レビュー
おまかせで“始めチョロチョロ中パッパ”! 土鍋で炊いたようなおいしさがIH加熱でできる!?

“炊飯器にもコンロにもなる”IHクッキングヒーター「旨み炊飯鍋」はお買い得?

ライフスタイルの多様化にともない、常備する家電も変化しています。たとえば電気ポットは、小世帯化により電気ケトルで十分という認識に。それに近しい状況として、パン食派の増加やコンビニ食品の充実により「炊飯器を購入するか悩む」という声を聞きます。土鍋や鍋でごはんを炊くこともできるので、毎日炊かない人にとっては炊飯器の置き場所が気になるよう。しかし、炊飯器の“おまかせ”できる手軽さは魅力。保温しておけるのも、炊飯器ならではですね。そんな風に、使用頻度と手間を天秤にかけて炊飯器の購入を迷っている人にナイスなアイテムを発見しました。それが、“炊飯器の役割も果たすコンロ”IHクッキングヒーター「旨み炊飯鍋 H-DRC-18(以下、旨み炊飯鍋)」(アイリスオーヤマ)です。炊飯は鍋で行うものの、専用コースを備えているため火加減は不要。どのような炊き上がりになるのかを調査してみました。

旨み炊飯鍋 H-DRC-18

IHクッキングヒーターと鍋がワンセットに!

「旨み炊飯鍋」は、1口タイプのIHクッキングヒーターと鍋がセットになっており、炊飯専用の加熱モードを搭載しているのが特徴。炊飯コースを選択すれば自動で浸水→炊き→蒸らしが行われるため、事前に米を浸しておく手間や炊飯中に火加減を調整する必要がありません。もちろん、IHクッキングヒーターは一般的なコンロのようにも使えるので、IH対応の調理器具を用いて料理を作ることもできます。

IHクッキングヒーターと鍋がワンセット

卓上型のIHクッキングヒーターと、最大3合のごはんが炊ける鍋が同梱されています。IHクッキングヒーターのサイズは240(幅)×65(高さ)×285(奥行)mmで、鍋は直径18cm。AC100Vのコンセントに差すだけで利用できます。コードの長さは1.5mとなっているため、延長コードが必要かもしれません

操作部

ごはんを炊くのに必要な火加減を自動で行ってくれる「炊飯調理」と、一般的なIHクッキングヒーターと同じように選んだ火力で加熱する「加熱調理」のキーが左右に配置されています

鍋にはセラミックコーティングが施されている

鍋にはセラミックコーティングが施されており、遠赤外線効果で米を芯から加熱します。フタの裏側にある凸部は、鍋内で蒸気を効率よく循環させる工夫。これにより、米の旨味を逃がさず、ふっくらとしたごはんが炊き上がるそう

蒸気を逃がすか否かを切り替えられる機構

蒸気を逃がすか否かを切り替えられる機構を、フタに装備。写真左のようにレバーを回せば、蒸気の出る口が閉じ開きします(写真右)

ごはんを炊いてみた

まずは、「旨み炊飯鍋」のウリである炊飯を試してみましょう。炊飯コースには、「標準」「やわらか」「かため」「早炊き」の4つが用意されています。火加減が自動で調整されるのはすべてのコースで共通ですが、浸水/炊き/蒸らしが順に行われるのは「標準」「やわらか」「かため」のみ。「炊飯」キーを押すと、約40〜50℃に加熱させた温水で約20分浸水させた後に、炊き→蒸らしと進みます。「早炊き」は浸水工程を省いた時短コースとなるため、少し硬めの炊き上がりになるそう。

炊飯専用の加熱モード

「標準」は約55分〜1時間、「やわらか」は約1時間10分〜1時間15分、「かため」は約50〜55分、「早炊き」は約30〜35分で炊き上がります

白米を炊いてみよう
1〜3合に対応していますが、今回は2合の白米を炊いてみます。もっとも使用されるであろう「標準」で炊飯スタート!

付属の計量カップ

付属の計量カップを使って米を計測。米専用のカップではないため、1合の表示が最上部にはありません。さらに片面にしか目盛りがないので、正しい分量になっているか不安が残ります

洗米は鍋で行ってOK

洗米は鍋で行ってOK。直接洗えるのはラクですね

鍋に記された水量の目盛り

水の量は鍋に記された目盛りに合わせればいいので簡単ですが、この目盛りも片側にしかありません。もし、鍋を置いている場所が水平なのかわからない場合、正しく測定できない可能性が……

鍋にフタをする

炊飯コースの「標準」は浸水も行われるため、洗米後はすぐに炊飯できます。鍋にフタをするのをお忘れなく

炊飯スタート

フタを蒸気が出ない仕様に切り替え、米の量とコースを選んで「炊飯」キーを押し、炊き上がりを待ちます

炊飯が始まると排気ファンが稼働。少々音は大きめですが、テレビを視聴するのにジャマになるほどではありませんでした(下の動画参照)

炊飯が終わると保温に切り替わる

約1時間で炊飯完了。自動で保温に切り替わります。炊飯中は完全に放置していましたが、写真右のように噴きこぼれは一切ありません

炊き上がったごはん

炊き上がったごはんは、個人的には好み。甘みや香りは控えめですが、おかずとあわせて食べるのにちょうどいい。中は適度にやわらかで、外側はしっかりとした食感なので食べ応えも十分です

冷やごはん

弁当箱に入れて6時間置いた後の冷やごはんも食してみましたが、ふっくらと柔らか。甘みは冷めたほうが増すような気がします。お弁当にしても、おいしく頂けるでしょう

「かため」で炊いたごはん 「早炊き」で炊いたごはん

「かため」で炊くのと「早炊き」の差も確かめてみました。「かため」は「標準」よりも弾力が増しますが、芯が残っている感はありません。しかし、「早炊き」だと少し芯があるように思いました。事前に1時間浸水させても「早炊き」ではふっくらとはならず。炊飯コースにプログラムされている浸水工程のほうが優秀だと言えそうです

炊飯後の鍋

炊飯後の鍋には、焦げ付きもなし。サッと洗うだけでキレイになるので、素早く後片付けできました

白米が炊き上がるのに約1時間かかったものの、手間いらずで上々の味わいだったので大満足。では、その他の炊飯はどうなのでしょうか。取扱説明書には書かれていませんが、炊き込みごはんや玄米は炊けるのかを調べてみました。

炊き込みごはんに挑戦
市販の炊き込みごはんの素を投入し、洗米後すぐに「標準」で炊飯。

炊き込みごはん

土鍋でできるようなおこげはできませんでしたが、出汁もしっかりと染み込んでいます。炊き込みごはんの食感と味わいは、文句なし!

玄米は炊ける?
白米よりも長く浸水時間が必要な玄米は、さすがに炊飯コースに搭載されている浸水時間では足りないと考え、事前に約12時間浸水しておきました。その玄米を「標準」で炊いてみます。

玄米

残念ながら芯が残っていました。玄米を炊くのは厳しそう

IHクッキングヒーターとして利用

続いては、普通のIHクッキングヒーターと同じように使える加熱調理を試してみます。火力は5段階用意されており、「1」が80W相当、「2」が200W相当、「3」が500W、「4」が700W、「5」が1,000W。ガスコンロの中火に該当するのは、火力「4」の700Wと「5」の1,000Wとのことなので、強火での調理はできないようです。調理には、付属の鍋を用いてもOK。また、家にあるIH対応のフライパンや鍋を使うこともできます。

付属の鍋でクッキング
卓上という特性を生かし、1人鍋をしてみることにしました。

準備は、食材と出汁を入れるだけ

食材と出汁を入れるだけなので、準備は簡単

火力「4」で加熱

フタから蒸気が出る仕様に切り替え(写真左)、火力「4」で加熱

伝熱性能が高いのか、10分もかからずに鍋ができてしまいました。加熱しながらアツアツを食べられるので、1人鍋にはピッタリ!

付属の鍋は直火にも対応

付属の鍋は直火にも対応しているため、余った鍋を翌日ガスコンロで温めることも可能

付属の鍋以外を使ってみる
家にある調理器具を使って調理してみましょう。

IH対応でない調理器具を使おうとすると点滅してお知らせ

使用できる調理器具は、直径12〜20cmのもの。もしもIH対応でない調理器具をトッププレートに置いた場合、火力を選んで「加熱」キーを押すと写真右のように「1」と「5」が点滅します

ギョウザを焼く

ガスコンロでいうところの強火がないIHクッキングヒーターですが、しっかり焼けるのかをギョウザで検証

焼き色バッチリのギョウザが完成

10分未満の加熱で、焼き色バッチリのギョウザができました。これだけ焼ければ十分ではないでしょうか

手入れがラク

油が飛び跳ねてしまっても、フラットなのでサッと拭いてキレイにできます。IHクッキングヒーターは、手入れがラクなのがいいですよね

まとめ

使用前に「旨み炊飯鍋」のスペックを見た時、炊飯時間が1時間かかる点や最大火力が1,000Wということが気になりました。火力が弱いと調理に時間がかかるうえ、おいしそうな焼き色が望めないかも……と心配していたのですが、今回使用した限りでは火力に不満は感じず。炊飯にかかる時間においては、やっぱり長いなーというのが本音ですが、火加減がオートで行われるので完全放置できます。さらに、炊き上がった後は自動で保温に切り替わるため、冷めてしまう心配もなし。硬めのごはんが好きな筆者にとっては、満足度の高い出来栄えでした。

「旨み炊飯鍋」は、ごはんを炊く専用機ではありません。しかし、炊飯器のような手軽さを備えています。炊飯時間が長いので毎食ごはんを炊く人向きとは言えませんが、たまに炊飯する人にはちょうどいいのではないでしょうか。卓上コンロとしても活用できるので、1人用の鍋や炊飯器を別々に用意しようと思っているなら「旨み炊飯鍋」1台でまかなうというのも省スペースでいいかも!

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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