フッ素樹脂加工やホーロー素材のフライパンでは、表面を傷つけてしまう恐れがあるため、金属素材のフライ返しはご法度です。最近、ソテーパンを新調したばかりのえみぞうですが、表面に傷を付けるのを防ぐため、使い勝手のいいフライ返しも新たに探していました。
キッチンツールで傷をつけない素材としてすぐに思い浮かぶのはシリコンです。しかし、シリコン素材とはいえども、実は耐熱温度は一定ではありません。商品によっては、高温になる油を多く使う料理では溶けてしまうものもあり、注意が必要です。
そこで高温にも耐え得るものとして探し出したのが、アメリカの人気キッチンツールメーカーのoxo(オクソー)の「シリコンターナー(ミニ)」です。さらに、今回チョイスしたのは、幅約7cm、長さ24cmというミニサイズのもの。大きさのイメージとしては、お好み焼きのコテぐらいのサイズです。以前から、直径20cmほどの小さなフライパンを使う際には、通常サイズのフライ返しではスペースが狭く、使いにくさを感じていました。なので、今回はそちらにも使えるようにあえてミニサイズのものを選択しました。
これが想像以上にスグレものの発掘品。その理由は、まずはヘッド部分のしなりのよさにあります。実は、シリコンの中には金属が入っていて、その部分が芯となり、シリコンだけだとフニャフニャしがちなターナーよりも弾力があり、スパチュラのようにも使えます。
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上から押さえつけると、先端部分だけが柔軟に曲がって、真ん中の部分は反発があり、フニャッと曲がることがありません。このしなりが使いやすさのヒミツです |
柔軟でありながらも食材を全体的にしっかりと支えて、スムーズに返すことができます。炒め物をした際には、フライパンに付いたソースもターナーの先端でしっかり取りこそぐことができますし、パンケーキを作る際にも、ボウルの底に残った生地を最後までキレイに掻き集めることができます。
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直径20cmの小さなフライパンの中でも小回りが利いて、もたつかずにスムーズに食材を炒め合わせることが可能です。持ち手の素材はシリコンではないので、フライパンの縁に立て掛けてしまうと、溶けてしまうので要注意です |
また、ハンドル部分の微妙な傾斜やヘッドの薄さがフライパンと食材のわずかなすき間に入り込むのに最適。肝心の耐熱温度は310℃までなので、油を多く使い高温になりがちな料理でも溶ける心配がありません。食洗機にももちろん対応しています。
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横から見ると先端に行くほど薄くなるヘッド部分。中には芯となる金属板が挟み込まれています |
本製品を使用してみて、フライ返しにおいて大切なのは、柔軟でありながらも適度な硬さがあることであると実感。フライパンの傷防止とミニサイズの小回りのよさを求めて購入してみたグッズですが、思わぬその使い勝手のよさに感激。お好み焼きやホットケーキなど大判の食材を支えるには1本では心もとないので、2本揃えればさらに使えそうな予感。早くも2本目の購入を検討しているほど、買ってよかったと思えるアイテムに出会えました。