今年も夏本番。冷たくて喉ごしがいいそうめんは、食欲が減退するこの時期に欠かせないメニューの1つです。そうめんと言えば、三輪や播州、小豆島といった産地が有名ですが、我が家では数年前からこちらのそうめんにハマっています。
徳島県つるぎ町の半田地区に伝わる手のべそうめんこと“半田そうめん”です。江戸時代に奈良の三輪地区から技術が持ち込まれて作り始められるようになったと言われており、1.3〜1.7ミリの太い麺が最大の特徴。通常1.3ミリ以下のそうめんと冷や麦の間ぐらいの太さがあり、うどんのような強いコシとツルっとした冷や麦のような喉ごしが楽しめる冷やし麺なのです。
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乾麺の状態では、稲庭うどんよりやや細い程度 |
半田そうめんの地元では、麺の製造所が複数ありますが、今回は半田そうめんらしい太い麺が特徴の竹田製粉製麺工場の「旭印 半田手のべ」をお取り寄せ。
茹で方は通常のそうめんとほぼ同じ。たっぷりのお湯の入った鍋の中に麺の束をパラパラとほどきながら入れ、煮立ったら吹きこぼれないよう火を調節しながら3〜5分ほど茹でます。麺がやや透明になったら試食し、好みの茹で加減で火を止めて、流水で冷やすだけです。
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茹であがったそうめんは、シコシコした味わいがうどん風であり、ツルツルした喉ごしは通常のそうめんや冷や麦風といった感じです。両方の美味しさが味わえます |
食べ方は通常のそうめん同様、麺つゆにつけて食べるのはもちろん、太くて強いコシのある麺なので、パスタのように明太子などを絡めても美味。そのほか、ビーフンやベトナムフォーのようなエスニック風、もちろん冷麺でも温麺でも美味しく食べられます。お中元やお盆の里帰りの手土産など贈答品としても喜ばれます。