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好調なゲーム機。薄型テレビも復調。カメラ、スマホは低調。2017年・夏のボーナス商戦の動向を探る

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7月に入り、夏のボーナス商戦も佳境を迎えている。ただ、ネット販売などが一般化した現在では、以前とは異なり、必ずしもボーナス商戦時だけにモノが購入されるわけではなく、年間を通じて最適なタイミングで購入するという消費者が増えていることもあり、夏のボーナス商戦に以前ほどモノが大きく動くことはなくなってきている。こうした点も踏まえつつ、「価格.comトレンドサーチ」でチェックできる大きなトレンドの流れを見ながら、今年の夏ボー商戦の動向を探ってみた。

デジタル関連では、タブレットと薄型テレビが好調。カメラ・スマホは停滞気味

パソコン関連

図1:パソコン関連・主要カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

図1:パソコン関連・主要カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

まずはパソコン関連から。図1の主要カテゴリーの閲覧者数(ユニークユーザー数)を見ると、大きなトレンドとして、ノートパソコン、タブレットとも、ゆるやかに下落傾向にあることがわかる。その他のカテゴリーもほぼ横ばいと言っていい状況だ。ただし、タブレットのみ、この6月以降に復調している。これは主に、アップルの「iPad Pro」の新モデル発売にともなう動きで、実質値下げとなった「iPad Pro 10.5インチモデル」ならびに、3月にこちらも実質値下げされて発売された「iPad(9.7インチモデル)」の人気復調による部分が大きい。

これが一過性のものなのかどうかはまだ判断が難しい部分があるが、この夏のボーナス商戦では、タブレット関連はまずますの動きを見せていると言えそうだ。

家電関連

図2:家電関連・主要カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

図2:家電関連・主要カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

次は、家電製品の主要カテゴリーを見てみよう。図2を見ると、全体的には横ばいながらも、薄型テレビが昨年よりも好調に推移しているほか、洗濯機や冷蔵庫も昨年よりは若干プラスで推移しているのがわかる。逆に炊飯器は若干のマイナスだ。

特に注目したいのは、薄型テレビの盛り上がり方だ。昨年年末から今年年始にかけて盛り上がったあと、2月くらいから一度アクセスが下げに転じているが、5月以降に復調しており、現状では昨年より10〜15ポイントほど高い閲覧数となっている。昨年2016年は五輪イヤーだったが、さほどテレビは売れなかった。4Kテレビの普及もある程度進み、少し踊り場にさしかかったと言えるが、今年の場合、そうしたイベントはないものの、新たに「有機ELテレビ」という選択肢が加わった点が大きく異なる。まだまだ価格が高めで推移しているので、大きく売れているという状況ではないものの、2011年の地デジ移行の前に薄型テレビを購入した層が、そろそろ製品の買い換え時期にさしかかっていることもあり、有機ELテレビも含む4Kテレビ市場が、にわかに活気づいている。まだ販売の主流はフルHD解像度の低価格製品だが、4Kテレビも、安いものでは55インチクラスで10〜12万円程度、60インチクラスでも16〜18万円程度と、だいぶ手ごろになっており、フルHDモデルに比べて価格面での割高感もそこまでなくなっているため、この夏の商戦ではかなり狙い目と言ってよさそうだ。

カメラ関連

図3:カメラ関連・主要カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

図3:カメラ関連・主要カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

いっぽうふるわないのが、カメラ関連製品である。図5を見ても、この2年、全体的に漸減傾向にあり、夏のボーナス商戦期に入っても回復の兆しが見えていない。理由はいくつかあるが、特に今年の場合、魅力的な新モデルが少なく、デジタル一眼カメラ、コンパクトデジカメともに、今ひとつ盛り上がりに欠けている。先日発表されたキヤノンのフルサイズ機「EOS 6D MarkII」は注目度が高めだが、エントリー機の「EOS Kiss X9」はあまり注目されておらず、ニコンが6月に発売した中級機「D7500」も爆発的な人気とはなっていない。むしろ今シーズンは、価格が下がってきて買いやすくなってきた昨年、あるいは一昨年前のモデルを狙うという傾向が強い。カメラ市場はやや停滞気味といえそうだ。

スマートフォン

図4:「スマートフォン」カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

図4:「スマートフォン」カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

スマートフォンも、今年の夏はやや盛り上がりに欠けている。図4を見てもわかるように、「スマートフォン」カテゴリーの閲覧者数は、ここ2年間右肩下がりだ。大きな理由としては、スマートフォンの性能競争にある程度の終止符が打たれ、性能が平準化してきたことがあげられる。裏を返せば、どの製品を購入しても、さほど不満はないレベルまで、技術が向上してきたということであり、一度買い換えたら、2年を超え、3〜5年くらい使うというユーザーも少なくない。こうした時流の中で、スマートフォンの新モデルに対する関心が失われつつあるのは無理もないところだ。

ただ、今年の夏のボーナス商戦では、評価の高いソニー「Xperia XZ Premium」や、サムスン「Galaxy S8/S8+」など、最上位モデルが人気を博しており、長く使いたいという方にとっては、買い換えのいいタイミングが到来している。SIMフリーモデルも、性能が高めでありながら、本体価格が3万円台という、高コスパモデルがそろってきているので、こうした製品を狙うのにもいい時期といえる。

SUV中心に好調を維持する自動車。最高の盛り上がりを見せるゲーム機

自動車関連

図5:自動車関連カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

図5:自動車関連カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

自動車に関しては、今年はにわかに盛り上がっているといえる。図5を見ると、昨年末くらいから閲覧者数は伸びており、今でも高い水準を保っていることがわかるが、今年2017年は、SUVを中心に魅力的な車種が各メーカーから続々と登場しており、消費者の関心を引いている。なかでも、昨年末にトヨタから登場した「C-HR」をはじめ、2月にフルモデルチェンジをはたしたマツダ「CX-5」、5月にフルモデルチェンジしたスバル「XV」、6月にマイナーバージョンアップをはたしたトヨタ「ハリアー」などのSUV勢の人気が高い。また、この6月にマイナーチェンジをはたした、ホンダのコンパクトハイブリッド「フィットハイブリッド」も、この夏の注目モデルといえそうだ。エコカー減税などの駆け込み需要はないが、この秋にかけても多くの車種がモデルチェンジを控えており、EVやハイブリッド、SUVなどを中心に、今年中は話題は尽きないだろう。

ゲーム機関連

図6:ゲーム機関連カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

図6:ゲーム機関連カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

次にゲーム機関連であるが、実はこのカテゴリーが、この夏は一番盛り上がっていると言っていいだろう。今年3月3日に発売された任天堂の新型ハード「ニンテンドースイッチ」は、発売以来、在庫切れの状況が長らく続いており、今でもなかなか入手できない状況になっている。最大のキラーコンテンツと目されている「スプラトゥーン2」が、今月7月21日に発売されるとあって、盛り上がりは最高潮だ。いっぽう、ソニーも、昨年秋に発売した新型「PS4」と、上級モデル「PS4 Pro」の販売が好調で、これに対応するゲームタイトルも、この夏はかなり充実していることから、盛り上がってきている。こうした流れを受けて、価格.com上のアクセスも非常に好調に推移しており、夏のボーナス商戦でも、ゲーム機関連の熱は冷めそうにない。

季節家電関連

図7:季節家電関連・主要カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

図7:季節家電関連・主要カテゴリーの閲覧者数推移(過去2年)

図8:季節家電関連・主要カテゴリーの閲覧者数推移(過去3か月)

図8:季節家電関連・主要カテゴリーの閲覧者数推移(過去3か月)

最後に、エアコン・クーラー、扇風機といった季節家電の主要カテゴリーを示したのが図7だ。こちらは、夏になると毎年アクセスが上がるので、別途まとめて掲載している。おおむね例年通りの動きとなっているが、今年2017年は、暑さが本格化したタイミングが遅かったため、やや初速は鈍かった印象がある。図8は直近3か月の推移を示したものになるが、エアコン・クーラーや扇風機のアクセスが大きく跳ね上がったのは、先週7月3日のこと。この日、東京でも最高気温33℃を記録し、夜も熱帯夜となるなど、全国的に気温が上昇した。エアコン・クーラー、扇風機などの製品は、このように本格的な暑さを迎えると、一気に需要が高まる傾向があるが、今年はそのピークがやや遅めに来ている。ただ、振れ幅は昨年より大きく、このまま夏日が続くと、これら季節家電の盛り上がりも昨年を超えそうな勢いと言えそうだ。

鎌田 剛(編集部)

鎌田 剛(編集部)

価格.comの編集統括を務める総編集長。パソコン、家電、業界動向など、全般に詳しい。人呼んで「価格.comのご意見番」。自称「イタリア人」。

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2017.11.22 更新
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