IHクッキングヒーターとしても使える炊飯器の実力を調査

もちもち感が激変! 水の量を計測してくれるアイリスオーヤマのIH炊飯器が想像以上にすごかった

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安いからという理由でマイコン式炊飯器を購入し、5年以上使い続けている筆者。IH式に比べるとマイコン式で炊いたごはんはもちもち感や甘みが少なく、それなりの味だとはわかりつつも、壊れないため買い替えできずにいました。しかし、そろそろ新米の時期。おいしいごはんが食べたいので、新たにIH炊飯器を探すことにしました。今回試すのは、発売されてからずっと気になっていた、アイリスオーヤマ「米屋の旨み 銘柄量り炊き RC-IA30」(以下、RC-IA30)です。

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水を計量する「量り炊き」機能って、必要?

RC-IA30は3合炊きのIH炊飯器ですが、普通の炊飯器とは異なる点が2つあります。1つは熱源と炊飯部分が分離した構造となっており、IHクッキングヒーターとしても活用できること。そして、もう1つは炊飯に必要な水の量を計量する「量り炊き」機能を搭載していることです。

サイズは225(幅)×212(高さ)×280(奥行)mmで、最大炊飯容量(白米)は3合。パッと見た感じは、一般的な炊飯器とあまり変わりません

しかし、炊飯器を持ち上げると、下部のIHクッキングヒーターと分離! 炊飯する際は、IHクッキングヒーターの上に置いて行います

IHクッキングヒーターとしても使える構造は便利そうですが、もうひとつの特徴である「量り炊き」は、水を内釜の目盛りにあわせる手間を軽減してくれるとともに、水の過不足も起こらないようにしてくれるのだろうと予想はできるのですが、そこまで厳密に量る必要があるのだろうか……と若干疑問です。そこで、実際に使って「量り炊き」の有用性をチェックしてみました。

「量り炊き」の仕組みを簡単に説明すると、まず、IHクッキングヒーターに搭載された重量センサーが米や水の量を測定し、必要な水量を表示してくれます。さらに、内釜に水を注ぐと表示されている数値が減少していき、OKと出るまで水を入れれば適量に! この機能を知った当初は、内釜の目盛りにあわせて水を入れる一般的なやり方では見方や置き場所によって差異が出るため、そのような事態を防ぐ対策だと思っていました。しかし、真意は銘柄ごとに最適な水量で炊くことにあったのです。新米と古米を同じ水量で炊くと、新米のほうがやわらかい仕上がりになることはご存知の方も多いでしょうが、実は、銘柄ごとに適した水の量は異なるのだそう。RC-IA30は銘柄と食感を事前に選択することで、必要な水の量を求め、かつ、その水量をミスなく用意できるようにしたのです。

前面の液晶モニターで水の量などを確認。米や水の量をIHクッキングヒーター側の重量センサーで計測し、炊飯器側に赤外線で送信する仕組みとなっています

手順としては、最初に米の種類(無洗米、白米、新米など)と銘柄、食感を設定します。選択できる6銘柄以外の米の場合も、取扱説明書に「キヌヒカリの場合は、あきたこまちを選択」というように選ぶべき銘柄が記されているのでご安心を

次に、何も入れていない内釜をセット

次に、何も入れていない内釜をセット

「計量」ボタンを押すと、「0g」と表示されました。つまり、内釜の重さを差し引き、「0g」表示にしたのです

「計量」ボタンを押すと、「0g」と表示されました。つまり、内釜の重さを差し引き、「0g」表示にしたのです

指示にしたがい、米を投入。計量カップで量って入れましたが、グラム表示されるので目分量でもOKです

指示にしたがい、米を投入。計量カップで量って入れましたが、グラム表示されるので目分量でもOKです

米を入れると、液晶モニターには「160g」と表示されました。これが、米の量。この状態で「計量」ボタンを押すと、必要な水の量が表示されます(今回は、245cc必要)

しかし、まだ洗米していません! でも、ご安心を。洗米して水を切った米をセットすると、洗米で吸収された分の水の量を差し引いた数値が表示されます

あとは、液晶モニターを見ながら「OK」と表示されるまで水を注ぎます(下の動画参照)

あとは、液晶モニターを見ながら「OK」と表示されるまで水を注ぎます(下の動画参照)

水を入れ過ぎると、多い旨を知らせてくれるので表示どおりに進めれば水の過不足は起こりません。内釜の中の水を少しずつ減らし、「OK」と表示されるまで調整しましょう

なお、一般的な炊飯器と同じように内釜の目盛りで水量をあわせることもできます。今回は「量り炊き」との差を確かめるため、通常どおり、目盛りにあわせて準備したものと炊き比べしてみました。

今回炊くのは1合なので、目盛り「1」にあわせて水を注ぎました

今回炊くのは1合なので、目盛り「1」にあわせて水を注ぎました

「量り炊き」と通常の炊き方で味の差を比べます

「量り炊き」と通常の炊き方で味の差を比べます

両機とも、米はひとめぼれを使用。どちらも炊飯時間は65分と表示されました

両機とも、米はひとめぼれを使用。どちらも炊飯時間は65分と表示されました

炊き上がったごはんを比べてみましたが、見た目では違いを感じません

炊き上がったごはんを比べてみましたが、見た目では違いを感じません

目盛りピッタリに水量を入れれば「量り炊き」とは差は出ないのか……と思っていたのですが、箸でごはんをつまんでみると粘度がまったく違います。「量り炊き」のほうが圧倒的にもちもち!

しかし、このもちもち感を写真でうまく伝えられない! そこで、指でそれぞれのごはんを触ってみました。「量り炊き」のほうは粘度があるのでたっぷり指にくっつきましたが、通常の炊き方のほうはほとんどくっつかず

炊き比べの結果を見ると「量り炊き」のほうが粘度はありそうだけれど、やわらかそう……と思われる方もいるでしょう。しかし、もちもちとしつつも、粒感もしっかりあり! 硬めのごはんが好きな筆者でも文句なしの食感です。このように伝えると、通常の炊き方のほうのごはんは硬くていまいちな炊き上がりといった印象を受けますが、「量り炊き」で炊いたごはんを食べていなければ、十分満足のいく味わいでした。

同じように炊いたにもかかわらず、食感に大きな差が出た理由は何なのでしょうか。実は、炊飯をする前に内釜の目盛りにあわせたほうの水の量をRC-IA30で計量していたのですが、目盛りピッタリだったにもかかわらず水は25cc足りないと表示されていました。このわずかな水量不足がもちもち感を引き出せなかった要因だと考えられます。

「量り炊き」であれば25cc足りないことも瞬時に気付けますが、目盛り計量ではわかりません

「量り炊き」であれば25cc足りないことも瞬時に気付けますが、目盛り計量ではわかりません

では、なぜ目盛りにあわせているのに水の量が適切でなかったのでしょうか。その理由は、銘柄によって必要な水量が異なるからです。銘柄でどれほど水量に差があるのか、「量り炊き」の手順にならい計量してみました。

RC-IA30に登録されている6つの銘柄を順に選び、それぞれの水量を計測。ちなみに、米の量は280g、食感は「標準」です

米の量は同じなのに、水量には大きな差が出ました。「ひとめぼれ」と「ヒノヒカリ」では35ccも違います

米の量は同じなのに、水量には大きな差が出ました。「ひとめぼれ」と「ヒノヒカリ」では35ccも違います

つまり、目盛りで水を量る場合、銘柄にあわせた調整はできないため、その差が食感に現れてしまったようです。この味わいの差は炊きたてだけでなく、お弁当(冷えたごはん)、おにぎり、冷凍ごはんでも顕著に。

弁当箱に入れ、6時間経過したごはんを食べてみました。見た目には差はありませんが、炊きたて同様に「量り炊き」のほう(右)がもちもちしており、甘みも強い印象

お弁当と同じく6時間放置しておいたおにぎりも、「量り炊き」のほうがもちもちでみずみずしい

お弁当と同じく6時間放置しておいたおにぎりも、「量り炊き」のほうがもちもちでみずみずしい

もっとも大きな差が出たのは、冷凍したごはんでした。なお、筆者宅の冷凍庫には熱々のごはんを瞬間冷凍できる機能は搭載されていないので、冷凍技術によるおいしさキープはまず望めません

ひと晩冷凍しておいたごはんを電子レンジで温めたところ、通常の炊き方のほうは若干乾燥して硬くなっている部分がありました。「量り炊き」のほうは、炊きたてレベルでふっくらもちもちに復活!

電子レンジで温めた冷凍ごはんを撮影していたら5分ほど経過してしまったのですが、そのわずかな間に通常の炊き方のほうのごはんは乾燥してカピカピに! 色も若干黄みがかってしまいました。同じ条件で置いておいたので、これがごはんに含まれた水分量の違いなのでしょう

予想どおり! 便利に使えるIHクッキングヒーター

ここからは、分離して使えるIHクッキングヒーターについて見ていきましょう。直径12〜18cmの鍋やフライパンに対応するIHクッキングヒーターには、5段階の火力調整と、揚げ物調理モードが搭載されています。約80〜1,000Wの火力を有しているので、しっかり焦げめをつけたい調理にもバッチリ! なお、炊飯後、保温になった状態でIHクッキングヒーターと炊飯器を分離すると通電がストップするため、炊飯器の保温もオフになります。

炊き上がって保温になっている炊飯器を外し、おかずを作ることにしました。炊飯器のごはんが何℃になるのかも後ほどチェックします

IHクッキングヒーターは「加熱」ボタンを押したあと、「強く/弱く」ボタンで約80W、約200W、約500W、約700W、約1,000Wで火力を切り替え可能。また、「揚げ物」ボタンを押してから「強く/弱く」ボタンで約160℃、約170℃、約180℃、約190℃、約200℃を選択すると、揚げ物油の温度が設定した温度をキープできるように自動調整してくれます

約1,000Wというとガスコンロの中火程度の火力ですが、そこまで火力を上げなくてもギョウザにはしっかりと焼き色が付きました

そのまま続けて、野菜炒めも! 「4」(約700W)の火力で炒めましたが、火力不足は感じません

そのまま続けて、野菜炒めも! 「4」(約700W)の火力で炒めましたが、火力不足は感じません

撮影などをしつつ調理していたら、炊飯器を分離してから約1時間も経過。その間に、通電していない炊飯器内のごはんは約63℃まで冷めてしまいました。熱々のごはんを食べたいなら、ごはんを炊く前におかずを用意しておくほうがよさそうです

卓上でできる鍋や串揚げなどにすれば、ごはんもおかずも熱々を楽しめますね

卓上でできる鍋や串揚げなどにすれば、ごはんもおかずも熱々を楽しめますね

まとめ

卓上IHクッキングヒーターとして使える構造は予想どおりの便利さでしたが、予想を超えてすごかったのが「量り炊き」機能。目盛りをいちいち見なくていい手間いらずなところや、銘柄ごとに適切な水量で炊けるというメーカーのふれこみは「実感するほどにはないだろう」とたかをくくっていました。ところが、「量り炊き」と通常の炊き方では、食感に大きな差が! 目盛りピッタリにあわせればおいしく炊けると思っていたので、衝撃でした。銘柄にあった水量で炊くと、米粒は大きくふくらみ、甘みももちもち感も引き出されるのですね。しかも、今回炊飯したのは1合。一般的に少量炊きはおいしくないと言われますが、RC-IA30で炊いたごはんは1合でも大満足なレベルです。正直、この計量機能は5.5合炊きの炊飯器にも搭載してほしいというほど秀逸。普段食べている米がおいしくないと思っている方、「量り炊き」をすれば米本来のおいしさを味わえるかもしれません! 2017年9月19日時点の価格.comの最安価格は12,800円と、多機能さと炊き上がりの考えれば、かなりお買い得な価格ではないでしょうか。筆者の中では、購入の有力候補となっています。

内フタは一般的なIH炊飯器に装備されているものと比べると、かなりシンプル。マイコン炊飯器の内フタに近い印象ですが、洗い物が少ないのはありがたい

玄米は「量り炊き」に対応していないため通常の炊き方となりますが、プチプチ感も残っていながらふっくらもちもち。筆者は普段玄米を食べているので、かなり高ポイントです!

<関連記事>次モデルではカロリー計量もできるようになりました!

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌の白物家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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2017.10.20 更新
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