筆者が子供のころは、スマホはもちろんテレビゲームもない時代。きわめてアナログ的な遊びが中心でした。当然、はやり廃りがあって、同じ遊びを長期間続けたわけではありませんが、思い出深い遊びはいくつかあります。なかでも、コレクション要素が強かったためか「メンコ」遊びには、どっぷりとハマった記憶があります。
ちなみに、筆者はメンコのことを「べったん」と呼んでいました。そのころはまったく気にしていなかったのですが、「べったん」は大阪市やその周辺だけのローカルな呼び方で、全国的には「メンコ」や「パッチン」と呼ぶ地域のほうが多いようですね(ここからは、メンコと書きます)。今では、同年代の友達と昔の思い出を語り合うくらいしかできないですが、たまたまひと昔前のメンコをまとめて販売しているサイトを発見。あまりの懐かしさに、ついつい購入してしまいました。
筆者が購入したのは「昭和レトロ なつかしのメンココレクション」というもの。1960〜80年代に製作され、今では珍しい存在となったメンコが30枚セットになっています。図柄は選べませんが、美品や未使用品から選別されているとのこと。どんな、メンコが入っているのか楽しみです。
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どうやら15枚ずつセットされているようです |
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ざっと広げてみました。目を引かれたメンコはありますか? |
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表面はカラーですが、裏面は1色印刷。この図柄でも遊ぶことができたはずですが、どうやって遊んでいたかまったく記憶がないです |
そういえば、最近の若い方は「メンコ」自体をご存じないですよね。メンコの語源は「小さな面」、漢字では「面子」と書きます。かつては、泥製の泥メンコや鉛製の鉛メンコもあったそうですが、筆者たちが遊んでいたのは紙製の紙メンコ。また、メンコには丸いものと四角いものがありますが、筆者の場合はもっぱら四角いメンコで遊んでおりました。
表面は、野球選手や力士、歌舞伎役者などのほか、怪獣や妖怪、怪人、ロボットなどの子供に人気のキャラクターが描かれていました。当時の筆者は怪獣や怪人ものが大好きだったので「ウルトラQ」や「マグマ大使」のキャラクターがとくにお気に入りでした。
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今回のセットの中に、ウルトラシリーズのものもありましたが、筆者は初代ウルトラマンやウルトラQの時代。「エース」や「タロウ」ではちょっと新し過ぎるかも!? |
ところで、筆者と同世代のメンコをご存じのみなさんは、どのように遊んでいましたか? 筆者の場合は、地面に置かれた相手のメンコに向かって自分のメンコをたたきつけて、メンコを裏返すというものでした。1対1でも、複数人数でも遊べて、裏返したメンコは自分のものになるので、みんな真剣そのもの。筆者は、袋いっぱいのメンコを持ち帰ったこともありますが、どちらかといえば、全部取られて泣きながら帰ったことのほうが多かったような気がします。
そのため、自分なりに強いメンコを作るためにいろいろと改造しておりました。セロハンテープを巻きつけるのはよくあるテクニック。中には、剥がれたメンコ(メンコは厚紙でできているので使い込むと紙が剥がれることがよくありました)にロウを塗り込んだり、針などの金属を差し込んだりして貼り直しし、重量を増すなんてことも…。ただし、あまりにも露骨な改造をすると仲間に入れてもらえませんでしたけどね。
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確か、こんなふうに持って地面にたたきつけていたような。この感触、懐かしい〜 |
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角をぶつける技を仲間内では“コッキン”と呼んでいました。引っくり返した後に、「コッキンは反則」といわれ、よくもめていたような… |
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狙ったメンコの近くに足を置いて、風が分散しないようにするのは、基本テクニックの1つ |
メンコを触ったのは、実に45年ぶりくらいかも。昔のアニメや特撮を思い出して、眺めているだけでも楽しいですよ。いや〜、本当に懐かしいなぁ♪