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