アクション映画を見た後、自宅でこっそり指で銃の形を作って撃ってみる……、なんてしたことありませんか? 筆者にとって銃とは、ヒーローになりたいという男の願望そのもの。そんな憧れが高じて、15年以上前から「エアソフトガン」をコレクションしています。そこで今回は、男の願望をかなえてくれるエアソフトガンの魅力を紹介させてください。
筆者のコレクションの一部です
銃のおもちゃには、モデルガンとエアソフトガンという2種類があるのをご存じでしょうか? モデルガンは、実際の銃に見た目や中身のメカニズムを似せた模型(弾は撃てない)であるのに対して、エアソフトガンは、圧縮した空気を使ってBB弾を発射できるようになっています。日本では「エアガン」と略されることが多いですね。今回ご紹介するのはこちらのエアソフトガンです。見た目は実銃にそっくりですが、中身はまったく違った作りになっています。
さらに、ひとくちにエアソフトガンといっても、実はBB弾の発射メカニズムによっていくつかの種類に分類されます。大きく分けて「ガスガン」、「電動ガン」、「エアコッキングガン」の3種類。今回はその3種類すべてを紹介しますよ。
・「ガスガン」
マガジンなどにためた圧縮した空気を勢いよく吹き出してBB弾を発射するエアソフトガンです。専用のガスが必要。またハンドガンなどは銃身がスライドする「ブローバックアクション」が楽しめるものも多いです。
・「電動ガン」
バッテリーを内蔵し、充電した電気で空気を圧縮し、ピストンを動かしBB弾を発射するタイプ。アサルトライフルなど大型のエアソフトガンに使用され、連射などができます。
・「エアコッキングガン」
空気を圧縮するピストンを手動で操作してBB弾を発射するエアソフトガン。ガスも電気も使いません。ショットガンタイプに多く使われています。
今回は集めて楽しむコレクションという意味合いで紹介しますが、エアソフトガンにはほかにもさまざまな楽しみ方があります。まずは「サバイバルゲーム」。決められたフィールド内で実戦のように敵と想定した相手と撃ち合うゲームです。装備品にこだわったりしてチームでわいわいと楽しめますね。ほか、「シューティングレンジ」のようにBB弾を発射できる施設などもあり、持ち寄ったエアソフトガンで的を狙ってシューティングするなんて楽しみ方もあります。筆者はもっぱらコレクション派。
今回紹介するエアソフトガンのほとんどは「東京マルイ」というメーカーの製品です。実際のガンをモデルに「電動ガン」、「ガスガン」、「エアコッキングガン」のラインアップが豊富で、ハンドガンをはじめ、アサルトライフルやマシンガン、スナイパーライフルにショットガンにグレネードランチャーと多様です。映画やゲームに登場するガンも多く、ゲーム「バイオハザード」とのコラボモデルも多く販売しています。多くは18歳以上が対象ですが、中にはBB弾の発射パワーが抑えられた10歳以上、14歳以上対象の商品もあります。
価格帯はハンドガンが約13,000円から。電動ガンで29,800円から60,000円台のものがあります。対象年齢10歳以上の製品なら5,000円台のものもあります。
初心者ならやはりガスブローバックが楽しめるハンドガンから入って、電動のアサルトライフルなどに進むのがオススメです。今回紹介するように筆者もハンドガン(オートマチック)、ハンドガン(リボルバー)、電動ガンのアサルトライフル、エアコッキングガンのショットガン……とコレクションをしてきました。次は小型のライフルが欲しいなーなんて思っています。
ではここからは、実際に筆者のコレクションをご紹介させてください。
筆者がエアソフトガンに興味を持ったきっかけは、人気ゲーム「バイオハザード」でした。プレイキャラが使用する銃が、実際の銃であり、またエアソフトガンとして発売されているということを知り興味を持ち購入してみました。実際に筆者がコレクションしていた時代は15年以上前になってしまうのですが、今回この記事を作るに当たり、原点に戻って「バイオハザード」関連のエアソフトガンを購入してみました。
前述のとおり、エアソフトガンの老舗メーカー「東京マルイ」には、「バイオハザード」とのコラボモデルのエアソフトガンが発売されており、今回メインとして紹介するガンもこのコラボモデルです。
東京マルイの「サムライエッジ スタンダードモデル<ハイグレードタイプ>」です
現在発売中の「バイオハザード」コラボモデル、「サムライエッジ」を購入しました。ゲームの「バイオハザード」に登場するラクーン市警特殊部隊「S.T.A.R.S」が正式採用しているモデルという設定で、「バイオハザード0」の主役、レベッカ・チェンバースが使用している銃です。
ベースはイタリアのベレッタ社が設計した「M92F」で、そこに「S.T.A.R.S」のロゴなどが刻まれています。
ハンドガンとマガジンがセットになっています
M92Fをベースに木製のグリップやステンレスシルバーのバレルなど独特のカスタマイズがされています
グリップは木製とラバーのハイブリッドで、真ん中にS.T.A.R.Sのメダリオン
銃身にもS.T.A.R.Sのロゴ。バレルがシルバーなのも格好いいですね
実際に手に持つとこんな感じに。片手だとずっしりと重みがあります
エアソフトガンということで、圧縮した空気を使ってプラスチック製のBB弾を発射できるようになっています。本製品はガスガンなので、空気は専用のガスを別途購入し、マガジン下部に注入。そのマガジンにBB弾を詰めて装填すると、実際の銃を撃つように、トリガーを引くことで弾を発射できるようになっています。その際、これも実銃のように銃身がスライドする「ブローバック」を再現可能。家庭の事情で恐縮ですが、我が家には猫がいてBB弾を使っての発射は禁止となっておりますので、今回はエアだけを入れた空マガジンでの発射を動画にしてあります。
専用のガスを使います
マガジン下部にガス缶から空気を注入します
写真右上のセーフティを解除して赤い丸が見えるようにします
発射口もステンレスシルバー
両手でしっかりと持ってトリガーを引きます
このブローバックアクションがエアソフトガンの最大の魅力だと感じますね
サムライエッジ スタンダードモデル<ハイグレードタイプ>
全長:216mm
銃身長:115mm
重量:944g
総弾数:26+1発
サムライエッジは過去にはジル・バレンタインモデル、クリス・レッドフィールドモデルなどが発売されていました(いずれも生産終了)。
今ご紹介したガスガンタイプのハンドガン以外にも、さまざまなエアソフトガンが存在します。では、ここからは筆者がコレクションしているエアソフトガンをいくつかご紹介いたしましょう。現在は購入できないものもありますが、「こんな世界があるんだな」と見ていっていただければと思います。
並べると、押収された銃器のようになってしまいました
筆者が最初に購入したエアソフトガン「デザートイーグル.50AE」です。「バイオハザード2」で登場したハンドガンですが、その威力と見た目のゴツさが気に入って、東京マルイの製品を購入しました。大口径のマグナム弾を発射する実銃同様、ガスブローバックの反動もとても大きく、迫力あるエアソフトガンです。
購入したのはおよそ15年前ですが、現在でも購入可能
大きなグリップとスタイリッシュなデザイン
サムライエッジに比べるとひと回り大きい感じですね
この大口径がデザートイーグルならでは
ブローバックアクションすると砲身がこのようにスライドします
デザートイーグル.50AE
全長:270mm
銃身長:136mm
重量:1,110g
総弾数:27+1発
エアソフトガン熱が高まった頃に購入し、ハンドガン単体では飽き足らず、オプションでカスタマイズにまで手を出したエアソフトガンです。こちらは「メタルギアソリッド」で登場したのを見て購入してしまいました。販売元はKSCというメーカーで、オプションにライトやレーザーサイトを付けるカスタムセットを購入して雰囲気を出しています。現在は販売終了してしまっているようです。
ハンドガン本体にアタッチメントをつけてカスタマイズしています
銃口の下にレーザーサイト、その下がライトになっています
サムライエッジに比べると、トリガー周辺の大きさが異なります。実銃では手袋をしてもトリガーが引けるように大きく設計されているとか
レーザーサイトのスイッチをグリップにつけるため、リード線が出ています。片手で持つのは大変ですね
レーザー発射。赤いポインタが光ります。これは映画のような雰囲気を出せるので最高です
MK23 ソーコムピストルABS
全長:245mm
重量:965g
総弾数:28発
甘いものばかり食べているとしょっぱいものが食べたくなるのと同様、オートマチック拳銃ばかりを集めていると、リボルバータイプが欲しくなるのは必然ですね。リボルバーといえば、「シティーハンター(CITY HUNTER)」でおなじみのコルトパイソン.357マグナムということで、東京マルイのコルトパイソンを購入。銃身の長さが異なるタイプがあるのですが、一番短い2.5インチを購入しました。「CITY HUNTER」の冴羽獠は4インチですね。こちらもガスを注入してリボルバーアクションが楽しめます。
コルトパイソンの2.5インチ。小さくてもマグナムです
サムライエッジに比べるととてもコンパクト
リボルバーの各シリンダーにBB弾が6発入るようになっています
コルトパイソン.357マグナム 2.5インチ
全長:197mm
銃身長:61mm
重量:497g
総弾数:24発
ハンドガンをひととおり堪能すると、今度は大型のライフルタイプに興味を引かれてしまうのは男性の性なのでしょうか? 筆者もその道をたどり、大型エアソフトガンに手を出してしまいました。ただハンドガンなら机の引き出しにしまっておいて、こっそり取り出して構えるなんてことができますが、ライフルやショットガンになるとそうはいきません。ご理解あるご家族と相談のうえコレクションすることをオススメします。
そんな我が家にはアサルトライフルとショットガンが2丁あるのでした
東京マルイの電動ガン、ファマスです。これまで紹介してきたガスガンではなく、本体内蔵のバッテリーを充電して、電動でBB弾を連続発射できるようになっています。こちらも「メタルギアソリッド」に登場したのにひと目ぼれして購入してしまいました。フランス軍採用のアサルトライフルで、トランペットの異名を持つ独特の形状と、スタンドを展開して固定姿勢が取れるのが特徴。ガンダムとかに登場しそうなスタイルにも引かれました。
大型のアサルトライフルです。なんかもう見た目で引かれませんか?
グリップは片手で問題なし。実際に撃つときは先頭下部を左手で支える感じになります
スタンドがついており、展開すると固定の射撃姿勢を取れます。これまた男心をくすぐります
本体先頭下部にバッテリーを内蔵。これを専用の充電器で充電して使います
ファマス 5.56-F1
全長:757mm
銃身長:488mm
重量:3.000g
総弾数:60発
最後はショットガン。東京マルイの「スパス12」です。こちらはエアコッキングガンで、手動で本体下部のフォアエンドをスライドさせ、その空気の圧力でBB弾を発射します。これも「バイオハザード」や「メタルギアソリッド」、「ファイナルファンタジーVII」などあまたのゲームで登場しますが、筆者は映画「男たちの挽歌II」でのチョウ・ユンファがぶっ放すシーンに惚れました。エアソフトガンでもそのポンプアクションの再現が可能なのですが、これがなかなか重くてそう簡単にガシャンてできないんですよね。大の大人でも慣れるのに時間がかかります。
このゴツさ! そしていかにも悪そうなスタイル
サムライエッジと比べるとこの大きさ。迫力が違いますね
フォアエンドをスライドしてエアを送るのですが、これがとても硬くて重い! でもガシャンと入れたときの迫力は爽快です
スパス12
全長:800mm
銃身長:297mm
重量:2,000g
総弾数:30発
今回はエアソフトガンをコレクションという観点でご紹介してきました。BB弾を発射せずとも、さまざまなタイプを集めて映画やゲームの余韻に浸るという楽しみ方もあるのですよ。映画などで格好いいと思った銃があったら、エアソフトガンがないか探してみてください。まさにロマンのかたまりといいますか、実際に手に取る喜びは筆舌に尽くしがたいものがあります。
アクティブな方はこれを持ってサバゲーに挑んだりするのもアリですし、カスタマイズして楽しむのもアリですよね。ただBB弾を発射して遊ぶ際は必ず専用ゴーグルを身に付けるようにし、くれぐれも人や動物に向けて発砲するのは禁止です。ルールにしたがって大人の趣味として楽しみましょう。
趣味も仕事もゲーム漬けだった人生から脱却を図り模索中。ホビーや生活雑貨記事などを書かせていただきます。